事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

津田大介・小島慶子ら「Choose Life Projectに立憲民主党から1000万円以上の資金提供、報道倫理に反する」抗議文を公表

choose life projectに立憲民主党から資金提供が隠蔽

小島慶子ら出演者有志による立憲民主党のアストロターフィングの曝露。

 

津田大介・小島慶子ら「Choose Life Projectのあり方に対する抗議文」

津田大介・小島慶子・南彰・安田菜津紀・望月衣塑子が、1月5日の午前1時20分に(望月氏だけ4分遅れの投稿)一斉に投稿したのが「Choose Life Projectのあり方に対する抗議文」。この5名の連名で書かれています。

これはどういうことでしょう?

「Choose Life Projectに立憲民主党から1000万円以上の資金提供、報道倫理に反する」

Choose Life Projectのあり方に対する抗議 - 津田大介 - Medium

私たちはインターネット上の公共メディア「Choose Life Project」(以下CLP)が制作する番組に司会やゲストとして出演してきました。
この度私たちの調査により、2020年春から約半年間にわたり大手広告会社や制作会社をはさむ形でCLPに立憲民主党から「番組制作費」として1000万円以上の資金提供があったことが確認されました。報道機関でありながら、特定政党から番組制作に関する資金提供を受けていたことは、報道倫理に反するものです。公正な報道の根幹を揺るがす行為であり、またその事実を出演者及びクラウドファンディングの協力者、マンスリーサポーターなどに一切知らせていなかったことは、重大な背信行為です

  1. Choose Life Projectに立憲民主党から1000万円以上の資金提供
  2. その事実を出演者・クラファン協力者、サポーター等に一切知らせていなかった

この事実を指摘した上で、報道倫理に反し、関係者への重大な背信行為であると断じています。

Choose Life Project「自由で公正な社会のために」「公共の概念・コモンセンス=良識を持つことが大切」

「私たちのメディア」を目指します

コロナ禍で、今、ますます問われているのは、“自分さえ良ければ良い”という考えではない、「公共」の概念だと強く感じています。

元TBS局員で制作会社テレビマンユニオンを創設したひとりの今野勉さんに、「テレビにおいての公共性とは何か?」と尋ねたことがあります。今野さんは、「パブリック=公共は、いつもオープンであると同時に、コモンセンス=良識を持つことが大切」とお答えになりました。

オープンで誰もが参加(制作)できる一方で、参加者(制作者)に求められるコモンセンス=良識。それ以降「公共」という言葉を考えるヒントにしています。

Choose Life Projectが「公共のメディア」として、今後どのようにして持続していけるか、まだまだ挑戦が続くと思っていますが、今、「何を」伝えていくべきなのか、その軸はブレずに、“声なき声”を伝えていくメディアとして、メンバー一同、尽力して参ります。

自由で公正な社会のために。「私たちのメディア」を一緒に作っていけたら嬉しいです。

Choose Life Projectはこのように、「自由で公正な社会のために」「公共の概念・コモンセンス=良識を持つことが大切」と自分らを定義していました。

津田大介・小島慶子らは以下指摘しています。

現時点で2つの重大な問題があります。
①「公共メディア」を標榜しつつも、実際には公党からの資金で番組制作を行っていた期間が存在すること
②その期間、公党との関係を秘匿し、一般視聴者から資金を募っていたこと

その上で、「これまでのようにCLPに協力することはできません。」「CLPに対し、2020年春から約半年間のお金の流れ…詳細の公表と出演者・視聴者・サポーターへの謝罪、第三者による徹底した検証など真摯な対応を求めます。」と要望しています。

Choose Life Projectの共同代表佐治洋・工藤剛史による抗議文への対応

Choose Life Projectの共同代表佐治洋・工藤剛史による抗議文への対応ですが、公式Twitterアカウントで画像を張り付けただけであり、12月5日午前中の公式HPには掲載が確認できません。

経緯の報告を「6日中にはお伝えできるよう整理しております」と書かれています。

「自民党の Dappi」(疑惑)より遥かに悪性の高い行為であるアストロターフィング?

さて、「公党が背後に居て資金提供をしているのでは?」という疑惑が持ち上がったのがTwitterの"Dappi"というアカウントの運用実態に関する話。

小西洋之議員による発信者情報開示請求が通って昨年はTVでも取り上げられましたが、その後はまったく触れられず沈静化。

しかし、現段階では論理的に以下の可能性があります。

  1. 党or党内の誰かからTwitterの発信に対して報酬を払っていた実態
  2. 単に自民(+α)の一部議員のシンパである社関係者の単独犯
  3. 会社の回線をタダ乗りされていただけ

3番はともかく、2番の可能性も十分にあり得る状況で、「自民党による工作」というナラティブを作り出すのは無理があったようです。

そして、そういう状況があったとして、Dappiの運用実態は国会動画関連の情報提供なので、ほとんど国民に悪影響を及ぼさない。自らをメディアと名乗ってないし、公平な運用をするなどとも宣言していない。

したがって、Choose Life Projectに立憲民主党から1000万円以上の資金提供がなされていたのに関係者に秘匿されていた問題は、「自民党の Dappi」(疑惑)より遥かに悪性の高い行為であるアストロターフィングであると言われても仕方がない。

アストロターフィングとは何ぞや?については以下参照。

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