事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

関電事件の真相:森山栄治とエセ同和・部落解放同盟の関係

 

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週刊新潮令和元年10月10日号

関西電力が高浜町の元助役である故・森山栄治氏から金品を授受していた問題。

関電の報告書では、担当者が森山氏からの恫喝を受け、金品の受取を強要され、返還してもさらに渡されるなどして関係を断つことが出来なかったことが記載されています。

しかし、なぜ森山氏が関電という巨大企業にそこまでの影響力を行使できたのか?

同和・部落解放同盟との繋がりを示す証言が見つかっているので紹介します。

高浜町の元助役、故・森山栄治氏はなぜ強大な力を得ていたのか?

高浜町の元助役、故・森山栄治氏はなぜ強大な力を得ていたのか?

この点がまっさきに疑問視されるべきはずであるにもかかわらず、その点は報告書でも記者会見でも触れられていないどころか、明らかにその話題を避けているのが分かります。

関西電力の記者会見,記者が「森山氏の背景」を質問するも正面から答えず

動画の1時間12分以降に不自然なやりとりがあります。

記者が「森山氏個人に対して脅威に思っていたのか、それとも森山氏の背景にあるものが影響したのか?」と聞いているのに、誰も質問に対して正面から答えず、「背景」について否定も肯定もしていません。これには違和感があります。

しかし、報告書にはヒントが書かれています。

人権研修」を行っていたことです。

「人権」は同和行政の隠語

部落解放同盟のHPにおいて、「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」『「人権救済制度の在り方に関する中間取りまとめ」に対するわが同盟の見解』といった用語が並んでいるのがわかります。

「解同」系の組織である同和・人権問題企業連絡会(同企連)の名称は隠語というよりも「鞍替え」としての意味合いがあるでしょう。

大阪同和・人権問題企業連絡会(略称:大阪同企連)は、大阪府下で事業を行っている企業を主体に、 同和問題の解決をめざし、1978年「同和問題企業連絡会」として52企業で発足しました。

現在、140企業(2017年4月現在)で組織されている任意団体です。
(2003年4月 大阪同和・人権問題企業連絡会に改称)

「人権」 は同和・部落関係の隠語でもある、ということは、西日本のそれなりの年齢の方にとってはほぼ常識のようです。

自民党や維新の会も同和・部落団体とは関係がありますが、別系統の団体との話です。

部落解放同盟と関係が深いのは旧民主党系、つまり立憲民主党の方です。

同和・部落問題についての入門は以下でまとめています。

 

マスメディアは同和・部落について報じない

マスメディアでは基本的に同和・部落についての報道に及び腰です。

それは、凄まじい恫喝が待っているからでしょう。

現在もその影響力の強さが伺えます。

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Googleキーワードプランナーでは、単語の検索ボリュームを調べることができます。

しかし、「同和」と入力しても「削除されました」と出るだけです。

差別的なワードや18禁のワードと同じような扱いになっているのです。

このように、ネットの世界でも同和部落についてはタブーとされています。

いかに「アンタッチャブル」な話題なのかが分かります。

さて、関電事件・森山・同和、という図式が単なるこじつけではなく、実態のあるものだとういうのは各所で森山氏と部落解放同盟との関係について記述していることから伺えます。

共産党機関紙「前衛」1982年8月号「原発のある風景(3)柴野徹夫」

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前衛(日本共産党機関紙)1982年8月号226-227頁

 高浜町では、関電と直結した浜田倫三町長と森山栄治助役が、町行政の隅々にまで君臨し、私利私欲をむさぼっていた。少しでも町政を批判する者には、たちまち脅迫と報復で報いた。

 町政の実質的なボスは森山助役であった。彼は、かつて京都で味をしめた経験を活かし、自分の住んでいる町内の同和地区西三松部落に自ら組織した「部落解放同盟」を指揮して、だれかれ容赦なく"糾弾"をくり返してきた。町議会までが町長・助役の脅迫に屈し、その"親衛隊"になりさがっていた。

