ガバガバ新興宗教だから何でもあり
※追記:統一教会が明確に否定しました。
- 「下関は統一教会の聖地」なのか?
- 有田芳生の根拠は講演時の外国人の発言
- 文鮮明死亡後、講演時という単発でのリップサービスでは?
- 日本国内で8か所もガバガバ決定、統一教会=家庭連合の聖地
- 「日臨節が下関で毎年行われている」から聖地?
- 聖地なら「聖地巡礼」で全国・海外から信者が多数訪れるハズ
- 後付けの設定で下関が聖地と言及されている可能性はあるが…
「下関は統一教会の聖地」なのか?
立憲民主党から山口4区の衆議院議員補選に出馬した有田芳生が「下関は統一教会の聖地」と、地域差別の演説をしました。あれだけ散々統一教会を悪し様に語った組織に属し、本人もそう主張してきたのですから、「穢れ」を擦り付ける様な行いでしょう。
立憲民主党公式Twitterアカウントは無言でツイート削除をしました。
有田氏本人は批判を受けてこのように振る舞っています。
1941年4月1日午前2時。のちに文鮮明教祖となる青年が釜山から船に乗り、下関に着きました。信者にとって「聖地」です。「日臨節」をいまもやっています。https://t.co/tRvbVKw7aP https://t.co/jaPyLQYN9q
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2023年4月17日
有田芳生の根拠は講演時の外国人の発言
上掲リンク先はタイトルからして統一教会=世界平和統一家庭連合の信者が運営していると思われるシーザーブログですが、そこでは光言社ニュース(家庭連合の出版社)の全面引用が為された上で、信者個人の文面が続きます。
統一運動情報
方大陸会長が文鮮明総裁を力強く証しする~日臨節80周年記念大会
2021.03.31 17:003月28日、文鮮明総裁が日本に初めて山口県下関からご入国された1941年4月1日を記念する「日臨節80周年記念大会」が山口県下関市の会場で開催されました。
第一報をお届けします。詳細は4月6日号の『中和新聞』で掲載する予定です。大会当日、方相逸・神日本大陸会長夫妻らが文総裁が初来日された旧下関港付近が眺望できる日和山公園にある崑崙丸沈没犠牲者の慰霊碑に立ち寄られ、犠牲になられたかたがたに慰霊の祈りをささげました。
記念大会は新型コロナウイルス感染症対策のために参加人数が制限された中で行われましたが、駆け付けた有識者らが祝辞を述べ、参加者と共に文総裁の日臨節80周年を祝賀しました。
方相逸大陸会長は講演で、自身の韓日祝福結婚の体験を交えながら、力強く文総裁の業績を証ししました。方会長は最後に「山口の下関は聖地と同等の場所です」と祝祷をささげ、参加者にとって感慨深い日臨節80周年記念大会となりました。
ツッコミどころが満載でしょう。
文鮮明死亡後、講演時という単発でのリップサービスでは?
2021年ということは文鮮明が死亡してから10年近くが経過しています。2年前です。そんな最近の話を「聖地と呼ぶ根拠」に出されても…
「日本に初めて山口県下関からご入国された」とありますが、下関は韓国の港からフェリーが就航しており、韓国から日本に入国する際に「最初に下関の地を踏んだ」というのはありふれた現象に過ぎません。
また、「下関は聖地と同等の場所です」と言ったのは、方相逸大陸会長という、統一教会=家庭連合の外国組織の人間です。単発の講演での発言であり、リップサービスに過ぎない可能性があります。
そして、「聖地と同等」であり、「聖地」ではありません。
実は「聖地」は、日本国内に8か所が公式に決定されています。
日本国内で8か所もガバガバ決定、統一教会=家庭連合の聖地
統一教会=家庭連合発行の日本統一運動News Letter2015年1月30日号では、「東京・
名古屋・大阪・高松・広島・福岡・札幌・仙台の8カ所で聖地を決定され」と書いてあります。
仙台で青葉城内に聖地を決定
爆笑するしかないでしょう。
こんなガバガバ決定で決まる聖地だということ。
にもかかわらず、「下関」は一切出てきません。
特に強調される「聖地」は、文鮮明が早稲田高等工学校電気科に留学していたことから早稲田大学周辺・高田馬場の各地くらいのものです。
上掲の信者ブログにおける信者自身の執筆部分でも、「80年前の今日、高田馬場、早稲田の地に降り立ったのでした」と、文鮮明の足跡を偲んでいるのが分かります。
その文面において、「下関」には一切触れていません。
なお、「本国」である韓国の聖地の中でも特別とみられるのは京畿道加平郡の清心平和ワールドセンターです。
「文鮮明 天地人真の父母様追慕サイト」が開設 | 世界平和統一家庭連合 NEWS ARCHIVES
葬儀である「文鮮明 天地人真の父母天宙聖和式」は統一教会の聖地である清心平和ワールドセンターで今月15日に挙行されます。
「日臨節が下関で毎年行われている」から聖地?
