事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

宮本亞門「被爆国の日本にできることは世界中に非核三原則を訴えること」の矛盾

矛盾では?

宮本亞門「被爆国の日本にできることは世界中に非核三原則を訴えること」

演出家の宮本亞門 氏が「非核三原則」を訴える連続ツイート。

完全に矛盾しています。

プーチンのロシアの核兵器による攻撃からどう守るのか?という視点の欠如

宮本氏は冒頭にプーチンが核兵器による威嚇をしていることを紹介し、「ロシアの手下」であるベラルーシで憲法改正があり核兵器の「配備」が可能になったことを指摘しています。

にもかかわらず、宮本氏はそういった国からの核兵器による攻撃を防ぐためにはどうするかを完全に無視し、「威嚇と独裁になるから核反対」と言っています。

要するに【ウクライナやベラルーシ近隣諸国の安全なんか知らねぇよ】と言っているということです。

非人道的ですね。

「核を持つこと」と核共有=ニュークリアシェアリングは全く別物

宮本氏は「核を持つことは抑止力や防衛のためなどではなく、威嚇と独裁の証です」と書いていますが、「核を持つこと」と核共有=ニュークリアシェアリングは全く別物です。

ベラルーシの憲法改正も、実際には「自国領を非核地帯とし、中立国を目指す」という条文が削除されたもので、自国で核兵器を開発保有するものではなく、ロシアの核兵器を置いておくことになります。

これがNATO式の核共有の形になるのかどうかは不明ですが。

NATOの核共有の実態としてどういうものなのか、日本に関してはどういう評価が為されているのか、については以下でまとめています。

非核三原則は他国に押し付けるものではなく軍事的合理性も:「使わず」は含まれず

宮本氏は「我々がすべきことは、世界で唯一の被爆国として、大きな声で世界中に「非核三原則」を訴えることです!」と言うが、非核三原則は軍事的合理性も絡んでおり、他国に押し付けるものではありません。

それに、核廃絶を狙うなら「非核三原則」は生ぬるい。

なぜなら、米軍の「核の傘」に入っていることから日本の抑止力のための米軍による戦略核攻撃の可能性は排除していないからです。「使わず」が含まれていないわけです。日本が使うわけではないという言い訳も立つかもしれませんが、結果はほぼ同じことでしょう。

また、日本の非核三原則を維持すべきとする者であっても、韓国においては戦術核の配備が有効であると主張しています。

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