「森山栄治が部落解放同盟を指揮している」と明確に書いています。

部落解放同盟の糾弾の手段

続く部分には元教員の体験談として部落解放同盟の糾弾の手口が語られています

一九七×年当時、小学校の教員であった彼女は授業中、藪から棒に役場へ呼び出しをうけた。会議室には、教育長、森山助役。総務課長がいた。

「おまえ、きのう美容院で何いうた!ここでもう一回はっきりいうてみんか」

わけがわからなかった。美容院へはいったが、責められるようなことを話した覚えは無かった。

「しらばっくれたってあかんで!証人はいるんや。あんた、『部落もんはかなわん』と差別発言したやろ!」

「とんでもない…」

彼女にはまったく身に覚えのないことであった。釈明しながら涙があふれた。だが、追及に容赦はなかった。会議室には森山助役の怒声がとび、糾弾は五時間にも及んだ。

疲労困憊、もうろうとした意識のなかで、ついに彼女は「謝罪文」に署名させられてしまった。

中略

翌日、また学校から"出頭命令"がきたのだ。会議室には、全教職員が勢ぞろいしていた。そして教育長、助役、「解同」支部長が

全員の前で彼女は無理やり「謝罪文」の朗読を命じられた。

このやり口は、単なる「権力者の自己顕示欲の発露」で説明できるものではないでしょう。「エセ同和団体」特有のものと言わざるを得ません。

この連載は原発のある風景 上 /未来社/柴野徹夫として上下巻が出版されています。

「前衛」の当該号が収録されていない図書館もあるようなので、その場合にはそちらを参照すると良いでしょう。

週刊新潮:森山氏は部落解放同盟の力を笠に着て…

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週刊新潮令和元年10月10日号三〇~三一頁

森山さんは部落解放同盟の力を笠に着て、役場でも出世していきました。彼を綾部から高浜に呼び戻したのは、 当時の浜田倫三町長(故人)です。高浜原発1号機の設置許可が下りた時期で、三世はと反対派の衝突が激しかったんです。

高浜町議員の共産党、渡邊孝議員からの取材内容としてこのように記述しています。

渡邊議員は森山氏が高浜町の助役になった頃に高浜町議員に当選して以来の現職の議員です。

週刊文春「孫は東京地検特捜部検事」

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週刊文春令和元年十月十日号三〇~三一頁

森山氏と「人権団体」の関係、「糾弾活動」をしていたことは文春も論じています。

地元出身の森山氏が京都府綾部市の職員を経て、高浜町役場に採用されたのは高浜原発一号機の設置許可が下りた六九年のことだ。

「原発を誘致した当時の町長が地元対策のために招聘したのが森山氏でした。彼は役所のなかで各課を束ねる総括課を創設し、実権を握った後、七七年から十年間、助役として君臨しました。人権団体を率いて、差別をなくす"糾弾活動"の名目で恐怖政治を敷き、高浜町民を手懐けていく、まさに暗黒町政の時代でした」(高浜町議の渡邊孝氏)」

実は森山氏の孫の一人は東京地検特捜部に所属する現役検事だという。

「京大出身で四十代。秋田地検や那覇地検にもいたことがあり、現在は、国税局や証券取引等監視委員会の告発案件などを受ける財政経済班に所属している」(検察関係者)

文春は「部落解放同盟」という単語こそ出さなかったものの、より詳しい事情を記述しています。週刊新潮と掲載しているページ数が同じなのは偶然でしょうか。 

日本共産党と部落解放同盟は反目し合っている間柄

「共産党の者が言っているから信用できない」と思う人もいるかもしれません。

しかし、一般的には日本共産党は部落解放同盟とは反目しあう間柄なのです。

部落解放同盟の動きに批判的な言説は共産党から発せられることが多いのです。

だからこそ、記述の信憑性が高いのです。

名前を出して情報を提供しているのは新潮の記事でも文春の記事でも渡邊孝議員しかいませんが、共産党という勢力の後ろ盾があって初めて名前を出してもOKという判断になったということだと思います。渡邊議員は既に高齢ということも関係しているのかもしれません。

ただ、志位和夫委員長の発信や本件に関する共産党機関紙「赤旗」の記事を見る限り、共産党はこの件を部落解放同盟の攻撃に使うことはせずに、「原発反対」という矮小化した議論に結び付けようとしているようです。

それか、単に自分の手を煩わせたくない、ということなのかもしれません。

関電事件の本質は森山栄治と同和・部落解放同盟の関係とする示現舎

関電事件については同和・部落問題について専門で情報発信をしている示現舎が積極的に報じています。

なお、「示現舎が言うからデマだ」という言説がいろんなところで見られますが…

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森友学園問題の土地について、示現舎の鳥取ループ氏はむしろ同和・部落は無関係であると明確に否定していました。

にもかかわらず真逆のフェイクを流されるということは、そういう人たちは相当、この件に触れられたくないのだなぁと思います。

まとめ:エセ同和・部落問題は現在進行形

これまでも飛鳥会事件などインパクトのある同和団体絡みの事件はありましたが、関電という巨大企業を相手に死後にならなければ公にならなかったということは、本件がいかに異常な事件であるかということを表しています。

贈収賄罪は時効、特別背任罪は立件の難しさから検察マターになるかは微妙ですが、法的な責任まではいかなくとも少なくとも背後関係にあるエセ同和・部落団体の反社会的活動にメスを入れて昭和の時代を終わらせてほしいものです。

以上