事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

朝鮮学校無償化広島訴訟も最高裁で敗訴、すべての裁判が終了:差別だと言う人たち

朝鮮学校無償化訴訟

朝鮮学校無償化広島訴訟も最高裁で敗訴、すべての裁判が終了しました。

朝鮮学校無償化広島訴訟最高裁で敗訴

朝鮮学校の授業料無償化訴訟 最高裁上告退ける 全国すべて敗訴 | 教育 | NHKニュース魚拓)2021年7月29日 15時39分

広島市で朝鮮学校を運営する学校法人などが、高校の授業料を無償にする国の制度の対象から朝鮮学校が外されたのは違法だと訴えた裁判で、最高裁判所は上告を退ける決定をし、学校法人側の敗訴が確定しました。朝鮮学校をめぐる同様の訴えは、全国5か所で起こされましたが、これですべての裁判で敗訴が確定したことになります。

朝鮮学校無償化訴訟は東京・大阪・愛知・広島・福岡で提起されていましたが、すべて最高裁で原告(朝鮮学校側)敗訴となり、国が勝訴しました。

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各種学校と無償化対象

何度も何度も何度も書いてますが改めて法律上の扱いについて整理。

朝鮮学校無償化訴訟・大阪高裁判決:教育の自由と各種学校? - 事実を整える

  • 各種学校だから無償化対象外なのは当然⇒×××
  • 各種学校には無償化対象外の学校がたくさんある⇒〇
  • 各種学校には無償化対象の学校もある⇒〇

学校教育法上、朝鮮学校は「各種学校」の分類です。

多数存在するインターナショナルスクールや学習塾の多くはこれに分類されるものであり、無償化対象になっているインターナショナルスクールもありますが、そうではないところもあります。

したがって、「無償化対象外は差別だ」というような北朝鮮系の人間による言説は、完全に誤りであり、世論煽動でしかないわけです。

他方で、「一条校ではなく各種学校だから無償化対象外なのは当然」という言説が自傷保守界隈からたびたび飛び出しますが、法体系上の理解としては完全に誤りです。

また、「違法だから」というのも誤りで、単に「支給要件を満たさなかった」というにとどまります。

朝鮮総連による不当な支配と学校教育法

裁判所が認定した朝鮮学校と朝鮮総聯・北朝鮮との関係 - 事実を整える

朝鮮学校が無償化対象外となったのは「朝鮮総連による不当な支配」の事実が認められたからです。

広島訴訟において具体的に言うと

  1. 原告法人(朝鮮学校)は,朝鮮総聯本部の強力な指導の下にあること
  2. 原告法人が設立した組織である委員会があるが,同委員会の事務局長は,朝鮮総聯G県本部からの要請により,同委員会が管理していた口座から,朝鮮総聯G県本部への融通金として,あるいは,融通金に関連して合計5000万円を出金した

この事実が東京地裁が引用した広島地方裁判所平成19年4月27日判決、その控訴審である広島高等裁判所平成20年12月26日判決で事実認定されました。

さらに朝鮮総聯のホームページの記載を取り上げます。

  1. 朝鮮総聯の平成23年11月9日頃のホームページには,「朝鮮総連の協力のもとに,教育会が責任をもって進めている。教育会は,中央,都道府県,学校単位で,専任,学父兄を中心に組織されている。教育会は同胞学父兄の愛国心と熱意を呼び起こし,学校運営に必要な財政をまかない,学校の施設や設備,環境をととのえている」との記載がある
  2. 平成25年5月2日付のホームページには,「地方本部は,中央本部の決定と方針にしたがって管轄地域の諸般の活動を企画,組織,推進し,管下の階層別団体,事業体,学校を指導する。」との記載があったことが認められる。

そうして、以下のように評価しています。

「平成20年12月26日以降,本件不指定処分がなされた平成25年2月20日までの間、朝鮮総聯において,朝鮮学校に対する強力な指導を変更したり,見直しをしたりしたなどの報道は見当たらず,一方,原告法人理事長の陳述書には,朝鮮総聯による不当な支配はなく,朝鮮総聯との協力関係は続くとの記載があるにとどまるため,朝鮮総聯の強力な指導に何らの変化もなく,再び指示がでるのではないかと考えたとしても理由がないとも言い難い。」

これに対する原告法人(朝鮮学校)の反論がありますが、採用できない、或いは判断する必要がないとされました。

差別だと言うお察しの人たち

差別だと言うお察しの人たちが。

ところで、通学中にチマチョゴリを着ている女学生が、学校で不愉快な思いをしている様子がCMになったナイキでありましたが、どう考えても朝鮮学校での出来事であり、日本属性であることが排斥の原因であるとも考えれられることについて、朝鮮学校はどう考えているんでしょうか?

