事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

日曜報道PRIME エマニュエル・トッド「日本は核保有すべき」⇒「木村太郎・アナウンサーが止めに入りCM、途中でやめさせろという音も」は本当か

エマニュエル・トッドの核保有議論と木村太郎

ネット上の言説の検証

エマニュエル・トッド「日本は核保有を検討すべき」日曜報道PRIME

11月6日の日曜日に放送された日曜報道PRIMEにおける各者の発言は上掲記事で書き起こされています。

問題のシーンは最後の部分。

橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):
中国に対するトッド氏と我々の見方は違う。人口動態だけをもとに「中国は覇権国家にならない」とは、僕は考えない。日本は人口減少を技術で乗り越えようとしている。中国もそうしようとしている。現実の問題として、中国の防衛費はどんどんどんどん増えている。フランスからは遠いが我々からは近い南シナ海、東シナ海では、尖閣諸島でもう中国と衝突している。フランスは、NATO(北大西洋条約機構)の集団安全保障の枠組みに入っており、しかも核兵器まで持っている。憲法9条の下、米国との同盟しかない日本と、フランスの見方は違う。日本はしっかりと米国、西側との間で集団的な安全保障を強化していく必要がある。将来的に中国がどうなるかは様々な予測があるだろうが、現実の政治としてはしっかり備えなければならない。

松山キャスター:
日本は独自の安全保障を自らの考えでもつ必要があるということか。

トッド氏:
もちろんだ。我々は同盟国、米国の信頼性に関して様々な経験をしてきた。ご存じの通り、信頼性は非常に低い。米国は問題を解決するためにイラクに介入し、そして退去した。欧州に介入し、混乱を生んだ。彼らは実際の戦闘には参加するつもりはない。米国から見ると、世界には、欧州、中東、東アジアという3つの重要な局面がある。今度は日本の番だ。米国の信頼性がいかばかりのものか、体験してみるといい。私は日本が独自の安全保障政策を持つべきだと確信している。しかし、日本には人口(減少)問題がある。唯一の安全保障は、何度も言うが、核を持つことだ。核を持つことは、攻撃的な軍事政策を行うこととはまったく異なる。むしろ逆だ。新たな立場をとるということだ。核を持てば安全であり、(米国の戦争に巻き込まれず)中立的な立場をとることができる。日本がその気になれば、の話だが。

木村氏:
(フランス語で)絶対にない。

トッド氏:
フランスはその立場だ。

梅津キャスター:
(木村氏に対し)今、何と言ったのか。

木村氏:
フランス語で「それは絶対ない」と(トッド氏に)言った。

梅津キャスター:
その議論はかなり慎重にすべきかと思う。

なお、トッド氏は本年4月に「日本は核を持つべきだ」エマニュエル・トッドが指摘する“米国依存の危うさ”〈ロシア侵攻後、世界初のインタビュー〉 | 文春オンラインにて同様の主張をしています。

「木村太郎・アナウンサーが止めに入りCM、途中でやめさせろという音も」は本当か

https://archive.ph/A7nqs

ツイッターでは「木村太郎・アナウンサーが止めに入りCM、途中でやめさせろという音も」という投稿があり約5800リツイート、1.6万いいねで拡散。

このアカウントの添付動画はここでも再生可能。FNNのHPは最後の所が省かれてます。

しかし、FNNの動画やこのアカウントの添付動画を視聴しても、「途中でやめさせろというブー音」はまったく聞こえません。

木村氏は遮る形で発言してるが、梅津キャスターは木村氏の発言を聞きなおしてるだけ

CMに入った理由としては…

  1. 時間的に既定路線だった
  2. 木村太郎の横やりで場の雰囲気が荒れそうなので予防措置的に討論終了を早めた
  3. 核保有を肯定する発言が出たので早めに討論を終了させた

こうした可能性が考えられますが、実際の所はよくわかりません。

印象としてはそう見えてしまうものかとは思いますが。

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