ネット上にはデマが多いですね。
- 毎日新聞「兵庫知事選であふれる"ネットで真実"」
- 毎日新聞「兵庫県知事選で「ネットで真実を知った」の書き込みも頻出」
- 「ネットで真実を知った」のyahooリアルタイム検索
- X・旧Twitter上の「ネットで真実を知った」「ネットde真実」は侮蔑的・懐疑的な用法が多い
毎日新聞「兵庫知事選であふれる"ネットで真実"」
スマイリーキクチの言葉が重すぎる 兵庫知事選であふれる“ネットで真実”に「僕が恐れている言葉」(スポニチ)https://t.co/a1csoBrgDR
— 毎日新聞 (@mainichi) 2024年11月18日
僕が恐れている言葉
— スマイリーキクチ (@smiley_kikuchi) 2024年11月18日
「ネットで真実を知った」
この危険を理解している人は少ない
毎日新聞が「兵庫知事選であふれる"ネットで真実"」と題して、タレントの須磨リリーキクチ氏の18日17時18分の投稿を引用して記事を書いていました。
しかし、毎日新聞の記事内で書かれている事実関係には、実態がありません。
毎日新聞「兵庫県知事選で「ネットで真実を知った」の書き込みも頻出」
スマイリーキクチの言葉が重すぎる 兵庫知事選であふれる“ネットで真実”に「僕が恐れている言葉」2024/11/18 22:36(最終更新 11/19 09:12)
兵庫県知事選では、無所属の前職・斎藤元彦氏がXやYouTubeなどのSNS・動画サイトを駆使した選挙戦略で、序盤の劣勢を覆して大逆転での再選を果たした。有権者は新聞、テレビなど“オールドメディア”よりSNS上の情報を基に一票を投じたといわれている。その裏には既存メディアへの不信感があると指摘する声も多く、「ネットで真実を知った」の書き込みも頻出した。
スマイリーキクチ氏とは異なり、毎日新聞は兵庫県知事選に関して「ネットで真実を知った」の書き込みが頻出した、と書いています。
どこの媒体で書き込みが頻出したのかは書いていませんが、例示されているX(旧Twitter)でしょう。
「時間的幅」はどうでしょうか?毎日新聞のタイトルには「兵庫知事選であふれる“ネットで真実”」とあり、それが齊藤氏への投票行動に繋がったとする論調なのだから、まずは知事選の投開票日の前日(当日にはネット上でも選挙運動が許されなくなるので)までの書き込み回数を見るべきでしょう。
「ネットで真実を知った」のyahooリアルタイム検索
毎日新聞が「ネットで真実を知った」が頻出したと書くも、実態無し
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) 2024年11月19日
30日間の数でいえば、投開票日までは10件も無い。選挙結果ぎ出てから急激に増えただけで、しかもネガティブな感情が多いように、「そう書いてる人を嫌悪する投稿ばかり」
実際にXの投稿を見ても殆どがそういう内容。 https://t.co/4c4R4XsAEd pic.twitter.com/WA2gISjJTe
「ネットで真実を知った」のyahoo!リアルタイム検索を調べると、兵庫県知事選の期間は、せいぜい一日10件しか投稿されていませんでした。急激に増えたのは投票箱が閉まってから。
ちなみに、X内の検索では、検索語と完全一致していない投稿も拾っています。たとえば、「ネットで真実」「ネットで知った」で文章が止まってる場合もヒットします。
X上の投稿の具体的内容⇒17日までの検索結果魚拓 15日まで 13日まで
他方で、自身の投票行動の動機や他者の投票行動の原因の推測を述べる過程で「ネットで真実を知ったからだ」という論調もあり、こちらは投開票日の投票箱が閉まる20時以降に頻出したとは言えます。
しかし、「ネットで真実を知った」という語を用いている者の意図は何でしょうか?
それは、毎日新聞が取り上げたスマイリーキクチ氏が危惧するものなのでしょうか?
ここまで見ないとダメだろう。
X・旧Twitter上の「ネットで真実を知った」「ネットde真実」は侮蔑的・懐疑的な用法が多い
11月18日17時まで 15時まで 13時まで 11時まで 9時まで 1時まで 17日23時まで 21時まで
投開票日以降も含めて「ネットで真実を知った」といった文言を含む投稿を検索すると、そのほとんどが「そうした態度を取っている者への忌避感・嫌悪感」の内容の投稿で占められます。
なお、「ネットde真実」は、従前から明らかに侮蔑的な用法として用いられているので、スマイリーキクチ氏が恐れたようなネット利用者の行動特性を有する者による投稿とは言えないので、無視できます。
したがって、毎日新聞の上掲記事内容は実態の無いものであると言え、ほとんど虚偽情報を流布していることになります。ネット上にはデマが多いですね。
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