事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

全日空「辻元議員には一般論、安倍事務所に関するものではない」と安倍総理が答弁:桜を見る会前夜祭

桜を見る会前夜祭のホテルの請求書について、この御時勢に未だに情報操作が行われているようです。

 

辻元議員「全日空ホテルで請求書を発行しないケースは無い」

これは山井議員の質疑に先立って行われた辻元議員の質疑の様子。

辻元議員は「全日空ホテルで請求書を発行しないケースは無い」という回答を貰ったということでしたが、安倍総理の弁によれば単なる一般論だったようです。

全日空「辻元議員には一般論、安倍事務所について答えたものではない」

安倍総理によれば、安倍事務所が辻元議員の質疑の後に全日空に確認したところ、「辻元議員には一般論を答え、安倍事務所について答えたものではない」と回答を受けたとしています。

まとめ:桜を見る会前夜祭「パーティープラン1万1000円」と同じ手口か

安倍総理の答弁を信用すれば、今回の一般論と個別案件の違いを無視した言説を広めるというのは、「パーティープランは1万1000円からであり、1人あたり5000円での開催はあり得ない」などという情報操作と同じです。

以上 

「WHOが新型コロナウイルスは空気感染と認めた」⇒テドロスが言い間違え修正

WHOが新型コロナウイルスは空気感染と認めた

「WHOが(テドロスが)新型コロナウイルスは空気感染と認めた」

という指摘があるので検証しました。

結論から言えばテドロスの言い間違え(不適切表現)です。

WHOのPress briefingsで発言を確認していきます。

WHOが新型コロナウイルスは空気感染すると認めた?

問題のシーンは2月11日の記者会見動画の38分30秒あたりから。

トランスクリプトがWHOのページにあるので以下引用します。

Coronavirus press conference 11 February, 2020魚拓

Of course Ebola and this are not the same. Ebola is lousy. This is airborne, corona is airborne, it's more contagious and you have seen how it went into 24 countries although it's a small number of cases. In terms of potential to wreak havoc the corona is very different from Ebola; corona has more potency, virulence. We take it more seriously but still the position should be instead of speculation really to focus at the source, to do everything at the source, slow the spread, stop the spread, invest more in containment and based on the situation move into other strategies if necessary.

この部分では、要するに「コロナウイルスは空中伝播する。エボラよりも危険で毒性が強い」と明言しているのが分かります。

この部分が「WHOが新型コロナウイルスは空気感染すると認めた」と言われているものです。

テドロスが言い間違えを修正

しかし、動画の44分33秒くらいからテドロス本人から急遽訂正が入りました。

Coronavirus press conference 11 February, 2020魚拓

TAG Okay. Sorry, I used the military word, airborne. It meant to spread via droplets or respiratory transmission. Please take it that way; not the military language. Thank you.

要するに「飛沫感染するという意味で使いたかった」という趣旨の発言です。

実は、接触感染との対比での「空中伝播」として"airborne"という単語が用いられ、新型コロナウイルスもその限りで"airborne"の側に分類されるケースがあります。

イギリス政府の新型コロナウイルスの分類

イギリス政府は新型コロナウイルスをSARSやMERSなどの飛沫感染が主な感染経路であるウイルスと一緒に"airborne HCIDs"に含めています。

これは、"contact HCIDs"との対比概念で、接触感染に加えて別の感染経路を持つものをそこに分類しているのです。

テドロス氏が"airborne"と発言したのも、飛沫感染しないエボラウイルス(接触感染が感染経路)との対比する限りでその感染経路と感染力の強さを指摘したのであり、致命率が高いという意味で言っていたのではありません(これまでのWHOの態度全体と文脈から)。

「エボラよりも危険で毒性が強い」というのは、そういう意味と解釈されます。

この人、発音を聞いても分かる通り、英語が下手で語彙力も無いので誤解の無いような適切な表現ができないんだと思います。

WHOのSARS-COV-2の感染経路説明は飛沫感染=droplets,respiratry dropletsで変わらず

Q&A on coronaviruses

How does the virus spread?
The new coronavirus is a respiratory virus which spreads primarily through contact with an infected person through respiratory droplets generated when a person, for example, coughs or sneezes, or through droplets of saliva or discharge from the nose. It is important that everyone practice good respiratory hygiene. For example, sneeze or cough into a flexed elbow, or use a tissue and discard it immediately into a closed bin. It is also very important for people to wash their hands regularly with either alcohol-based hand rub or soap and water.

