事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

共産党「文書通信交通滞在費の使途は公開済み(キリッ)」⇒領収書は非公開

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国会議員に歳費とは別に毎月100万円が支給される文書通信交通滞在費。

党首討論において共産党の志位委員長が「文書通信交通滞在費の使途は公開済み」と言いましたが、果たしてこのような「公表」で良いのでしょうか?

共産党「文書通信交通滞在費の使途は公開済み(キリッ)」⇒領収書は非公開

共産党の志位委員長は、書通信交通滞在費の使途は公開済みとしながらも、領収書は非公開です。領収書の公開は2012年の党首討論で公約していたのではなかったのか?

これについては当時の動画を確認してみましょう。 

2012年:志位「文書通信交通滞在費の使途公開します」⇒領収書についてはスルー

元動画をよく聞くと…

松井「領収書を公開すべきだと思いますがいかがでしょうか?」

志位「文書通信交通滞在費、これは公開していきたいと思います」

松井代表は「領収書の公開」を求めているのに対して、志位委員長は領収書については触れずに自分で「文書通信交通滞在費」と言い換えて、それは公開していきたいと言ってます。

いや~せこいですねぇ。

これで「領収書の公表は公約ではない」と言えてしまいます。

では、実際の共産党の文通費の使途公開とはどういうものか?

共産党の文通費の「使途公開」はこれで良いのか?

共産党の文書通信交通滞在費の使途公表

日本共産党国会議員団│議員│日本共産党中央委員会

こちらには2018年度の文通費の使途が書かれています。

しかし、これはツッコみ所がいくつもあります。

  1. 共産党の表は国会議員全員のものをまとめて公表
  2. 「使途を公開」と言うが、領収書ないので本当にそうなのかが不明
  3. 前年度からの繰越金が今年度は減っているのはなぜか
  4. 2017年度以前の使途はなぜ公表してこなかったのか?

文通費は国会議員個人に対して支給されるのに、なぜ共産党全体のものを公開するのでしょうか?これでは議員個人毎のお金の使い方がチェックできません。

「使途を公開」と言っても、領収書がなければ第三者がチェックできませんし、単に「自分で言ってるだけ」になってしまいます。

領収書の公開があるからこそ使途の公表が意味を為すのではなかったのか?

その上、取引先はどこなのか?などがわからなくなっています。

そして、前年度からの繰越金が6000万円あったのに、今年度の繰越金は2700万円に減っています。なぜこのようなことになったのでしょうか?

前年度の使途が分からないと、繰越金が本当にそれだけあったのかはわかりません。

維新の文通費の使途公開と領収書

他に文通費を公表しているのは日本維新の会です。

こちらは議員毎に領収書も公開しています。

2019年|文書通信交通滞在費|日本維新の会

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このように、どこと取引があったのか、その日付も分かるようになっています。

維新の多くの議員は、このような報告の仕方をしています。

これと共産党の「使途公開」を比べると、いろいろと見えてくるものがありますね。

なお、自分の政治資金団体に文通費を寄附することについては、関連法令がバグっていることによるやむを得ない行為であるということは過去に指摘しています。

スギモト議員の文通費はどうにかならないか

とはいえ、ごく一部の議員の報告書には不十分と思われる点があります。

文通費、維新、スギモト

こちらは他の文通費としての支出が無い中で100万円中、50万円が繰越、50万円が政治資金団体に寄附されています。

文書通信交通滞在費、維新

他の月でも同様の処理をしています。

政治資金団体に寄附をした後は、その団体としての支出として政治資金報告書で法的に報告義務があり、5万円以上の支出は原則として領収書の添付義務があります。

そこで管理できれば良い、という考えでしょうが、これはどうかと思います。

なぜなら、維新は文書通信交通滞在費の金額が妥当かどうかを調査し、多額なら減額するなどの立法事実を確認するためという意図もあって、使途の公開をしているからです。

単に維新の廉潔性を証明するため、というにとどまらない目的があります。

そうであるならば、文書通信交通滞在費としての用途で使用した場合の金額を示した上で、残額分について繰越なり寄附なりをするという運用にするべきだと思います。

法令では「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなすのため」と記述されているので、文書費・通信費・交通費・滞在費、以外の用途も、国会議員活動の範囲で認められているはずです。

他の議員で「選挙活動費として」として政治資金団体に寄附している者が居ましたが、これももうちょっと用語を考えろよ、と思います。

まとめ

一般的な話ですが、領収書がなければ仮に反社会的勢力との取引があったとしても捕捉することができません。支払の日付もわかりません。

「使途の公表」と「領収書の公表」は一体不可分のものだと思います。

以上