事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

高須克弥院長大村知事リコール署名の大量不正署名について

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不審な事案について

高須克弥院長らの大村知事リコール署名に大量不正署名

高須克弥院長らの知事リコール運動「署名7~8割が偽造だろう」…請求代表者ら : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン

会見で請求代表者らは「提出前の署名簿には、明らかに同一の筆跡とみられるものが多数あった。指印も同一とみられる」などと説明。選挙管理委員会に提出した名簿の真偽を各選管を訪ねて確認中という請求代表者の1人は「7~8割が偽造だろう」と述べた。

高須克弥院長らの大村知事リコール署名に大量不正署名が発見されたということがニュースになっていますが、これは前々から言われていたことであり、ちょっと奇妙な記述もうかがえます。

署名簿提出時にボランティアから指摘、選管に申し送り

この話は既に署名簿の仮提出時(他の選挙区での署名が法令上できない期間のため、先に提出しておく法令上の正式手続)に選管に申し送りされていました。

他方、不正署名があったとして該当署名簿を提出しなかった者が高須院長側から刑事告発されています。

さて、この事態について私は思うところがあります。

敢えて偽造署名をさせて騒ぐ者をどうやって判別する?

ちょっと考えれば疑問に思うはずなんですが、本当に偽造署名でリコールを成立させようとしたらバレないようにするはずで、ぱっと見ですぐ見つかるような同一の筆跡・指印が多数見つかるなんてことは、本気で悪さしようと思ったらやりません。

「リコール運動が胡散臭いものに見えるようにしよう」

「そうだ!署名簿に偽造署名を紛れ込ませて、後でそれを発見して騒ごう」

「他人に自分の氏名住所を書かせて、後で自分が「書いてないのに書かれてる!」と言えばいい!」

こういう場合、いくら署名簿の提出前にその真正をチェックしたとしても、判別できずに排除できないことになります。

むしろ、チェックを厳重にすればするほど「チェックがずさんだった」「チェックをしたと言いながら不正が出てきたということは、わざと不正署名を潜ませたに違いない」という印象操作に使われる可能性があります。

このことは既に指摘していました。

とはいえ、「そこまでチェックしたんだから仕方がない。この不正は発見しようがない」と言われることもなくなるわけで、そこの判断はどうなっていたのやら。

全部ノーチェックで提出する戦略の理由は説明してるのか?

こうしたことから、全部の署名簿をノーチェックで選管に提出するのは、高須院長の戦略だったのでしょうけれども、だったらその旨の説明が欲しいところです。

署名簿の効力チェックは選挙管理委員会で行われるので、リコールの成否にはあまり関係しないのですが、署名運動の正当性の確保のために、提出前に事前チェックするのが普通と思われるのですが、その辺の実態はどうなってるんですかね?

それをやらなかったのは、「内部犯」のあぶり出しや、チェックの有効性を考慮してのことなんだろうと思います。

このツイートを高須院長がリツイートしています。

ただ、その旨の説明がなければ理解を得られるのは難しいのではないでしょうか?

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