事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

案の定「三連休の中日に参院選」で政権批判が出現:昨年からほぼ既定路線だった

使い古された手法

案の定「三連休の中日に参院選」で政権批判が出現

6月24日の閣議で7月20日の日曜日を参議院議員選挙の投開票日とすることが閣議決定されましたが、これに対していまさらメディア等から難くせがつけられています。

この日程は昨年から予測されていたものであり、これに対する難くせも「やはりな」という感じです。

国会召集日・参議院議員任期・日曜実施の慣例等で昨年から既定路線

国会法で1月に常会が召集されることが常例となっており、例年は1月下旬の召集であること、それと参議院議員の任期と日曜実施の慣例という制約から、必然的に7月20日の日曜日という三連休の中日に投開票日になるということは、既定路線でした。

この事は2024年中にメディアでも報じられていた事です。

「三連休の中日を回避」するには日曜日実施の慣例から外れること以外は、1月21日以前に通常国会の召集をするしかありませんでした。

会期延長して夏休みに実施?あり得ないでしょう。

さらに会期延長をして9月10月に実施?いやいや、まさかそんな…

細かい話は上掲記事で整理しているので、ここでは「日曜実施の慣例」に関してだけ追加的に述べます。

日曜日が最も仕事休みで投票に行く者が多い・期日前投票がある中で?

三連休のうち月曜日や土曜日に投票日をずらしたとして、それって全国的な視点から投票率の向上に寄与するんでしょうか?

当たり前の事実として、祝日だろうがなんだろうが月曜日は仕事の人が居ます。大学院なんか、祝日にも講義が入ってますよ。

祝日がある週の前後の土曜日は出勤することとなっているような職場もあります。かつては土曜日は午前だけ出勤していた頃の名残なんでしょうか?

また、分かってる人は日曜実施の慣例を見越して予定を立ててるでしょう。それこそ昨年から。そういう人が無理になる可能性が出てくる。

社会のスケジュールとしても、日曜日がもっとも仕事等が休みの人が多いから、投票にも行きやすく、その日が選ばれてきたんでしょ?
※自治体の首長・議員の選挙では、住民の構成を考えて土曜日実施や特定の日にちに実施する所もある

さらに、近年は期日前投票があるのだから、日曜日を敢えて避けることの理論上・実際上の意味はありませんよね。

令和7年=2025年に関しては不記載問題の政治倫理審査会があった

では1月21日以前の召集はできたのか?

まず、今年は【閉会中審査で不記載問題の政治倫理審査会】がありました。

できるわけがない。

つまり、不記載問題とかいうくだらない問題設定をした者らの責任でもあるんですよ。

なお、もしも早めに国会召集していても、都議選から間もない時期の実施になる可能性がありました。現実には、都議選は議員の任期満了が7月22日に対して、最速の6月22日に実施されました。*1

結局、期日前投票がある中で、「三連休の中日」を殊更に問題視する意義はありません。

選挙運営者の視点だと「他の職員が三連休の中日だからと休みを取った」ということに不満を持つ者がいるのかもしれませんが、そんなものはどの選挙日でも起こり得る話で、嫉妬の類のものでしかありません。

この手の難癖は今後も参議院議員の半数改選毎に発生し得る、ということは覚えておきましょう。

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*1:公職選挙法
(一般選挙、長の任期満了に因る選挙及び設置選挙)
第三十三条 地方公共団体の議会の議員の任期満了に因る一般選挙又は長の任期満了に因る選挙は、その任期が終る日の前三十日以内に行う

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