矛盾では?
- 宮本亞門「被爆国の日本にできることは世界中に非核三原則を訴えること」
- プーチンのロシアの核兵器による攻撃からどう守るのか?という視点の欠如
- 「核を持つこと」と核共有=ニュークリアシェアリングは全く別物
- 非核三原則は他国に押し付けるものではなく軍事的合理性も:「使わず」は含まれず
宮本亞門「被爆国の日本にできることは世界中に非核三原則を訴えること」
「我が国は最強の核保有国の一つだ」。ロシアには世界最大の6400近い核兵器があります。それを脅しに核攻撃も辞さないとプーチンはウクライナの人々を殺し侵略を続けます。これでわかるように、核を持つことは抑止力や防衛のためなどではなく、威嚇と独裁の証です。その証拠にベラルーシの
— 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) 2022年3月3日
ルカシェンコも憲法改正をして核兵器配備を可能にしました。
— 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) 2022年3月3日
被爆国である日本がするべきことは、この機を利用して、安倍氏のように核シェアリングなど軽々しく発言することでは決してありません。我々がすべきことは、世界で唯一の被爆国として、大きな声で世界中に「非核三原則」を訴えることです!
私は岸田首相の非核三原則を堅持する発言を支持します。
— 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) 2022年3月3日
また現在の状況下での憲法改正を強く反対します。
「毒を以って毒を制す」を繰り返すほど、人類は馬鹿ではないと信じるからです。
私もどんなに否定され馬鹿にされようと、死ぬまで何度も何度も大きな声で、核兵器反対、戦争反対!とあらゆる方法で言い続けます。あなたも、どうか人類にとって最も尊ぶべき訴えを続けてください。
— 宮本亞門 自著「上を向いて生きる」(幻冬舎)発売中! (@amonmiyamoto) 2022年3月3日
宮本亞門
演出家の宮本亞門 氏が「非核三原則」を訴える連続ツイート。
完全に矛盾しています。
プーチンのロシアの核兵器による攻撃からどう守るのか?という視点の欠如
宮本氏は冒頭にプーチンが核兵器による威嚇をしていることを紹介し、「ロシアの手下」であるベラルーシで憲法改正があり核兵器の「配備」が可能になったことを指摘しています。
にもかかわらず、宮本氏はそういった国からの核兵器による攻撃を防ぐためにはどうするかを完全に無視し、「威嚇と独裁になるから核反対」と言っています。
要するに【ウクライナやベラルーシ近隣諸国の安全なんか知らねぇよ】と言っているということです。
非人道的ですね。
「核を持つこと」と核共有=ニュークリアシェアリングは全く別物
宮本氏は「核を持つことは抑止力や防衛のためなどではなく、威嚇と独裁の証です」と書いていますが、「核を持つこと」と核共有=ニュークリアシェアリングは全く別物です。
ベラルーシの憲法改正も、実際には「自国領を非核地帯とし、中立国を目指す」という条文が削除されたもので、自国で核兵器を開発保有するものではなく、ロシアの核兵器を置いておくことになります。
これがNATO式の核共有の形になるのかどうかは不明ですが。
NATOの核共有の実態としてどういうものなのか、日本に関してはどういう評価が為されているのか、については以下でまとめています。
非核三原則は他国に押し付けるものではなく軍事的合理性も:「使わず」は含まれず
宮本氏は「我々がすべきことは、世界で唯一の被爆国として、大きな声で世界中に「非核三原則」を訴えることです!」と言うが、非核三原則は軍事的合理性も絡んでおり、他国に押し付けるものではありません。
それに、核廃絶を狙うなら「非核三原則」は生ぬるい。
なぜなら、米軍の「核の傘」に入っていることから日本の抑止力のための米軍による戦略核攻撃の可能性は排除していないからです。「使わず」が含まれていないわけです。日本が使うわけではないという言い訳も立つかもしれませんが、結果はほぼ同じことでしょう。
(補足)大統領選挙を控えた韓国では、保守政権が誕生すれば、韓国内に戦術核の再配備をする議論が再燃する可能性が高い。日本がこの議論をどう受け止めるべきか、数年前にジャパン・タイムズに寄稿した論考を紹介しておきたい。 pic.twitter.com/q7ohQY9XDr
— 神保 謙 (Ken JIMBO) (@kenj0126) 2022年3月3日
また、日本の非核三原則を維持すべきとする者であっても、韓国においては戦術核の配備が有効であると主張しています。
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