「韓国だけは除外を」 教科書検定の近隣条項で 自民・稲田筆頭副幹事長 - 産経ニュース
自民党の稲田朋美議員が【近隣諸国条項】の見直しについて触れただけでニュースになっています。
近隣諸国条項とはなんでしょうか?
Wikiでは不足してる情報もあったのでまとめました。
- 近隣諸国条項とは
- 記者による教科書誤報事件と宮沢談話が原因
- 義務教育諸学校教科用図書検定基準
- 高等学校教科用図書検定基準
- 相互主義に反する近隣諸国条項
- 自民党が近隣諸国条項を削除する方針は2013年からあった
- 教科書の記述に関する外国からの不当干渉の例
- まとめ:近隣諸国条項見直しの世論が出来た
近隣諸国条項とは
近隣諸国条項とは、義務教育諸学校教科用図書検定基準(平成元年文部省告示第15号)と高等学校教科用図書検定基準(平成11年文部省告示第96号)に定められている「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること。」という規定を指します。
関係法規は文部科学省にあります。
記者による教科書誤報事件と宮沢談話が原因
近隣諸国条項が定められたきっかけは1982年(昭和57年)の誤報が発端です。
日本テレビ記者が「日本史教科書の中で4中国・華北への『侵略』という表記を『進出』という表記に文部省の検定で書き直させられた」という取材をもとに、各社が誤報を報じたのです。
このことが中韓に知れ渡り、両国が抗議して外交問題となったものを、『「歴史教科書」に関する宮沢喜一内閣官房長官談話』を出すことで火消しをしたのが事の顛末です。
今後の教科書検定に際しては、教科用図書検定調査審議会の議を経て検定基準を改め、前記の趣旨が十分実現するよう配慮する。すでに検定の行われたものについては、今後すみやかに同様の趣旨が実現されるよう措置するが、それ迄の間の措置として文部大臣が所見を明らかにして、前記二の趣旨を教育の場において十分反映せしめるものとする。
近隣諸国条項は、宮沢談話が原因なのです。
義務教育諸学校教科用図書検定基準
教科用図書検定規則(平成元年4月4日文部省令第20号)(魚拓はこちら)に基づいて義務教育諸学校教科用図書検定基準が定められています。
現在は平成29年8月10日文部科学省告示第105号(魚拓はこちら)、平成30年9月18日文部科学省告示第173号などが生きていますが、未だに近隣諸国条項は健在です。
高等学校教科用図書検定基準
高等学校教科用図書検定基準も教科用図書検定規則(平成元年4月4日文部省令第20号)に基づいて定められています。
現在でも近隣諸国条項は平成21年9月9日文部科学省告示第166号、平成30年9月18日文部科学省告示第174号の中に生きています。
相互主義に反する近隣諸国条項
中韓の教科書検定において、「日本との関係を考慮しろ」などという方針は存在しません。日本国の側にだけ課せられた非対称な負担であり、外交上の相互主義に反します。
実際にこの点を指摘して近隣諸国条項の削除を求める請願もなされたことがあります。
近隣諸国との領土に関わる係争を抱える我が国の現状及び将来を展望するとき、我が国が将来にわたって主権国家としての国際的な発言力・発信力を正しい形で保持することは極めて重要である。また、国の将来を担う子供たちにどのような教育を施すかは、原則として他国の介入を許さない主権事項だということも明白な国際ルールである。上記の観点から見るとき、教科書の検定基準の一つとして定められた「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」という規定、いわゆる「近隣諸国条項」は、根本的な欠陥を有する。現に、外国からの内政干渉・主権侵害を誘発しており、教科書検定において中華人民共和国や大韓民国等の主張に反する記述は修正を迫られ、他国の歴史観に迎合することを強いられている。近隣諸国との友好を増進させるための外交的配慮であるとするならば、外交の相互主義に基づき、近隣諸国に対しても「近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から必要な配慮」を求めるべきであって、現在、中華人民共和国や大韓民国等で行われている反日教育に対しても厳重なる外交措置を採るべきである。ー以下省略ー
請願の結果は…残念なことに、現在も残っているという現状です。
自民党が近隣諸国条項を削除する方針は2013年からあった
近隣諸国条項の見直しの方針は何も稲田朋美が言い出したのではなく、【自民党の教育再生実行本部 教科書検定の在り方特別部会 中間まとめ 平成25年6月25日】で示されています。
近隣諸国条項は現在でも生きていること、領土問題とは無関係であることが国会質疑での政府見解で示されています。
そうであるにもかかわらず今まで放置していたというのは、自民党は何をやっていたのでしょうか?
教科書の記述に関する外国からの不当干渉の例
親日派のための弁明2 金完燮
2001年5月、韓国政府は日本の歴史教科書の、例えば文禄・慶長の役で当時の日本軍の「海を越える」とか「朝鮮半島に進出した」などの些細な用語にまでいちいち言いがかりをつけて35項目の修正を要求している
このように、 教科書の記述について外国政府が干渉している例が現実に存在します。
近隣諸国条項については百田尚樹氏の日本国紀 /幻冬舎/においても詳述されていました。
まとめ:近隣諸国条項見直しの世論が出来た
「近隣諸国条項」と聞いて、一昔前ならピンと来る人はかなり限られていたでしょう。
現在でもそんなに状況は変わっていませんが、百田尚樹氏の日本国紀を読んで初めてその存在を知った者も少なくないでしょう。
そうした土壌が醸成されている今だからこそ、近隣諸国条項の見直しをするべきです。
以上