時系列詐欺と伝言ゲームによる尾ひれがついた情報に注意。
「群馬県コロナ感染者7割が外国人と山本一太知事が公表」
2020年11月28日の現在ですが、「群馬県の新型コロナ感染者の7割が外国人であると山本一太知事が公表した」という情報が、なぜか拡散されています。
この件は9月17日、18日の群馬県知事定例記者会見で
先日、太田市で発生したクラスターについては、17名の感染者が判明している。この17名の内、約7割は外国籍の人たちだと推定される。
昨日の知事会見では、直近1週間の感染者について言うと、外国籍と見られる人の割合が約7割程度に達していると報告しました。が、本日の感染者に関しては、その傾向がより強く出ている状態です。個々の感染の詳細については、現在、各保健所が懸命に追跡調査を行なっているところです。結果がまとまり次第、公表させていただきます。
と発言したことを9月18日と19日に山本一太氏の個人ブログで記載されています。
緊急事態宣言解除宣言後では最多の27人の新規感染者が判明〜臨時会見で県民の皆様にお願いしたこと | 山本一太オフィシャルブログ「山本一太の気分はいつも直滑降」Powered by Ameba
群馬が直面する2つの問題〜外国籍の県民の間での感染者急増と家庭内や職場での感染の広がり。 | 山本一太オフィシャルブログ「山本一太の気分はいつも直滑降」Powered by Ameba
「7割」とは、9月18日の直近1週間の中での話
重要なのは「9月18日時点での直近1週間の感染者の話」ということ。
累計ではないということです。
それから、悪質な尾ひれがついてもいます。
入院患者が70%という情報が公表されたという事実は、ありません。
しかも、「山本一太氏が群馬に外国人移民を引き入れた」とか、群馬県の事情を知らなさすぎるし、因果関係の検証も何もあったものではない。
こういう伝言ゲームによる情報拡散は有害なので、ここで指摘しておきます。
あと、群馬県は日本国籍か外国籍なのかはHPでは公表してません。
集計・把握はしているが。
外国人クラスターは発生しやすい?
群馬、コロナ新規感染の7割が外国人 習慣も影響か 啓発強化へ - 産経ニュース 2020.9.18 18:22
群馬県内で10~16日の1週間に確認された新型コロナウイルスの新規感染者90人のうち、約7割が外国籍とみられることが県の調査で分かった。背景に外国人特有の習慣が関係している可能性があり、県は市町村と連携し、多言語による啓発強化に取り組む。
…県東部地域の在住者が目立ち、ペルーやブラジル国籍が多い。クラスター(感染者集団)が発生している日本発条群馬工場(太田市)の関係者も含まれるという。
県は外国人に感染が広がる背景として、ホームパーティーで会食機会が多かったり、あいさつのハグなど特有の習慣があると判断。濃密な接触を避けるなど注意を促す啓発チラシ(6言語)を作成し、大泉、太田など4市町で配布する。
群馬県は「外国人特有の習慣」に原因がある可能性を考えているようですが、「習慣」のレベルには注意が必要ではないかと思います。
アドバイザリーボードの資料から抜粋。https://t.co/tjDK4Ue8aN
— ZF ⚡ (@ZF_phantom) 2020年11月21日
1)「全面的な休業要請」ではなく、エリア・業種を「限定」して実施を
2)在留外国人については、言語の壁等で3密回避等の基本的な情報が十分に伝わっていない
3)航空旅客数と感染者数の増加には統計的な因果関係は確認できない pic.twitter.com/k58N2lKVKp
在留外国人には対策情報が十分に伝わっていない可能性が、押谷教授らのグループから指摘されていることからは、「文化レベル」というよりも「生活上の意識面」に差が出ている、というレベルの問題の可能性があるんじゃないかと思います。
日本人でも井戸端会議で集まってましたけど、コロナ禍ではそれを避けるようになり、さらには集まったとしてもみんなマスクをしているなど、「備え」の行動を取っているかどうかという違いである可能性は残ってると思います。
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