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「東京オリンピック開会式で日の丸ドローンを映さなかったNHK」というデマ

日の丸ドローン

リハーサルと開会式当日のものを混同するデマに気を付けましょう。

「東京五輪開会式で日の丸ドローンを移さなかったNHK」というデマ

「東京五輪開会式で日の丸ドローンを移さなかったNHK」というデマが横行してます。

https://archive.is/wip/2oTI4

東京五輪のドローンのリハーサルを映した7月20日のyoutube動画

東京五輪のドローンのリハーサルを映した7月20日のyoutube動画があります。

リハーサルにおける日の丸やマスコットキャラ等のドローン

東京五輪開会式の日の丸ドローンと言うデマ

7月19日夜22時頃の国立競技場上空を撮影した方が7月20日にYouTubeにUPした動画。

東京五輪のリハーサルにおける日の丸ドローンが表示されているのが分かります。

他にもマスコットキャラやピクトグラムなんかも。

東京五輪のドローン

開会式当日にも飛行されたが映されなかったのか?

ありとあらゆる角度、距離からの動画をかきあつめているこの動画ですが、東京五輪エンブレム⇒地球儀のものしかありません。

本当にリハーサルであったような表現がなされていたならば、それらも映っていないとおかしい。

よって、当日にこのような表現はなされていなかったということ。

「開会式当日に採用しなかったのがおかしい!」という論調

「開会式当日に採用しなかったのがおかしい!」という論調がありますが…

開会式の選手入場は新型コロナ対策のために距離を空けてゆっくり入場していたので、4時間もかかってしまっていました。

その中でドローンの演出が長引いたら、どうでしょうか?

アスリートファーストの観点からは、その演出を省略し、最低限の表現に止めたのは正解だと思います。

それに、もしかしたら、オリンピック閉会式とパラリンピック開会式・閉会式でこの演出が使われるかもしれません。

それを見る前から「NHKは売国奴!」みたいな噴き上がり方をしている人、それを煽動するツイートやブログ記事を書いてる人が検索するとたくさん見つかりますが、近づかない方がいいでしょう。

ソーシャルディスタンスを保ちましょう。別世界の存在ですから。

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水谷隼スタッフが暴露「マスコミによる家族、親戚への行き過ぎた取材行為によりプライバシー侵害が」HLBスポーツ

水谷隼スタッフがマスメディアによるプライバシー侵害を曝露

マスメディアによるアスリートの権利侵害が…

水谷隼スタッフ「マスコミによる家族、親戚への行き過ぎた取材行為によりプライバシー侵害が」HLBスポーツ

【メディアの皆様へのお願い】

いつも 水谷隼を応援してくださり、ありがとうございます。

現在、一部のマスコミによる自宅周辺や実家、親戚などへの行き過ぎた取材行為により、家族や近隣の方々の生活やプライバシーが害され、負担となっております。

本人や家族、親族及び関係者に対する突然の訪問や取材は、控えていただきますようお願いいたします。

今後、このような行為が見受けられた場合には、しかるべき措置を検討せざるを得ない状況になってしまいます。みなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

取材のご依頼やお問い合わせについては、株式会社HLBスポーツまでお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社HLBスポーツ

マスメディアによる取材と称した迷惑行為があるとスタッフがツイート。

取材行為と称した嫌がらせが行われているようです。

「取材の自由」をはきちがえるメディアと被害を受ける私人たち

マスメディアが取材の自由と称した不法行為ないし犯罪行為をしたのが旭川医大で建造物侵入をしながらも自らは報道機関の者であると名乗らなかった北海道新聞記者の例。

さらに、報道業界がこの記者(と記者に命令した新聞社)を完全擁護し、そのロジックの荒唐無稽さにドン引きしました。

同じような態度がアスリートにも向けられているというのは許せません。

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水谷隼「とある国から〇ね、くたばれ、消えろとDM」吐露も削除「差別的」と誹謗中傷する者が

