事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

韓国選手団が李舜臣の発言横断幕?・大韓体育会「福島産食べるな」

福島に対する差別行為

大韓体育会「福島産食べるな」

【独自】韓国選手団に「福島産食べるな」と指導、弁当配送へ…自民「いちゃもんだ」 : 東京オリンピック2020速報 : オリンピック・パラリンピック : 読売新聞オンライン

大韓体育会が、東京五輪の選手村の食事で使われる福島県産などの食材を食べないよう、自国選手団を指導していることがわかった。

大韓体育会が「福島産は食べるな」と指導していることが判明。

韓国側の福島に対する差別行為は度々行われてきました。

福島県産の食品等の輸入規制については、既に世界各国が解除をしています。

この他、妙なことが行われています。

選手村で韓国選手団が李舜臣の戦時の言葉を思わせる横断幕

選手村に韓国チームが“抗日の英雄”思わせる横断幕? 地元の住民は「あんまりやってほしくない」と困惑

「臣にはまだ5千万国民の応援と支持が残っています」と読める横断幕が選手村の韓国が宿泊する区域のベランダに掲げられていたというニュース。

韓国映画の「鳴梁(ミョンリャン)」でのセリフですが、鳴梁海戦(韓国では鳴梁大捷と呼ばれている)は「李舜臣率いる少数の朝鮮水軍が日本軍に勝利を収めた戦い」と認識されているようです。

この言葉の原典は、400年以上前の豊臣秀吉の朝鮮出兵にあり、当時劣勢だった李氏朝鮮は李舜臣将軍の「臣にはまだ12隻の船があり、私はまだ死んでいない」という言葉とともに連勝したとされている。

韓国オリンピック委員会は韓国メディアの取材に対し「選手たちの戦意を高めるため、今大会は日本で開催されるだけに特別なメッセージを準備した」とコメント

なお、カカオが運営するダウムでは、日本の朝鮮出兵時の李舜臣の言葉であるとして捉えています[올림픽] 선수촌에 걸린 이순신 정신 "신에겐 아직 국민 응원이 남아있다"

オリンピック憲章では選手村等での政治的表現は禁止

オリンピック憲章、政治的表現

JOC - オリンピズム | オリンピック憲章

オリンピック憲章では選手村等での政治的表現は禁止されています。

なお、表現行為については規制が緩和されていますが、それは「競技の前後」に限られ、それ以外の場面、選手村などの場所では今でも禁止対象です。

【東京五輪・パラ】 選手らの抗議行動、IOCが規制を緩和 - BBCニュース

選手たちは競技の前後に「意見を表明」できるようになる。ただ、競技中や表彰式、選手村では、そうした行為は禁止される。

李舜臣は本当に連勝したのか?

「鳴梁海戦」と「露梁海戦」が有名ですが、前者は結局日本軍の先鋒を撃破した後は撤退してその後主力艦や制海権を失って上陸を許しているし、後者では李舜臣は戦死、日本側の武将の被害は無かったが、朝鮮側の被害は大きかったことが文献から分かっています。

特に後者では、豊臣秀吉死去に伴う帰国方針が朝鮮在陣の日本軍に伝えられた後の話であって、「撤退すること自体が日本側の作戦だった」わけです。

つまり、李舜臣伝説というファンタジーなんです。

「臣にはまだ5千万国民の応援と支持が残っています」は政治的表現なのか?

ということで、「臣にはまだ5千万国民の応援と支持が残っています」という横断幕を考えるには以下の要素についての考慮が必要でしょう。

  1. そもそも実際の発言として記録されているものではない
  2. 映画でのセリフが元である
  3. 歴史上の李舜臣は、李氏朝鮮の人間であり、現在の大韓民国とは関係ない

李氏朝鮮の大韓帝国は、朝鮮を「属邦」とする清国から引き離すために行われた日韓併合(大韓帝国皇帝(純宗)が公布した勅諭により条約締結)によって消滅。

韓国側の史観でも前身としているのは大韓民国臨時政府であり、大韓帝国ではない。

なんというか、ファンタジーの世界のことなので、政治的かというと微妙。

ただ、ダウムの報道にあるように韓国側に政治的意図があると推認される事情はあるので、どう判断されるか、といったところでしょうか。

以上:はてなブックマークをして頂けると助かります。