事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します

NHK受信料:「死後も受信料の督促」「死亡と別世帯一人暮らしの証明で死亡月から解約」の真偽

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被相続人が死亡した場合、相続人は死後のNHK受信料を解約の通知時点までの分も含めて支払う必要があるのか?

この問題について上記記事を書き、法的にはグレーであると書きました。そして、この時点でNHKに確認した結果は、「死後も受信料は発生する」というものでした。

しかし、ねとらぼさんによるNHK広報局に対する取材によると、現実にはそのような運用は行っていないという回答を得たとあります。

そこで再度、NHKに電話して聞いてみました。電話はこちらでも録音していますから、しかるべきところに渡すかもしれません。

まず架電した相手先はNHKふれあいセンター(通常、どこに連絡していいかわからないときに最初に第一にする場所)。ここは前回確認した電話先でもあります。

NHKふれあいセンターで別世帯一人暮らしの場合を確認

やりとりの大枠は以下です。

凡例:主⇒ブログ主Nathan(ねーさん)、N⇒NHKふれあいセンター

主:解約手続きに関してはこちらの窓口でよろしいでしょうか

N:はい

主:一般的な質問ですが、別世帯で一人暮らしの被相続人が死亡したあと、解約をせずに期間が経過した場合、相続人が支払うべき受信料はどのように扱っているのでしょうか

N:相続人様において、被相続人の方がお亡くなりになられてから解約のご連絡までの期間の受信料を払っていただくことになります

主:死亡の公的証明書を提示して死亡の時点がわかれば、死亡時で契約は終了するのではないのでしょうか

N:いえ、解約のご連絡を頂いた時点までの受信料をお支払い頂くことになっております。

主:そうですか。いや、実は7月1日にねとらぼという媒体でNHKの広報の部局で確認した結果が記事になってまして、そちらによると違う回答だったんですよ。

N:さようでございますか

主:はい。内容としては、「契約者の“死亡”と“一人暮らし”が確認できた場合は、亡くなった当月を解約扱いとするので、届け出までの期間の受信料は発生しない」というものでした。こちらが正しい案内ではないのでしょうか

N:確認しますので少々お時間頂けますでしょうか

主:はい

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

N:お待たせいたしました。

主:はい

N:私どもの窓口からは、先ほど申し上げた通りの案内となります

主:えっ。じゃあねとらぼさんに載っていた情報は違うということですか?

N:いえ、こちらのふれあいセンターではこれ以上詳細な回答ができかねる、という案内をさせていただいておりまして、具体的なことについては営業所にご確認いただくことになっております

主:でも、解約の手続ってこちらで行いますよね
※営業所経由でも可能

N:はい。そうなんですが、仰っていただいたような事例における詳細については、こちらでは先ほど申し上げた回答となりまして、詳細については営業所にお聞きいただくということになります。

主:わかりました。営業所に聞いて見ます。いや、NHKさん色んなところで叩かれててかわいそうなんで、こういうのもこの窓口で伝えた方が誤解がなくなると思うんですよ。ということを意見として言わせて頂きます

N:ご意見はありがたく承ります。

主:ありがとうございました。

 

オペレーターさんは確認してから上記回答をしたので、少なくとも「オペレーターレベルでは」嘘はついていないのかなと思います。

ということで、とある営業所で電話で確認してみました。これは必要な場合に議員事務所で相談するためにそうしました。

営業所へ死後の受信料につて聞いたら

全国の営業所の電話番号はこちらで確認できます。

凡例:主⇒ブログ主Nathan(ねーさん)、営⇒ある営業所

主:一般的な質問で恐縮ですが、別世帯で一人暮らしの被相続人が死亡したあと、解約をせずに期間が経過した場合、相続人が支払うべき受信料はどのように扱っているのでしょうか

営:そのような場合には、被相続人の方がお亡くなりになられた時点で解約ということになります

主:死亡時点や一人暮らしであることがわかるようなものを提出すれば良いということでしょうか。その間の受信料は発生しないということになるでしょうか。

営:さようでございます。事実がわかるものをご提示いただければ、お亡くなりになられた時点以降の受信料は頂かないということになっております

主:そうですか。そうすると確認ですけれども、たとえば1年前払いなどをしていて、その途中で死亡した場合には、返金されるという理解でよろしいでしょうか

営:おっしゃる通りでございます。そのようにさせていただいております。

主:わかりました。ありがとうございます。実はふれあいセンターに先に電話してまして、この場合について最初は「受信料が死亡後も発生する」という回答だったんですよ

営:さようでございますか

主:はい。そこで詳しく聞いたら営業所に連絡してくれと言われて、こちらに電話したらキチンと回答いただいたんですが、全く違う回答になってるんですよね。これってなんでふれあいセンターで回答できないのか不思議なんですよ