水谷隼選手に差別的ツイートという誹謗中傷

誹謗中傷の被害を訴えた水谷隼選手に、なぜかバッシングが…

水谷隼「とある国から〇ね、くたばれ、消えろとDM」ツイート削除

水谷隼選手のツイートが差別的と言う誹謗中傷ツイート

東京オリンピック卓球男子代表選手の水谷隼 氏がTwitterで「とある国から〇ね、くたばれ、消えろとDM」とツイート。

引用元のツイートはこれ。

https://archive.is/CaZnD

その後、誹謗中傷が続いたために消されていますが、誹謗中傷の被害者を「差別的」とさらに誹謗中傷するというのはいったいどういう神経なんでしょうか?

水谷隼選手へ「差別的」と誹謗中傷をするツイート

https://archive.is/puUVS https://archive.is/NU2ZB https://archive.is/qm2BD

水谷隼選手へ「差別的」と誹謗中傷をするツイートで代表的なのがこれら。

政治界隈のツイッタラーにとってはおなじみのメンツです。

こんな理屈は通りません。

むしろ、これらのツイートが誹謗中傷であるとして訴えられて負けても不思議ではありません。

つるの剛士バッシングも行っていた「差別レッテル貼りアカウント」

https://archive.is/wip/cAFfH https://archive.is/wip/77h8z

これらのアカウントは、つるの剛士氏が「パクチーを盗まれた」事件について、現行犯人の目星について「日本語分からない」と言っていたことから外国人だろうとしたことについて、つるの剛士バッシングも行っていました。

「差別者のレッテル貼りアカウント」と断言してよい。

「差別・ヘイト」が許されないものであるというなら、そのような行為をしているというレッテル貼り行為も重く見られてしかるべきです。 

なぜ日本人への誹謗中傷は許されると思っているのか?

https://archive.is/I8WN7 https://archive.is/dGRcA

https://archive.is/wip/0Gbf5 https://archive.is/wip/C8aR7

梁英聖という人物は前々から何でもかんでも「差別」「ヘイト」と認定してレッテル貼りをしているのですが、やはり今回も…という感じです。彼は民青出身の北朝鮮系。

一般の韓国人や在日韓国人が一緒にされてはたまったものではありません。

不合理な意見をその通りに扱わず、隠蔽どころかむしろ擁護し、正当化をしているから社会の中に不満が溜まっているということに気づくべきでしょう。

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韓国メディアクルーのカメラライトが注意:東京五輪卓球の伊藤美誠vs田志希(チョンジヒ)戦で妨害行為?

韓国メディア卓球ライトが伊藤美誠に注意される

東京オリンピック卓球女子で、メディアクルーのカメラライトが注意される。

東京五輪卓球女子の伊藤美誠vs田志希(チョンジヒ)戦

東京五輪卓球女子の伊藤美誠vs田志希(チョンジヒ)戦で、テレビクルーのカメラのライトが伊藤がアピールして審判が注意した、という報道がありました。

実際の映像を中国語でツイートしていたアカウントがありましたが、その映像は消されています。

韓国メディアクルーのライトか

このツイート中の動画は、消されたものとは他の動画です。
※現時点では。これも消されるかもしれません。

これだけを見ると審判の指摘が先のように見えたためにこうツイートしたのですが、夕刊フジを信じるなら伊藤選手のアピールが先のようです。

冒頭画像にあるように、黒マスクのクルーや周囲の女性のメイクから韓国メディアのクルーと推定できます。メディアIDに「45」とあることから正確な特定が可能かもしれません。

※追記:デイリー新潮が日テレに取材をした結果、日テレのクルーであることを認めたとする記事があるため、訂正します。上掲ツイートは役割を終えたため削除しました。本記事の内容によって混乱を与えてしまった方にお詫び申し上げます。なお、本記事の意図については以下で説明しています。

デイリー新潮「卓球伊藤美誠vs韓国チョンジヒ戦のカメラライトは日テレスッキリのクルー」 - 事実を整える

ーーー追記終わりーーー

こちらの動画を見ると、先に伊藤選手が指摘しているようです。

40分くらいからの映像です。

伊藤選手の眼を狙った?妨害行為?

