事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します

国民民主党の津村啓介議員の女性天皇・愛子天皇容認論その2

 

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国民民主党の津村啓介議員が女性天皇容認論を発表した件で、報道特注において詳細を説明しています。

今回は前回に引き続き第二弾の動画での津村議員の発言内容の整理です。

前回⇒国民民主党の津村啓介議員の女性天皇・愛子天皇容認論その1

国民民主党の津村啓介議員:女性天皇に賛成の声が70%

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女性天皇を検討する背景として

【世論調査で女性天皇に賛成の声が70%】という指摘が語られていました。

歴史上、8方10代の女性天皇がおり、先例であるというのは確かです。

推古天皇を代表に女性天皇が居たことは歴史の知識で知ってる人が多いからでしょう。

ただ、その位置づけが「中継ぎ」であったことや、女性天皇は生涯独身か未亡人であったこと、女性天皇の場合には天皇の本来の役割である祭祀が一部執り行われなかったり簡素化されたりしていたということはまったく知られていません。

女系天皇と女性天皇の違い:世論調査の回答者は意味を理解しているのか

【世論調査】男系女系、女性天皇の違い分かってなかった:旧皇族の復帰も賛成が上回る

この辺りは検証の余地があると思います。

なぜ悠仁天皇よりも愛子天皇なのか

※時系列で書くよりも、議論対象ごとにまとめて書いていきます。

足立「悠仁親王殿下よりも愛子内親王殿下を優先して天皇にするというのは、最終的に女系天皇に繋げるための布石ではないか?と思ってしまう。」

津村「女系天皇の議論が必要になるのは、愛子さまに子供が生まれたとき。しかし、生まれないかもしれない。逆に悠仁さまにも子供が生まれないかもしれない。そうなったときに男系一辺倒だと跡継ぎが居ないということに。現在で決めるということではなく、そうなったときのために考えておく必要がある」

***中略***

足立「可能性を拡げるということであれば、悠仁親王殿下の後でも良いのでは?」

津村「将来の選択の幅を拡げるという意味もあるが、皇太子として世界を飛び回ったりすることに新しい価値がある。まさしくプリンセス。

足立「わざわざ皇室典範を改正してまで愛子天皇を可能にするべき合理的理由=立法事実は無いのでは?」

※第三弾に続く…

とまぁ、ここまでの話の中で「なぜ女性天皇を認めるか?」についての理由としては子どもが生まれないかもしれないから」という説明は一応の説明としてあり得ると思います。

しかし、「なぜ愛子天皇を優先するのか?」という質問には、まだ津村議員からの理由づけが明確に語られていません。これは第三弾でお話するのでしょうか?

さて、話題は旧皇族・旧宮家の皇籍復帰についても及びました。

旧皇族・旧宮家の男系男子の皇籍復帰:玉木雄一郎は提唱

津村議員が語った説明をまとめると以下のようになります。

  • 玉木代表は皇籍復帰については議論したいと言っていた。
  • ただ、旧宮家の方がたはGHQの圧力を受けて皇室を守るためであったか財産が無かったから分からないけれども、離脱して一般人になり、男系の議論をするならば、父方の共通の祖先は室町時代まで遡ることになる。
  • 30親等、15・16代遡ると、ほとんど血の繋がりが無い。親子が2分の1と単純計算すれば、おじいちゃんは4分の1のDNAという数え方をすれば、2の30乗をすると(同じような正統性のある者が)10億人可能性があるみたいな話になる。前提としてすごく血が遠い。出生率を2とすれば。
  • 幕末に旧宮家の3,4歳の御子が候補になったこともあるが、旧宮家から天皇が出たかというと、近現代では例が無い。
  • 旧皇族は皇籍離脱当時の皇族のお孫さんたちなどは生まれた時から民間人。
  • 民間人として育った方がいきなり皇室に、ということは国民がビックリされるのではないか

生田「オレは復帰するんならそういうもんだと思ってた」

足立「今の旧皇族の方がたにいきなり天皇に、という話ではない。特に維新は悠仁親王殿下の後、ということを議論している。50,60、70年先のことを考えてるので、復帰した方がたのお子様が対象になってくるので十分に受け入れられるのではないか。それは違うのか」

津村「違うとは言い切れない。万世一系の物語は大事。それ以上に現皇室の方々への国民の敬愛の念国民との信頼と敬愛というのは、男系男子だからではなく、現皇室の血筋を引かれているというところにより強くあるのではないか

「現」皇室への敬愛の念を大切に考える、という考え方が、津村議員の主張の根本にあるということが浮かび上がってきました。

ここについても第三弾を見た上で評価したいと思います。

「女系が視野に入っている」とは?

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津村議員は女系は視野には入っているが、それは確定事項という扱いではなく、流動的であるという考えを表明しています。「女系ありきではない」とハッキリと言っていますし。

これは戦後の議論で日本国憲法上では女系天皇は含まれているのか?という事に対する政府答弁の解釈でも、似たような考え方ができると思います。

よく、『金森大臣は「法律問題として自由に考えてよい」と答弁したことから女系天皇は憲法上許容されている』と言われます。

立憲民主党の女系天皇容認の論点整理でもそう言及されていましたし、「皇室法概論」を執筆した元最高裁判事の園部逸夫も同書内で同様の解釈をしています。

しかし、よくよく議論経過を見てみると、異なる解釈も可能だと思われます。

後の憲法調査会では女系は許されないという解釈が示されていた事実がありました。

また、デッドラインが昭和22年の5月3日と決まっていた中で、間違いのない解釈を帝国議会で示さなければならないという要請もありました。

ですから、金森大臣の答弁は【女系天皇が憲法上許されるのかの判断を保留したに過ぎない】という解釈が浮かび上がってきます。

上の図で言えば、左側は確たる存在として「女系」天皇が許容されています。

それに対して、右側は「女系が含まれて居るということはその通りだけれども、それが確定しているかはあやふやで流動的である、というようなイメージ。

憲法上の話ではないですが、今回の津村議員の案も、右側のようなニュアンスではないでしょうか?

詳しくは以下を参照。

戦後の帝国議会での男系・女系天皇・女帝の論議

まとめ:皇位継承順位の変更理由等の詳細は語られるか

  • なぜ悠仁天皇よりも愛子天皇に皇位継承順位を変更するのか⇒立法事実の有無
  • 旧皇族・旧宮家の皇籍復帰は
  • 「現」皇室の方々への敬愛の念という判断基準は適切なのか

第三弾でこれらは明確に表明されるのか、楽しみです。

第三弾⇒報道特注:国民民主党の津村啓介議員の女性天皇・愛子天皇容認論その3

以上