営:ええ

主:私は契約者ですからね、契約者が契約内容を確認するのは当然の権利なわけですから、それについて答えられないというのは、ましてや全く違う回答がなされるというのはおかしいじゃないですか。オペレーターさんも確認してからそう回答したので、その人の問題ではないと思うんですよ。こういう体制をとっていること自体がどうなんだ

営:ええ

主:正しい情報が広まればきちんと解約手続きをする人が増えますし、なによりNHKさんとしても無駄に請求書を送ったりする手間が省けますからね。ふれあいセンターの回答をしていると窓口担当の人も負担ですしNHKが叩かれるというのは良くないと思うんですよ。そういうことを意見として言わせて頂きます。

営:ご意見をありがたく承ります。

主:ありがとうございました。

 

文字にすると淡々とした印象ですが、ふれあいセンターも、営業所の方も、丁寧な感じで応対していただきました(営業所の方が「死亡」ワードを意識してか、かなり同意の感情が滲むような雰囲気)。「ええ」というのも「聞いてますよ」という相槌でした。

死亡月から解約扱いというのは営業所の運用

NHK組織図:広報局、営業局、受信料

参照元:https://www.nhk.or.jp/bunken/book/regular/nenkan/pdf14/14_723_724.pdf

以上、ねとらぼさんの記事にあったように、「契約者の“死亡”と“一人暮らし”が確認できた場合は、亡くなった当月を解約扱いとするので、届け出までの期間の受信料は発生しない」というのは正しかったということになります。

しかし、NHKふれあいセンターでの案内は、そうではないということです。ねとらぼさんが確認したのは広報局、営業所は営業局ですから、ふれあいセンターはまた別の部署だと思われます。

実は、部局間で「案内の範囲」が異なるというのはいろんな企業でよくある話ではあります。ただ、「案内が食い違う」というのは到底許されない行為です。本来は「ふれあいセンターでは回答いたしかねる内容のため営業所にご確認ください」とするべきものを、最初に営業所と矛盾する回答を行っている時点でアウトです。

このような案内をすることになっていることで、窓口のオペレーターには無用な負担がかかっていることに同情を禁じ得ません。これは確実に組織の問題です。

ただし、営業所によっては違った対応がされる場合があります。その場合にはねとらぼさんの記事やこの記事の内容を突き付けて反論してみてください。

ネット上のNHK受信料に関する情報について

こうしてみると、NHKにまつわる様々なマイナス情報は、集金人やNHKふれあいセンター、営業所の回答の矛盾が引き起こしている面が相当数あるのではないかと思われます。とりあえず集金人の言っていることは事後的に検証してから判断した方がいいでしょう。

NHKがそのような状況を放置しているのはなぜでしょうか?

そして、「解約してはいけない」と扇動するサイトがあるのはなぜでしょうか?

受信契約や受信料の支払い督促などの業務は別の業者がやっている例も多く、インターホンのカメラで業者の違法行為が撮影されていた、ということも多々発生しています。

こうした傾向を踏まえ、「死亡者の契約で相続人が解約を忘れているケースを(何らかの方法で)探しだし、払っていない受信料を集めることを「埋蔵金」として意図的に行われているのではないか」という見解もあります。

 

現場の方には大変申し訳ないですが、NHK全体をみると、どうも「埋蔵金」を作っているのではないかと思ってしまいます。

もっとも、NHKから国民を守る党も解約を推奨していませんが、これはNHKに対して解約の手続をしようとすると、前提知識がなければ解約にたどり着くことができず、無駄に面倒な手続きが発生するということが背景としてあるようですから、このような観点から解約を推奨していないところについてまで非難する意図はこの記事にはありません。

特に女性の1人暮らしでの解約手続きは非常に危険な場合も含まれる(室内を検査させる場合等)ので、こうした現実の負担を考慮している言説には正当性があるでしょう。

ただ、法的な原則は死亡時から通知時の受信料発生はグレーであり、運用上はそうならないようにしているのが基本ということは変わりありません。「原則」や「基本」を無視して「全て解約手続きを取らないのが正しい」と言及することは、私たち国民のためにも、NHKに関係する職員・会社員のためにもなりません。

録音した音声データはしかるべきところに渡すかもしれません。

以上