事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

社民党の伊是名夏子のJR来宮駅電動車いす「乗車拒否」騒動とバリアフリー

私は、バリアフリー対策の現状に一石を投じるのはありだと思ってます。

なので、実際に動く現場の人とか彼らにお世話になってる大多数の人の心のバリアを作り出すような言動はしないようにしたいと思う。

社民党全国連合常任幹事の伊是名夏子と電動車いす「乗車拒否」騒動

「JRで車いすは乗車拒否されました」伊是名夏子さん明かす 法律はどうなってる? - 弁護士ドットコム

「JRに乗車拒否された」車イス利用者のブログに賛否 駅員の対応は問題だったのか、国交省に聞いた: J-CAST ニュース【全文表示】

社民党の全国連合常任幹事の伊是名夏子 氏によるJR来宮駅(きのみやえき)における車いす「乗車拒否」騒動に関連した記事で、本記事のベースとするのは上記記事。

この話は安全面の観点、当日の伊是名 氏の移動方針と熱海駅と来宮駅の関係や立地特性などから具体的に見ていく必要がありますが、ここでは「来宮駅におけるバリアフリー対策」という視点に絞って書きます。

改正バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)とJR来宮駅

伊是名夏子とバリアフリー法改正

2021年4月1日に施行された改正バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)に基づく【移動等円滑化の促進に関する基本方針】よって1日あたりの乗車人員が2000人以上3000人未満の駅についてはエレベーターの設置が原則義務化されました。(国交省のガイドラインはこちら
※4月8日現在のe-gov法令検索は法律条文が更新されていないので注意。

来宮駅はJR東日本の公式統計が2013年まで残っており(2015年に無人化)、1日あたりの乗車人員が1133人でした。

よって、改正バリアフリー法と来宮駅のバリアフリー化はほとんど関係がありません。

ただ義務化によって過疎駅のバリアフリー化が加速する効果がある可能性はあります。

※4月14日追記

2021年4月14日 令和電子瓦版 伊是名氏の計算違いか 自民・熱海市議に聞く(https://reiwa-kawaraban.com/society/20210414/)にて以下記載があります。

バリアフリー法に基づく「移動等円滑化の促進に関する基本方針」は、1日平均の利用者数が3000人以上の鉄道駅について、エレベーターなどの設置でバリアフリー化を求めてきた。ところが来宮駅は1日平均で1133人(JR東日本の2013年度の公表統計)。これは実人数であり、熱海市関係者によると1人の乗客が1日に乗車と降車をすることを考え、2倍して2266人とカウントされるという。

ー中略ー

来宮駅は前出のように1133人×2=2266人でバリアフリー化の対象となる。この点について川口市議は当サイトの取材に対し「今の来宮は2000人以上あります。そうなると、動き始めるかもしれません。来宮駅もできる可能性はあるわけです。もちろん、熱海市も負担するわけですから、施工上の問題で莫大な費用がかかるのであれば、そこでまた議論にはなるでしょうが」と語った。

同じJR伊東線の無人駅がエレベーター設置されていた

さて、法律による義務化がなくとも、バリアフリー化をすることは当然可能です。

実は、来宮駅と同じJR伊東線の無人駅がエレベーター設置されていました。

自民党議員の川口健・熱海市議と勝俣孝明衆院議員らの働きかけによって、2017年に網代駅にエレベーターが設置され、来宮神社のある来宮駅や伊豆多賀駅への設置も必要であると認識していたことが分かります。

網代駅も2013年まで統計があり、1日当たり922人と、来宮駅よりも利用者が少ないのが分かります。

【市政】網代駅のエレベーター設置、市が本腰 | 熱海ネット新聞

【市政】JR伊東線、網代駅にエレベーター 4月1日から供用開始 | 熱海ネット新聞

この事は議員個人の見解にとどまらず、熱海市の意識にも存在していました。

熱海市 平成30年  観光建設公営企業委員会 06月18日

◆川口健委員  今答弁にあったとおり、熱海が300万人、大体平成15年ぐらいの宿泊客数になっているわけですが、南熱海に限っては平成15年の時点にまだ15%から20%ほど宿泊客数は足りない状況にもあります。 先ほども同僚議員からも話がありましたが、特に網代駅前、これについても昨年の4月1日にはおかげさまでエレベーターがついたわけですが、そのエレベーターをつくる議論の中で網代駅を中心としたまちづくりについてもしっかりと対応していただくというお話がありました。その辺は、これからしっかりとやっていただけるんでしょうか。

◎西島光章観光建設部長  今のお話でございます。確かにエレベーターつくるときにそういう話をさせていただきました。網代駅にかかわらず、来宮駅などもそうなんですけども、来宮、伊豆多賀駅等の議論の中で行政とJRと、それと地元の皆さんと一緒になって、その地域の活性のために勉強して、どういうことをやったらいいのかということに取り組んでいきましょうという話をさせていただいていますので、引き続きまたJR等にはそういった働きかけをさせていただきますので、御理解賜りたいと思います。

バリアフリー法改正・伊是名騒動の前からバリアフリー化に動いていた

ということで、今後、来宮駅がバリアフリー化されたとして、それが「伊是名 氏の功績」「騒動になったから加速した」と評価されるとなると不当だと思います。

バリアフリー法改正・伊是名騒動の前からバリアフリー化に動いていたわけです。

政治家も、行政も、民間企業も。

なお、「バリアフリー」と言っても、車いす利用者に関する場合

  • 段差解消(ホームの嵩上げ)
  • スロープ設置
  • エレベータ設置

こういった手段が考えられるわけで、構造上の制約と初期費用+メンテナンス・運用上の障害などからベターな選択をしていけば良いと思います。

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