上掲動画の審判と伊藤選手の身体の向きから察するに、伊藤選手の左後方45°から水平方向にかけての位置にあると思われます。

この場合、伊藤選手だけでなく田志希(チョンジヒ)選手も光の影響を受け得る位置関係にあるため、「伊藤選手の眼を狙った妨害行為」ということにはならないでしょう。

故意ではないと思いますが、競技に対するリスペクトを欠いた行為だと思います。

※韓国の三流メディアがこの件についてSNSの泡沫アカウントの屁理屈を丸写ししていたので詳細に書きました。

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東京五輪開会式ドラクエBGMのすぎやまこういちが性的少数者差別支持というデマ

f:id:Nathannate:20210727125832j:plain

すぎやまこういち演説2011/6/30日本の未来を考えるシンポジウム

「すぎやまこういちが性的少数者差別」という言説がデマであることについて整理。

東京五輪開会式BGM作曲者のすぎやまこういちが性的少数者差別?

作曲家がLGBT差別の杉田水脈氏を肯定…開会式のドラクエ起用に疑問続出 記事投稿日:2021/07/26 11:00 最終更新日:2021/07/26 11:00 女性自

毎日新聞上東麻子『「ほぼすべての差別を体現した五輪だ」と批判が広がり』⇒立憲民主党おしどりマコのツイート - 事実を整える

東京五輪開会式のBGMの一つであるドラゴンクエスト(ドラクエ)の作曲者であるすぎやまこういち氏が過去に性的少数者差別(そのような者を擁護)というデマ記事があります。

これについては過去のデマ報道をさらにデマでコーティングしているので、ソースを提示しながら一つ一つ整理していきます。

杉田水脈議員の「生産性なし・自殺率6倍」発言のソース

発端は杉田水脈議員の「同性愛者(LGBT)は生産性がない」という発言です。

最初は平成27年(2015年)6月5日に放送されたチャンネル桜でのすぎやまこういち氏と中山恭子氏との鼎談での発言。

動画の7分くらいからの書き起こし

杉田 以前からですね、市の職員や議員さんを集めてですね、同性愛の方の気持ちを知りましょうと言って本当に同性愛の方に来ていただいて、講演をして頂くということを市長が好んでやっていたんですね。ということなので、いよいよこれを宝塚市でもやろうということになって。で、私は当然こういう条例は必要ないと思いまして、3つの理由を挙げてブログに書かせていただいたところ、たいへん賛否両論いただいて、いわゆる炎上という形になっているんですが、私が1つ目にあるのはですね、これ、タイトルを見てみなさん気づいていただけましたでしょうか。渋谷区男女平等及び多様性を尊重するという、この男女平等という部分と多様性という部分と同列で論じているんですね

すぎやま 違うことだよね

杉田 違うことですよね。まったく違う問題なんですけれども同列にしている。ただ、私は男女の支援っていう例えば子育て支援を行ったりとか、今自治体によっては結婚の支援を行っている自治体もありますが、これは、私はやっぱり今日本は少子化ですから、もっと子どもを産んでいただかないといけないということがありますからね、そういう所に対して税金を使って支援をしているわけです。ならば、こういう言葉を使うからダメなのかもしれないですが、ハッキリ申し上げます。生産性がない同性愛の人たちに皆さんの税金を使って支援をする、どこにそういう大義名分があるんですか、っていうことがまず1点なんですね。これは男女平等も私はあり得ないってことを発言してこのときもだいぶ炎上したんですけどね。差別じゃないんですよね。区別なんです。

すぎやま 区別

杉田 そこの部分を混同してはいけませんよというのが1点です。それから2点目は日本という国は基本的人権というのが全員に尊重されていますから。大人も子供もおそれからお年寄りも障害をもった方も病気を持った方も、尊重されています。その上でですよ、女性の人権が~とか、子どもの人権が~とか、あとまた同性愛の人の人権が~というと、それを特別に支援するというのは特権になってしまうんです。

