悪質な印象操作
- 塩村文夏議員の杉田水脈総務政務官の過去発言への質疑
- 「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」は「日本人の団体」に対して
- 塩村文夏議員の「杉田水脈はアイヌや在日コリアン女性に対して存在だけで日本国の恥さらしとブログで書いた」は印象操作
塩村文夏議員の杉田水脈総務政務官の過去発言への質疑
2022年11月30日参議院予算委員会にて塩村文夏議員が杉田水脈総務政務官の過去の発言について質疑をしていました。
#国会中継 ⑧
— あらかわ (@kazu10233147) 2022年11月30日
杉田水脈、アイヌ民族や在日コリアンの女性は「存在だけで日本国の恥さらしです」とブログしたことを問われ「この時私はまだ国会議員ではなく一般人でございました」。
当時は、一般人ではなく国会議員の落選中。一般人としても許せない暴言。 pic.twitter.com/xyLbL1dXoM
参議院のインターネット中継アーカイブでは2時間18分くらいから。
塩村 資料3,これあまりにもひどい内容なのでパネルにできなくてですね手持ちの資料として皆様にお配りさせていただきました。ジュネ―ブで開催された国連女性差別撤廃条約に参加をしたアイヌ民族や在日コリアンの女性たちについて、政務官はですね、ブログでこう投稿してTwitterで拡散させているんです。
「会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなるくらい気持ち悪く、国連を出る頃には身体に変調をきたすほどでした。とにかく、左翼の気持ち悪さ、恐ろしさを再確認した今回のジュネーブでした。ハッキリ言います。彼らは、存在だけで日本国の恥晒しです。」と、このブログを書きTwitterで拡散したのは事実ですか。
杉田 はい。事実ではございます。ただこのとき私はまだ国会議員ではなく一般人でございました。そして、先程委員が読み上げなかった部分にですね、約こういった方が百人くらいいらっしゃいました。この百人くらいの方がたがずらっと私の周りを取り囲んで至近距離で罵声を浴びせたわけです。ですので当時一般人であった私がこのような感想を持つのは仕方が無かったことだというふうに思っております。が、現在はですね、総務大臣政務官としてしっかりと職責を果たして参りたいというふうに思っております。
塩村 みなさんちゃんとこれ読んでください。みんな寄ってきて大変だったって書いてあるけど、その方々はですね、これ杉田さんですよねこっちに来ないでくださいって書いてあるんですよ。こっちに来ないでくださいっていわれてるんだから自分から近づいていったんじゃないですか。さっき言ったことと真逆ですよね。いずれにしてもコスプレのおばさんとか、そして気持ちが悪いとか、これちょっと私有り得ないと思うんですよ。人権感覚は本当に大丈夫なのか。当時は国会議員ではなかった、そのように仰いましたが、国会議員の後の落選中ですよね。そのあたりもちょっと印象操作もあると思っています。そこで法務省にお伺いします。ヘイトスピーチとはどういうものでしょうか。
~省略~
塩村 続けて法務省にお伺いいたします。一般論でお答えください。特定の国や地域の出身の人とちょっと同じ空気を吸うだけで気持ち悪い、特定の国や地域の出身者を存在だけで恥さらしと、著しく見下す行為はヘイトスピーチに当たる可能性があるかどうかをお伺いいたします。
~省略~
以降、塩村議員は法務省にヘイトスピーチの定義などを聞き、まるで『杉田の発言はヘイトスピーチであり、いわゆる規制法の「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」に該当する』とでも言わんばかりのニュアンスでした。
しかし、こうした一連の言動は印象操作と言う他ありません。
削除された記事の実際の記述を具体的に見ていきます。
「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」は「日本人の団体」に対して
削除された杉田氏の問題のブログ記事の文面は以下のものです。
【日本国の恥晒し】流石に怖かった今回の国連 2016-02-17 17:26:01
【日本国の恥晒し】
委員会から一夜明け、これから帰国します。
いつも仕事は自分との戦いだと思ってやってきましたが、今回は違いました。
目の前に敵がいる!