テドロス発言が言い間違え(不適切な表現)に過ぎなかったことの傍証です。

WHOのSARS-COV-2(新型コロナウイルス)に関するQAページの説明では、"respiratory droplets"と"droplets"と書かれています。

前者は咳やくしゃみの場合を指し、後者は唾や痰を指しているようです。

なので、両方合わせて日本語でいうところの飛沫を意味します。

エアロゾル伝播=空気感染するかは不明

 

※WHOでは「エアロゾル」と「飛沫核」を別個の分類にはしていないようです。
※日本におけるエアロゾル伝播(≠エアロゾル感染)については各界で用法が定まっていません。以下参照

関連:エアロゾル感染は空気感染=飛沫核感染と別:飛沫感染と何が違うのか - 事実を整える

Q&A on coronavirusesページの下部にエアロゾル伝播についてのQAもありますが、新型コロナウイルスの感染経路としては今後のデータを確認する必要がある、という表現にとどまっています(2月16日時点)。

したがって、「WHOが新型コロナウイルスは空気感染と認めた」というのは現時点では当てはまりません。

まとめ:テドロスが無能なだけ

  1. 「新型コロナウイルスは空気感染」「コロナはエボラより毒性が強い」とテドロスが発言したのは事実
  2. しかし、10分後に飛沫感染という意味だと訂正
  3. 接触感染が主な感染経路であるエボラウイルスとの比較上での発言
  4. 「コロナはエボラより毒性が強い」とは感染経路に飛沫感染が追加されていることを意味し、致命率が高いということを意味しない
  5. まとめるとテドロスが無能なだけ

英語圏の新型コロナウイルスの情報を追っていると、どうも日本側と言葉の意味合い・用法にズレがあるようです("airborne"や"aerosol"は要注意)。

なので、日本国内での目線で解釈してしまわないように海外の複数文献に目を通して文脈判断できる人でないと発信するのは誤解を拡散することでしかないなと思います。

ほとんどのマスメディアがこの件を取り上げて騒いでいないのも、こういった解釈が出来ているからです。

以上

医学雑誌Lancetで「新型コロナに関して日本で中国人差別」:NYTのモトコリッチの記事ベースに

Lancetで「日本で中国人差別」

医学雑誌Lancetで「新型コロナに関して日本で中国人差別」との内容が書かれました。

この論のベースになってる記事はデタラメです。

医学雑誌LancetでSARS-Cov-2に関して「日本で人種差別」Kazuki Shimizu

2019-nCoV, fake news, and racism

Lancetとは医学雑誌ですが、医学論文や医学的な論考以外の寄稿も行われているようです。(今回のが異例な寄稿なのかは不明)

Kazuki Shimizuという論者によるこの投稿では、新型コロナウイルス=SARS-Cov-2に関してフェイクニュースと人種差別が発生しているという

#ChineseDon'tComeToJapan is trending on Twitter, and Chinese visitors have been tagged as dirty, insensitive, and even bioterrorists.

「#中国人は日本に来るな」がツイッターでトレンドになっており、中国人訪問者は汚いもの、無神経なもの、そしてバイオテロリストであるとさえもタグ付けされています。

この記述には脚注が付けられていて、引用元が示されています。

それを見ると、NYTのMotoko Richの記事が示されています。

ニューヨークタイムズのモトコリッチのデタラメ記事

As Coronavirus Spreads, So Does Anti-Chinese Sentiment - The New York Times

ニューヨークタイムズのモトコリッチによる上記記事は、"trending on twitter"という表現で日本のSNSで中国人差別が広がっているという内容を含むものになっています。

しかし、私やジェームズ・コンドウ氏が当該ハッシュタグを調べた結果、およそ「ツイッターサービスのトレンドランキング入り」する数のツイートが行われていることは認められませんでした。

当該ハッシュタグを含むツイートは、1日あたり50件ほどでしたからね。

日常用語として「流行している」という意味だとしても、そのような評価が妥当であるとは言えないでしょう。

新型コロナウイルスの危険を煽るのと何が違うのか?