中山 そうですよね

杉田 だからそういったことは必要が無いですよっていう

すぎやま 昔からの日本語で言うと、「屋上屋を架す」という。屋上にまた家を建てるみたいな話になりますよね。

杉田 それが2点目です。それから3点目なんですが、これは私自身が行政で18年間働いておりましたので、地方の自治体が今やらないといけない仕事って山ほどあるんですね。たとえば生活保護が凄い増えているんですが、そこに職員の数が割けなくて、だから不正受給だとかを見破ることができないということもあります。児童虐待の問題が増えているんですけれども、そういう所にも十分に職員の人を割くことができません。いろんな問題が多様化していて、でも自治体の数は行革とかで減っているわけですよ職員の数は。そんな中で本当に皆さんあっぷあっぷしながら仕事をしているのに、もっとみなさんの生活に密着した問題で、しっかりやっていかないといけない問題が山積みになっているのに、これって本当に優先順位の高い問題ですか?という優先順位から考えても、かなり優先順位が低いんじゃないですか?と。この3つのことを書かせて、私はこういう支援法は要りませんということを書かさえていただいたんですね。でも、きちっと私は論理的に書いたつもりなんですが、差別主義者のレッテルを貼られてしまって、普段私がブログとか書いてもあまり取り上げてくれないんですが、こういう内容を書くとですね、ライブドアニュースとかなんとかニュースとかが取り上げてくださって、この間はテレビの討論番組から電話がかかってきて LGBTの知識を学校教育で教えるべきかということに対しての意見をくださいというふうに言われまして、私は当然そういうものは必要ありません、と言ったら、あのなんと言われたかというとですね、「同性愛の子供は正常に恋愛できる子どもに比べて自殺率が6倍高いんだ」と「それでもあなたは必要ないんですか?」と言われまして(ここで笑いながらの発言)私はそれでも優先順位は低いし、同じですよね、学校の先生もいまモンスターペアレンツとか学級崩壊だとかやらなくちゃいけないことはいっぱいあるのに、こういうことをやってる時間はきっとないですし、あと、じゃあどれだけ正しい知識を先生は子どもたちに教えられるんですか?と。誤った知識を教えてしまったらおかしいじゃないですか。あと、思春期の子どもって本当にいろいろあるんですね。私も女子校で育ちましたから、周りがもう女性ばっかりでですね、じゃあちょっとかっこいい女の子が居たらラブレター書いたりとかですね、学校の先輩と交換日記してくださいとかってしてるんですけど、でも、歳を取っていくと普通に男性と恋愛できて結婚もできて母親になって、ってしていくわけです。その多感な思春期の時期ですよ、いや、女性が女性を好きになるのはおかしくないですよ、男性が男性を好きになるのはおかしくないですよ。もっとみなさん堂々と胸を張ってちぢこまらずに同性愛の人も胸を張っていきましょうという教育をしたらどうなるんですか?ちゃんと正常に戻っていける部分も戻っていけなくなってしまいますよね。ということを延々とその人に説明したんですが。結局テレビでその企画はなくなったそうなので私がテレビで話すことはなくなってしまったんですけれども。

ー省略ー

すぎやま それともう一つね、決定的なことなんですが、同性愛から子供は生まれません

こういう発言がありました。以下、簡単に発言に対する指摘を。

「内容」と「表現」とを分けて考えます。

正常」という表現はやや不用意ですが「思春期の揺れ動く性自認や性的指向」の文脈で仕方なく使ったと考えれば良い。性的少数者を否定的に評価している文言ではなく、そうではない標準的な性自認と性的指向を持つ者を念頭に置いた表現。

平等」に対する彼女の用語法は、法的概念ではない。法的概念で言えば平等は憲法上必須なので。法的概念ではない「平等」としてイコールの意味で使っているというのは発言から読み取れる。国会議員として法的概念を無視した発言はどうなのかという点はともかく、それは表現の問題或いは彼女の議員適性の問題で、主張内容それ自体の問題ではない。

同性愛から子供は生まれない」に対しては「同性愛者でも養子縁組で子供を育てられる・女性同士なら精子バンクを利用できる」という反論もあろうが、これは特殊な事例であり、原則的な同性愛という性質を考えた制度設計の議論の場面では、必ずしも有効なものではない。

特別に支援するのは特権になる」については、おそらく権利レベルでの話と思われる(「マイノリティの人権」としてしばしば言及されるように、一般人の人権とは別のもの(手厚く保護するべきという主張が内在している)を措定するようなこと)。すぎやま氏が「屋上屋を架す」と言っているのはそういうこと。実際、LGBT過激派にはそういう権利レベルでの手厚い保護をせよと言っている者も居る。

