竹田恒泰氏が山崎雅弘氏を名誉毀損で提訴する準備に入りました。
山崎氏のツイートをリツイートした人に対しても訴訟提起を検討中とのことです。
何が原因でしょうか?
- 山崎雅弘氏の竹田恒泰氏に対する名誉毀損ツイート
- 根拠はBuzzapが取り上げたYouTubeアカウントBAN事件
- 「YouTubeが差別的言動だとしてBANしたから」
- 「韓国人への差別的言動」とも言い始める山崎雅弘氏
- 差別主義者・人権侵害常習犯とされた竹田恒泰チャンネルの動画
- 警告、訴訟予告
- リツイートも訴訟提起の準備、一般人は発信者情報開示請求から
- 争点はYouTubeのアカウントBANの信頼性か
山崎雅弘氏の竹田恒泰氏に対する名誉毀損ツイート
差別動画で荒稼ぎしていたタレント・竹田恒泰氏らのYouTube公式チャンネル相次いで閉鎖、数万本規模で動画が削除される(Buzzap)https://t.co/X0WVnjNm7z「旧皇族の竹田家に生まれた『明治天皇の玄孫(やしゃご)』という血筋を売り物にするタレントの竹田恒泰氏が、人種差別を含む動画を大量投稿して
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) November 13, 2019
(続き)ことでYouTubeの公式チャンネルを閉鎖させられました」「差別発言を含む動画を大量に投稿していた竹田恒泰氏」「『皇族の血統をうたう人間が差別発言を含む動画で広告収入を稼ぐ』という構図自体、皇族の品格そのものを貶めている」「YouTubeでは昨年から差別表現に対して厳しい姿勢」
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) November 13, 2019
竹田恒泰氏は最初に、これらのツイートを名誉毀損として山崎氏に警告しています。
根拠はBuzzapが取り上げたYouTubeアカウントBAN事件
根拠はBuzzapが取り上げた、YouTube竹田恒泰チャンネルのアカウントBAN事件。
現在は竹田恒泰チャンネル2として活動していますが、その前のアカウントはBANされたままです。
Buzzapの記事では「差別的な言動」としていますが、そのような事実となる発言をまったく示しておらず、唯一以下の指摘があるのみです。
アイドル刺傷事件の犯人について何の根拠もなく「日本国籍ではないと思われる」と言い放つなど、もともと差別的な言動が多かった竹田氏。
これが法的な意味でも国語的な意味においても差別ではないことは明らかです。
「YouTubeが差別的言動だとしてBANしたから」
要するに「YouTubeが差別的言動だとしてBANしたから」というのが山崎雅弘氏が竹田恒泰氏が差別的発言をしたと考える根拠のようです。
しかし、竹田恒泰チャンネルがBANされた経緯からすると、言動が原因というよりは通報が一時期に集中したことによる機械的な対応だった可能性が高く、竹田恒泰氏も以下でまとめています。
私のYouTubeチャンネルがバンされた経緯の詳細はここに書きました。buzzapの記事が虚偽であることは、この記事からも分かって頂けることと思います。この記事を先にある読んで下されば、このような引用はなさらなかったことと思います。@mas__yamazaki https://t.co/PWYhzpWHVC
— 竹田恒泰 (@takenoma) November 13, 2019
「韓国人への差別的言動」とも言い始める山崎雅弘氏
貴方はご自分が私に対して行った名誉毀損をごまかすために、加害者と被害者を逆転させて自分を被害者に見せるという、歴史修正でよくあるトリックをお使いですね。
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) November 16, 2019
ところで、この動画(https://t.co/dGSjqNdgEn)はもう見られましたか? 貴方がネット番組で吹聴した韓国人を馬鹿にし貶める@takenoma pic.twitter.com/0PN3EXD3WQ
(続き)聞くに堪えない差別的発言を韓国人に紹介する内容ですが、無視できないのは「韓国人は日本のビールがないと発狂する」等の貴方の暴言が韓国における日本製ビール販売数激減に繋がり、日本の国益とビール会社の利益を毀損した可能性があることです。貴方が行った韓国人https://t.co/sVjFLv3YDY
