事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

加計学園の面接0点で不合格の韓国人受験生が日本語弁論大会優勝者だったから何なんだろうか?

常識が欠如してる人らが騒いでいます。

文春:面接0点で不合格の韓国人受験生が弁論大会優勝者

3月18日発売の週刊文春3月26日号では、加計学園の推薦入試A方式の面接試験で0点になり不合格になった韓国人受験生が【日本語で行われた加計学園主催の弁論大会の優勝者】だったことが掲載されています。

岡山理科大学獣医学部(加計学園)の入試方法の説明

加計学園の日本語弁論大会優勝者

一部報道について

  1. A~Eの5段階評価
  2. 面接では日本語能力だけでなく獣医師に関する知識やコミュニケ―ション能力を問う
  3. 面接の複数質問のうち、1つでもE判定がつけば全体がE判定になる
  4. 日本人受験者含む全受験者の約4分の1がE判定
  5. 推薦入試A方式で不合格だった韓国人受験者のうち、一般入試前期で2名が合格している
  6. その他の韓国人でも、一般入試前期で1名、留学生入試で1名が合格している
  7. 合計4名の韓国人が合格している

岡山理科大学獣医学部(加計学園)による入試方法の説明はこのようになっています。

日本人も0点になっているとあります。

つまり、日本語が出来ていようが面接で頓珍漢な返答をしていれば0点になる可能性がある試験なのであって、何もおかしな話ではありません。

一方通行の外国語スキル:弁論大会では双方向コミュニケーションが測れない

また、上記記事でも詳しく書きましたが、外国語スキルというのはリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングに大別することができます。

その上で、更に「一方通行のスキル」なのか「双方向のスキル=コミュニケーションスキル」なのかという区分けも可能です。

弁論大会は、予め自分が用意した筋書きに沿って口から内容を吐き出すだけで済む性質のものであって、その場で他人からの質問等を受けて説明するような能力を測ることはできません。

要するに、弁論大会に求められるものは双方向のスキルではないわけです。

したがって、日本語弁論大会で優勝したような人間が面接試験で日本語でのコミュニケーション能力の不足を理由に低評価をつけられるということは当たり前にあり得る話です。

これくらいは外国語を「チョット勉強した人」は分かるでしょう。

加計学園杯 日本語弁論国際大会決勝大会

お知らせ学校法人 加計学園魚拓

お知らせ学校法人 加計学園

加計学園杯日本語弁論国際大会決勝 9カ国11人が五輪テーマに熱弁/モンゴルの大学生アノゥザヤさん優勝/環境改善訴え|学校法人加計学園のニュースリリース

文春の記事でいう「昨年11月に行われた大会」は「加計学園杯 日本語弁論国際大会決勝大会」を指すようです。この大会の優勝者はモンゴルの大学生です。

ただ、文春の記事では同時に「9月に釜山で行われた大会」について書かれています。韓国人の優勝者とは、こちらの優勝者のことなのでしょう。

※決勝大会の動画を見ることができました。

韓国代表の方は、原稿を時たま確認しながら、約6分間演説をやり遂げています。

まぁ高校生年代としては上手な日本語だと思います。イントネーション以外は文法上のミスは無かったと思います。

ただ、決勝大会では登壇者全員が素晴らしかったため、最優秀賞以外に今治市長賞・審査員特別賞・優秀賞がありますが、韓国代表の方は残念ながらそのどれにも選ばれませんでした。

推薦入試A方式は、競合が日本語ネイティブの者であり、面接は15分間、事前に用意したものではない言葉で対応しなければならないため、やはり別能力が要求されると言えます。

まとめ:だから何なんだろうか?

「日本語のコミュニケーションスキルの不足を理由に面接0点だった者が日本語弁論大会優勝者だった」⇒だから何なんでしょうか?

 むしろ面接官のガッカリ度は相当なものだったんだろうなぁ、と不憫に思います。

以上