韓国では武漢からの帰国民の隔離施設がある地域の住民が官僚の髪の毛や服を掴んで暴行を働き、中国人の入国禁止を求める50万以上の署名が集まりました。

フランスの地方紙は「イエローアラート」という見出しを出しました。

アメリカのカリフォルニア州立大学バークレー校が「アジア出身者ではないかと不安になるのは自然なことだ」という内容をHPに掲載したことがありました。

イタリアの国立音楽院に至っては「東洋人はレッスンを辞退しろ」と勧告しました。

そういった「公的機関・メディアによるヘイト」「大多数による現実のムーヴメント」に対して、日本のツイッターでは極少数のアカウントしかツイートしていない「#中国人は日本に来るな」の事象を同列に語ることは意味不明です。

新型コロナウイルスの脅威を煽ることについて諫めるような発言をする人が居ますが、ネット上の超少数者の行為を針小棒大にあげつらって問題視するのはそれと何が違うんでしょうか?

「中国叩き」ではなく「日本たたき」が現在進行形で行われている

実は、新型コロナウイルス関係の情報を見ていると、「中国叩き」よりも「日本たたき」の情報の方が目にすることが多いです。中には「日本的なるものに対する嫌がらせ」の事例もあります。

日本的なるものに対する嫌がらせの例は以下

これは時事通信提供の写真がおかしかったせいなのですが(ハフポスは指摘を受けて修正)、イタリアでの人種差別事例での記事の写真で皇室関係の場所の写真が使われるという悪質な行為です。

「日本の731部隊の残党は新型コロナウイルスの解毒剤を投入しろ」と言う者も出てくる始末です。

この他にもあの飯塚真紀子がモトコリッチの記事を引用して、より悪質な印象操作記事を書いています(Yahooで見れますがリンクは貼りません)。

まとめ:Kazuki Shimizuは何のために書いたのか?

Lancetに寄稿された文は「フェイクニュースと人種差別」をタイトルにしていますが、「マスクの売り切れ」など、それと無関係な事象も書かれています。

「人種差別」のソースはモトコリッチの記事だけが示されています。

正直、何を言いたいのかさっぱりわかりません。

まとめサイトレベルの文章です。

こんなものがLancetという権威のある(そのハズ)媒体に掲載されるのはどうしてでしょうか?Kazuki Shimizuは何のために書いたのでしょうか?何者なのでしょうか?

以上

海上自衛隊がマーシャル諸島とミクロネシア連邦から入港拒否「しまゆき」と「せとゆき」

マーシャル諸島とミクロネシア連邦から海自が入港拒否

船影は海上自衛隊HP:(https://www.mod.go.jp/msdf/formal/gallery/ships/tv/shimayuki/3513.html)を編集して加工

海上自衛隊の練習艦「しまゆき」と「せとゆき」がマーシャル諸島とミクロネシア連邦から入港拒否されていた件。

両国が新型コロナの確定症例が出た国からの入国を認めていないのが原因です。

海上自衛隊の練習艦「しまゆき」と「せとゆき」が入港拒否

新型ウイルス 練習航海中の海自艦艇2隻 外国の入港取りやめ | NHKニュース魚拓

海上自衛隊によりますと、練習艦「しまゆき」と「せとゆき」は、幹部候補生の隊員などおよそ420人を乗せて、今月4日から太平洋でおよそ1か月間の練習航海を行っています。

練習艦は、グアムを訪れたあと、ミクロネシアとマーシャル諸島に入港する予定でしたが、両国から現地の日本大使館を通じて「新型コロナウイルスの感染者が確認されている国からの入国を制限していて、部隊の受け入れは困難だ」と伝えられ、入港を取りやめたということです。

海上自衛隊の練習艦「しまゆき」と「せとゆき」が入港拒否されたのは、これらの国では「新型コロナウイルスの感染者が確認されている国からの入国を制限」しているからという理由が明記されています。

他のメディアは「日本で新型コロナウイルスの感染が拡大していることが影響したとみられます」と報じている中、NHKは具体的文言を聞き出しています。

ミクロネシア連邦の新型コロナウイルス対策の検疫ルール

上記でミクロネシア連邦が「感染者の確定症例がある全ての国からの直接渡航を禁止し、14日間感染者の確定症例が出ていない地域に滞在しないと入国禁止する検疫ルールが敷かれたことを示しました。
(中国、マカオ、香港からの者はどんな場合でも拒否)。