1941年4月1日午前2時。のちに文鮮明教祖となる青年が釜山から船に乗り、下関に着きました。信者にとって「聖地」です。「日臨節」をいまもやっています。https://t.co/tRvbVKw7aP https://t.co/jaPyLQYN9q
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2023年4月17日
「日臨節が毎年行われているから聖地」という主張。
確かに、統一教会公式HPでは以下の記述があります。
日臨節69周年 全国弁論大会を開催します | 世界平和統一家庭連合 NEWS ARCHIVES
「日臨節」とは、1941年4月1日、文鮮明師が日本留学のために初めて来日され、早稲田大学付属早稲田高等工学校に入学されたことを祝う記念日です。(日本統一教会では、過去に降日節として祝われていましたが、2006年に文師が自らこの日を「日臨節」と定められました。)
文鮮明の早稲田大学付属校の入学祝いだと。
が、別の説明の仕方も多く見られます。
盛大に日臨節70周年記念大会開く | 世界平和統一家庭連合 NEWS ARCHIVES
4月1日、春うららかな下関の地に文國進様御家庭をお迎えして『日臨節70周年記念・第11地区特別集会』が開催され、約1500名の教会員が参加しました。
日臨節とは、文鮮明先生が日本留学のため1941年に初めて日本の地を踏まれた記念日です。第一部ではまず70年前の当時のお父様の映像や國進様が下関に来られた際の映像が流されました。
重要な行事の設定もガバガバなのは新興宗教だからか内部の派閥があるからなのか知りませんが、「日臨節」が下関で毎年行われているという事実は確かにあります。
が、それと「聖地」を結びつける記述は一切見当たりません。
統一教会公式HPで調べても、まったくヒットしません。
聖地なら「聖地巡礼」で全国・海外から信者が多数訪れるハズ
下関が統一教会の聖地だというなら、必ず「聖地巡礼」が為されているハズです。
聖地だと言うなら全国から或いは海外から巡礼しにくる信者が(日臨節の単発で大勢が来る事を考慮して)他の地域と比べて多数である、という実態を示せば良いでしょう。
統一教会=家庭連合では「聖地巡礼ツアー」が組まれたりすることがあるようですが、その対象になっているという情報は、ついぞ見つかりませんでした。
なお、Twitterで「統一教会 聖地 下関 until:2022-07-01」と検索しても、以下のツイートしか見つかりません。
ちなみに下関は在日コリアンの聖地みたいなところですもんね。まぁ関釜線が日朝の大動脈でしたし。
— 金鶏小屋🐔4/16-26台湾一周、台湾は結構反日 (@hino2m) 2019年5月2日
そこに来た朝鮮籍の方が、闇市で山口油谷の名家、安倍家の長男故晋太郎氏の戸籍を買っても何も不思議じゃねーんです。#安倍晋三 #韓国 #統一教会
つまり、銃殺事件後に安倍元総理の選挙区である下関と結びつけたナラティブが創られたと言えます。
後付けの設定で下関が聖地と言及されている可能性はあるが…
もちろん、前述の通り、統一教会の聖地決定はガバガバなので、本当に下関がそうだと言っている信者は居るのかもしれません。
また、下関の支部(というのがあるのか知らないが)が箔を付けるために「最初に下関の地を踏んだ」を媒介にして「聖地」ストーリーを作ったのかもしれません。
たびたび主張が後退してフェードアウトする有田芳生氏、今回はどうなるでしょうか。
以上:ランキングバナークリック,はてなブックマーク,ブログ,note等でのご紹介をお願いします