そうではなく具体的な政策レベルでの優遇措置の意味であるとすると、たとえば「少子化対策についても特権にならないか?」という指摘が可能になってしまうため、そういう意味ではない。

同性愛者の自殺率6倍」は、彼女の発言が発信源ではなく「テレビの討論番組からの電話」で言われた内容を紹介したものであり、むしろLGBT施策を講ずるべきである根拠として提示されていたものです。

立ち止まって考えてみて欲しいのですが、「学校教育においてLGBT教育をするべきでは?」という文脈で、その根拠として「同性愛者の自殺率6倍」を持ってくるのは矛盾ではないでしょうか?後に指摘しているように思春期の子どもの心は揺れ動くものであるのに固定化方向に教育するのはどうなのか?との指摘はまっとうな政策議論です。

したがって、この文脈で笑いが起きているというのは、テレビの討論番組のスタッフのロジックに対してであって、「同性愛者の自殺率が6倍」そのものに対してではないということです。

「3つの理由を挙げてブログに書かせていただいた」というのは、2015年3月27日に書かれたLGBT支援策が必要でない理由〜私の考え | 杉田 水脈(すぎた みお)オフィシャルブログ魚拓)の事を意味します。

内容は動画で話されていることと同じです。

生産性が無い」については次項で書きます。

新潮45における杉田水脈「LGBT支援の度が過ぎる」の内容

このような杉田水脈議員の考え方がより整理されたものが『新潮45』2018年8月号57~60頁『「LGBT」支援の度が過ぎる』において書かれた論稿。

朝日新聞や毎日新聞といったリベラルなメディアは「LGBT」の権利を認め、彼らを支援する動きを報道することが好きなようですが、違和感を覚えざるをません。発行部数から言ったら、朝日新聞の影響の大きさは否めないでしょう。
 最近の報道の背後にうかがわれるのは、彼ら彼女らの権利を守ることに加えて、LGBTへの差別をなくし、その生きづらさを解消してあげよう、そして多様な生き方を認めてあげようという考え方です。
 しかし、LGBTだからと言って、実際そんなに差別されているものでしょうか。もし自分の男友達がゲイだったり、女友達がレズビアンだったりしても、私自身は気にせず付き合えます。職場でも仕事さえできれば問題ありません。多くの人にとっても同じではないでしょうか。
 そもそも日本には、同性愛の人たちに対して、「非国民だ!」という風潮はありません。一方で、キリスト教社会やイスラム教社会では、同性愛が禁止されてきたので、白い目で見られてきました。時には迫害され、命に関わるようなこともありました。それに比べて、日本の社会では歴史を紐解いても、そのような迫害の歴史はありませんでした。むしろ、寛容な社会だったことが窺えます。
 どうしても日本のマスメディアは、欧米がこうしているから日本も見習うべきだ、という論調が目立つのですが、欧米と日本とでは、そもそも社会構造が違うのです。
 LGBTの当事者たちの方から聞いた話によれば、生きづらさという観点でいえば、社会的な差別云々よりも、自分たちの親が理解してくれないことのほうがつらいと言います。親は自分たちの子供が、自分たちと同じように結婚して、やがて子供をもうけてくれると信じています。だから、子供が同性愛者だと分かると、すごいショックを受ける。
 これは制度を変えることで、どうにかなるものではありません。LGBTの両親が、彼ら彼女らの性的指向を受け入れてくれるかどうかこそが、生きづらさに関わっています。そこさえクリアできれば、LGBTの方々にとって、日本はかなり生きやすい社会ではないでしょうか。
 リベラルなメディアは「生きづらさ」を社会制度のせいにして、その解消をうたいますが、そもそも世の中は生きづらく、理不尽なものです。それを自分の力で乗り越える力をつけさせることが教育の目的のはず。「生きづらさ」を行政が解決してあげることが悪いとは言いません。しかし、行政が動くということは税金を使うということです。
 例えば、子育て支援や子供ができなカップルへの不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか。にもかかわらず、行政がLGBTに関する条例や要項を発表するたびにもてはやすマスコミがいるから、政治家が人気とり政策になると勘違いしてしまうのです。