大量の左翼軍団です。
大型連休でもない、また観光シーズンでもないこの時期にスイス・ジュネーブに100人を超す日本人が訪れるのはやはり異様です。
彼らは街でも、レストランでも、ホテルでも、国連の中でも一目でわかります。
ハッキリ言って“小汚い”なんでこんなにきたない人ばっかりで集団を作れるのか不思議です。
曲がりなりにも国際会議です。近所のスーパーに買い物に行くのとはわけが違います。(私は近所のスーパーに行く時でもあんな格好はしませんが)「場をわきまえる」という日本人なら誰でもできることができていないのです。
我々はみんな各自でフライトやホテルを予約して、現地集合です。(あっちはツアーで来ているのか、胸にバッチを付けています。そういうツアーを専門的に請け合うところがあると優美子さんに聞きました。そこからして規模が違う。)今回も一人でお気に入りのホテルに泊まっていたのですが、朝食のレストランに行くと、それらしい集団が居て、ジロッと一斉に睨まれる。私は左翼活動家の名前も顔も一切知りませんが、向こうは知っているかもしれません。さすがにゾッとしました。
レストランでも我々が食事をしていると近くのテーブルにそれらしい団体が座ります。その途端、話を中断しなければいけません。
杉田氏の主観としては(大和民族たる)「日本人」の集団について書いているのが明白です。
もっとも、実際の属性としては在日コリアン・アイヌ・部落民だったようです。
参考:アイヌ・部落・在日コリアン女性が国連女性差別撤廃委員会にマイノリティ女性レポートを提出しました | 反差別国際運動(IMADR)
したがって、塩村議員が「アイヌ民族や在日コリアンの女性たちについて」と言っているのは、客観的な事実関係は合っていますが、杉田氏の主観的事実とはズレが生じています。
※在日コリアンというとき国籍が韓国籍や朝鮮籍(北朝鮮籍は無い)を意味します。
引用を続けます。
国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります。そんな中、唯一見たことがある方を発見しました。糸数慶子参議院議員です。確か今は国会会期中のはず。不思議に思って名刺交換をして少しお話しを伺いました。そのことは今度詳しく書くとして、国会議員が在特会なんかと写真に写ると大問題になるのに(在特会のことは全く支持しませんが)、左翼活動家と写真に写っても何の問題にもならないなんて、おかしな世の中です。左翼活動家の方が暴力的で危険ですし、共産党員は公安の監視対象です。
「小汚い格好に加え」とあるのだから、「小汚い格好」と「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレ」は別の対象として論じています。
※そのような評し方が適切だったかはさておき
委員会終了後、彼らが記者会見をするというので聞きに行こうとしました。日本政府の発言を受け、どんな反応かを知りたかったのです。
でも、近寄ろうとすると大勢の人間に囲まれました。辺野古の時と同じです。
「あなた、杉田さんですよね。(やっぱり知っている!)こっちに来ないでください。」
「どうしてですか?皆さん、多くの人に知って欲しくて記者会見するんですよね?私は一般市民です。聞かせてください。広く広報したいのに一般市民に聞かせないなんて矛盾していませんか?」とお願いしてみました。
「駄目です!あなた、杉田水脈でしょ!来ないでください。」と、人間の壁を作られてしまいました。
とにかく、同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなるくらい気持ち悪く、国連を出る頃には身体に変調をきたすほどでした。
とにかく、左翼の気持ち悪さ、恐ろしさを再確認した今回のジュネーブでした。
ハッキリ言います。彼らは、存在だけで日本国の恥晒しです。
このように「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」「日本国の恥さらし」と言及している対象は「左翼」であり、それは杉田氏にとっては特殊な属性を持たない日本国籍者である前提だということです。
糸数慶子参議院議員の名前が挙がっていたように、国会議員は日本人でなければなれませんからね。
塩村文夏議員の「杉田水脈はアイヌや在日コリアン女性に対して存在だけで日本国の恥さらしとブログで書いた」は印象操作
塩村議員が「考えが変わったという事ですか?」と問うたのに対して杉田政務官は「拙い表現」の問題とし、「差別の意図は無かった」としていました。
日本人相手とは言え、アイヌの民族衣装やチマチョゴリの服装を揶揄したことは変わりないわけで、この発言について杉田議員は12月2日の参議院予算委員会で謝罪撤回、そして同6日の参議院総務委員会でも重ねて謝罪しています。
塩村文夏議員の「杉田水脈はアイヌや在日コリアン女性に対して「存在だけで日本国の恥さらし」とブログで書いた」は、ブログの記事を普通の読み方をすればそのような理解になり得ないのであり、国会では前後の文脈を省いて一部だけ切り取っているのは、悪質です。
「本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、本邦外出身者を地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動」には当たらないということも明らかですから、敢えて法務省にブログ上の記述の規制法上の禁止行為該当性を問うたことも併せて、「印象操作」でしかないでしょう。
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