事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

新聞労連が北海道新聞記者逮捕に関しての声明「施設管理権を根拠にするのはおかしい」

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新聞労連の声明。

これにはJCJの声明に関して述べたことがほぼ当てはまりますが、補足的に論じます。

新聞労連が北海道新聞記者逮捕に関しての声明

新聞労連が北海道新聞記者逮捕に関しての声明を発表しました。

2021年7月12日 / 最終更新日 : 2021年7月12日 北海道新聞記者逮捕に関しての声明

第四パラグラフまでは逮捕された記者に対する処遇に関して、至極当然の指摘を北海道新聞に突きつけています。

が、第五パラグラフから雲行きが怪しくなっています。

「施設管理権を根拠に立ち入り禁止が一般化するのはおかしい」

取材手法について、法を侵してまで取材するのはおかしい、という意見は承知しております。記者が身分を名乗らない、入構禁止の要請を見逃していたなどの部分はあるかもしれませんが、重要な取材対象である限り、取材を拒否されても対象に可能な限り迫ることは新聞記者の常であり、場合によっては使命であるはずです。「施設管理権」を根拠として記者が公的機関に立ち入ることができないということが一般化してしまえば、取材の自由、報道の自由は形骸化し、それにより犠牲となるのは国民の知る権利です。

記者は逮捕時点では所属を名乗らず、「警察官が駆け付けた後」に名刺や腕章を示した、ということは北海道新聞の記事にもあります。

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したがって、大学側は逮捕時には相手が記者かどうかを判別できず、窃盗犯やテロリスト、変質者の可能性も排除できなかったわけですから、逮捕は当然です。

そこに「取材の自由」が入り込む余地など一分もありません。

『「施設管理権」を根拠として記者が公的機関に立ち入ることができないということが一般化してはいけない』とありますが、管理者が施設管理権に基づいて許容するかを判断するのが原則です。

その原則があった上で、一部の公的機関における慣行上、記者らは配慮が為される場合がある、というだけであり、基本的に記者は公的機関に立ち入ることが当然だ、という関係ではありません。

税金で運営されているから・公的機関だから、という理由で記者が建造物侵入しても許されるという法体系ではありません。そんなことを言い出したら変質者・スパイ・テロリストの犠牲者が増えるでしょう。

このように原則を踏まえない、或いは原則を逆転させた独自理解を強引に論じるのは、【報道機関・記者らの特権意識の表れ】でしかありません。

WiMN、JCJ…報道関係者らの強弁が続く

旭川医大への北海道新聞記者による建造物侵入事件に関しては、WiMN、JCJなど、報道関係者らの強弁が続いています。記者個人もTwitterで「取材の自由」一本槍でごり押ししています。

北海道新聞の「報告書」が出る前は「勾留」だとかの事実誤認を前提に論じ、「報告書」が出てからも明らかに主張することができない「取材の自由」をゴリ押しする。

特権意識があるだけでなく、論理的主張がまともにできないのですから、SNSで批判されるのは当然です。

本来それは表現の自由が行使されていることの証左でしかないのですが、表現の自由の前提である知る権利に「奉仕する」のが報道の自由であることを無視して、一部の記者らが「SNSで批判を受けていること」を問題視しているのは、本末転倒です。

 

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