この際もメディアが非難しました。

同性カップルは「生産性なし」 杉田水脈氏の寄稿に批判:朝日新聞デジタル

これも「内容」と「表現」とを分けて評価するべきでしょう。

内容は、報道に見られる論調=LGBT権利保障+差別根絶をして生きづらさを解消せよというものがあるが、それは政策によって解消されるものではなく周囲の理解が必要なものであるところ、少子化の日本社会において、限られた予算で少子化対策に振り分けることが必要と思われるのに、生物の原則的には子供を産み育てるということが想定されないLGBTカップルに税金を使うのは果たして適切か優先順位の観点から疑問。

という政策論を言っているわけです。

LGBTの存在や生き方を否定するものではない。

ただ、「表現」はというと、子どもを産むか否かという話の中で「生産性が無い」と言っており、客観的一般的な受け止めとしては、子どもを産み育てることが無いカップル(男女も含まれ得る)の生き方を否定しているように聞こえるようなものとなっていると言えます。これは良くないと思います。

この辺りを混同して【トーンポリシング】が展開されたのが2015年のチャンネル桜での発言から続く「杉田水脈バッシング」の実態です。

さらに新潮45の10月号に杉田氏を擁護する記事が掲載され、その内容が問題視されたことをきっかけにして新潮45は廃刊となりました。

「生産性」以外の部分でも難癖をつけられていましたが、擁護記事の問題点についてまとめたものが以下。

また、この頃から性的指向性的嗜好という言葉が広く認知され出したのですが、その用語法についての不正確かつ有害な認識が広まったため以下で警鐘を鳴らしています。

「同性愛者の自殺率は6倍」のエビデンスレポート

杉田水脈議員の言う(発言の紹介)「同性愛者の自殺率は6倍」のエビデンス。

NHKオンライン | 自殺と向き合う - 生き心地のよい社会のために

欧米の調査では、同性愛者の自殺企図率がそうではない人と比べて数倍高いという結果がくり返し報告されています。LGBTと自殺に関する調査研究は数多く行われていますが、過去20年間の文献をレビューした結果、(米国の高校生全体の自殺企図率が7~13%程度と推定されるのに対し)思春期のLGBの自殺企図率については一貫して20~40%程度の数値が報告されていると、ある米国の文献で述べられています。

 「自殺率」ではなく「自殺企図率」、「同性愛者」ではなく「LGB」に関するものではありますが、一般的な高校生と比べて「最大で約6倍」と言える報告は存在します。

もっとも、これが実態を正確に反映しているかというと注意が必要です。

【日高庸晴ほか(2007)厚生労働省エイズ対策研究推進事 ゲイ・バイセクシュアル男性の健康レポート2】

ただし一方で現実に自殺した同性愛者の実態ということで言うと、亡くなったその人がゲイやレズビアンであったかどうか、あるいは性的指向に悩んでいたことが自殺の原因だったのか、などを明らかにできないケースが多く、事実が表面化してこないんです。実態把握の難しさを持っています。

上掲ページのPDFファイルは見れなくなっていますが、同じ内容がReach Online 2005上に公表されていることと、【ゲイ・バイセクシュアル男性の健康レポート2015】にて確認できます。

URL:https://www.health-issue.jp/Health_Report_2015.pdf

わが国の自殺既遂者は年間3万人を超えますが、自殺未遂の実態について国レベルで詳細に把握できている状況にありません。また、自殺既遂者の動機や背景要因を記録する際に性的指向の視点は含まれておらず、その関連は何も明らかになっていないのが現状です。ゲイ・バイセクシュアル男性の自殺念慮、自殺未遂割合については、1999年実施のインターネット調査(有効回答数1,025人)の結果と比較してみるとその割合に何ら変わりなく、全体の65%はこれまでに自殺を考えたことがあり(自殺念慮)、15%前後は実際に自殺未遂の経験がありました(図8)。

「すぎやまこういちが性的少数者差別」というデマ

このように、メディアは「杉田水脈議員の発言が性的少数者差別」という前提で「すぎやまこういち氏がそれを支持した」と書いているわけですが、その前提が間違っているため、「すぎやまこういちが性的少数者差別」という主張は誤りです。

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