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) November 16, 2019
(続き)への差別的暴言は韓国でも知られている模様ですが、そんな貴方の韓国人への差別的言動を以前から繰り返し批判した私を、貴方が名誉毀損で告訴すれば、韓国でも何らかの反響を呼ぶかもしれません。件のツイートは貴方の「自分が差別的発言の常習者という根拠を示せ」との求めに応じた対応です。 pic.twitter.com/UrTROMD3W1
— 山崎 雅弘 (@mas__yamazaki) November 16, 2019
「ビール販売数激減に繋がり」って…
まともな因果関係判断ができる人は決して言わないですね。
山崎雅弘氏は「韓国人への差別的言動」とも言い始めたわけですが、どこかで聞いたことがあるような展開ですね。
おやっ?どこかで見たことがあるアカウントが…
差別主義者・人権侵害常習犯とされた竹田恒泰チャンネルの動画
私が「差別主義者」「人権侵害常習犯」などである根拠を求めましたが、未だ一つも根拠が示されていません。お示しになった動画は、文政権への政治批判の範囲。引用カ所は、韓国人が日本ビールが「狂おしいほど」好きであることを述べたもので、韓国人を侮蔑していないことは明白です。@mas__yamazaki https://t.co/10FE7khgYm
— 竹田恒泰 (@takenoma) November 17, 2019
警告、訴訟予告
【警告】先日貴殿に謝罪と削除を求めましたが、貴殿はその後も私の名誉を毀損する投稿をしています。今後斯様な投稿をすると貴殿の責任はより重いものになります。これ以上名誉毀損の投稿をしないよう警告します。閲覧者におかれましても、名誉毀損を含む投稿をRTしないよう求めます。@mas__yamazaki
— 竹田恒泰 (@takenoma) November 17, 2019
【訴訟予告】山崎雅弘殿 本日24時までに、私の名誉を毀損する記事を投稿したことにつきTwitterで謝罪し、該当する箇所を全て削除してください。これが実行されない場合は名誉毀損の訴訟を提起します。@mas__yamazaki
— 竹田恒泰 (@takenoma) November 17, 2019
いきなり訴訟提起したのではなく、警告、訴訟予告と段階を踏んでるのが分かります。
リツイートも訴訟提起の準備、一般人は発信者情報開示請求から
【訴訟経過】山崎雅弘氏と一般人1名につき、訴訟手続きを進めています。山崎氏は著述家なので氏名と住所の特定が容易ですから直ぐに訴訟に入れます。一般人については発信者情報開示で氏名と住所を特定する必要があり、多少の時間を要します。リツイートした人については検討中です。
— 竹田恒泰 (@takenoma) November 17, 2019
竹田恒泰氏は、山崎雅弘氏のツイートをリツイートした人に対しても訴訟提起の準備も検討していることを明言しています。
これは、橋下徹氏の岩上安身氏に対する訴訟において、リツイートが賛同の意であるとされて名誉毀損が認められた裁判例があるためです(大阪地裁令和元年9月12日)。
この判決は事例判断だろうと言われていますが、リツイートが賛同の意であると認定されるような発信をしていたならば、別の事案でも名誉毀損と認定される可能性はあると思います。
また、一般人についても発信者情報開示請求で住所を特定してから訴訟提起する予定とのことです。
争点はYouTubeのアカウントBANの信頼性か
竹田恒泰氏と山崎雅弘氏の訴訟の争点は「YouTubeによって差別的であることを原因とするアカウントBANがあったという事実の存在が、差別的な発言があったと誤信する程度の真実性を担保するか否か」だと思います。
参考:夕刊和歌山時事事件最高裁 昭和44年6月25日大法廷判決
私の予想としては、おそらくYouTubeの判断はYouTube内部の判断として、世の中一般に言う「差別」判断とは一致しないと考えられるから、「YouTubeが差別的だとしてBANした」ことをもって差別発言があったと認定することはできず、別の具体的な言動を指摘しなければならないという判断になるのではないかと思います。
以上