その後、商業船・漁業船については入港可能だが乗組員は14日間ルールが適用される旨が明確化されました。

FSM National Government - FSM National Government

そして2月14日には修正された形で改めて検疫ルールが示されました。

議会決議No. 21-117に基づく公衆衛生緊急宣言の修正

そこでは旅行者に対する14日間ルールの規定が削除されました。

しかし、そのルールは依然として重要であるため、2月28日までは有効であると「(12)」に書かれています。

マーシャル諸島の新型コロナウイルス対策の検疫ルール

海上自衛隊のしまゆきとせとゆきがマーシャル諸島から入港拒否

National Disaster Management Office 2月10日 8:26

マーシャル諸島の新型コロナウイルス対策の検疫ルールも、ミクロネシア連邦のものとほぼ同じです。

フェイスブックページにマーシャル諸島大統領の上記画像の声明の全てが載ってます。

確定症例の無いグアムで14日間経過すれば違ったのか

ところで海上自衛隊は2月4日から3月16日まで演習を行う予定だったようです。

グアムやホノルルはアメリカ領ですが「確定症例のある国・地域」とはみなされていません。参考:外務省 海外安全ホームページ|現地大使館・総領事館からの安全情報 詳細

そうであればグアムに寄港した後に14日を過ごし、ミクロネシアやマーシャル諸島に入港できれば大丈夫だったのでしょうが、日程としてはグアムが先ではなかったか、そうであってもグアムでの演習期間が短かったのかもしれません。

以上

朝日新聞 原爆投下を「平和への第一弾」と書いていた:一発だけなら誤射かもしれない

朝日新聞は広島原爆投下を「平和への第一弾」と書いていた

朝日新聞昭和22年8月7日

朝日新聞が広島原爆投下について「平和への第一弾」と書いた記事を見つけました。

水口軍医少尉の日記「骨なしの日本記者は非国民」

きっかけはこのツイートでした。

水口軍医少尉の日記中に「骨なしの日本記者は非国民」とあり、その原因となる記事が朝日新聞の昭和22年8月7日だという指摘でした。

朝日新聞 原爆投下を「平和への第一弾」と書いていた

朝日新聞は広島原爆投下を「平和への第一弾」と書いていた

朝日新聞昭和22年8月7日

※クリックで拡大

朝日新聞の記事では「六日午前八時十五分平和への第一弾が廣島の上空五百メートルで破裂して丸二年」と書かれています。

GHQによる検閲を受けていた時期とはいえ、流石にこれはおかしいでしょう。

やはり「一発だけなら誤射かもしれない」の朝日新聞

一発だけなら誤射かもしれない

朝日新聞平成14年4月20日東京版

「一発だけなら誤射かもしれない」とは、朝日新聞の2002年(平成14年)4月20日東京版朝刊第2面に掲載された有事法制記事に関するQ&Aで、「ミサイルが飛んで来たら」という問いに対するアンサーとして書かれたものです。
※2003年と書いてるサイトがありますが間違いです。

こういう事を書いてしまうのは戦後から(戦前からだと思うが)一貫した思想に基づいていたんだなということを再確認しました。

以上

【ヒロアカ】志賀丸太⇒殻木球大に名前変更も「九大事件を連想」と難癖が止まらず

志賀丸太から殻木球大に変更の九州大学事件と難癖

悪質クレーマーに謝罪してしまったために難癖が止まらないようです。

【ヒロアカ】志賀丸太から殻木球大に名前変更するも難癖が止まらない

ヒロアカの「志賀丸太」から「殻木球大」に名前変更するも今度は九大事件ですか。

九州大学生体解剖事件=九大事件

九州大学生体解剖事件=九大事件とは、戦時中の1945年に無差別爆撃を繰り返したB29の乗組員だったアメリカ軍捕虜に対して銃殺刑を行う代わりに生体解剖をしたとされる事件。相川事件とも呼ばれます。

手術は成功したものの関係者は否認する者も居ながら起訴され、生存者は最終的に恩赦となっています。

もはや人体実験しているキャラなら何かしらに引っかかりそうです…

731部隊の人体実験、細菌戦について

731部隊という実在した防疫部隊の「人体実験・ペストノミ散布をした細菌戦」については物証が乏しく、ほぼ全ての証言が4年間シベリア抑留されていた者や中帰連の者の証言であることから懐疑的な眼もありますが、戦後の公職追放・教職追放の影響からか、学界としては史実であるとするのが通説となっています。

以上