特定の記者の質問を制限しないでください、記者会見での妨害やいじめをやめてくださいというキャンペーンに17,000人を超える賛同を頂きました。キャンペーン開始した時の目標は、1万人でしたが、大きく上回りました。賛同下さった皆さんありがとうございます。たくさんのコメントも感謝申し上げます。
— Asuka0813 (@Asuka08131) February 28, 2019
東京新聞記者の望月衣塑子(もちづきいそこ)氏が菅官房長官記者会見で妨害を受けていると一部で言われている件について。
中学2年生女子を名乗る「山本あすか(仮名)」さんがチェンジオルグで望月記者への「いじめ」をやめるよう政府に嘆願する署名運動を行ったことをハフィントンポストが報じました。
ハフィントンポストの報道ぶりに焦点をあててみます。
- 山本あすかさんは母親の榎木丸真子さんの助けを借りてチェンジオルグで署名を行った
- 望月記者のみの妨害・制限を問題視してたのではない
- ハフィントンポストはフリーの記者の制限を報道せず
- フリーの記者の質問の妨害・制限とは?
- ハフィントンポストの記者も制限を受けているのに
- 記者会見動画へのリンクと望月衣塑子記者の振る舞い
- 特定の記者(メディアの)の質問制限とは何だったのか?
山本あすかさんは母親の榎木丸真子さんの助けを借りてチェンジオルグで署名を行った
東京新聞の望月衣塑子記者を助けたい。中2の女子生徒がたった1人で署名活動に取り組んだ理由とは | ハフポスト
かつての自分と望月記者が重なり、いてもたってもいられなくなった。Change.orgはネットで探し当て、母親の助けを借りて署名を募った。
まず、チェンジオルグは16歳未満の利用が規約で禁止されています。
同時に、16歳未満であっても親等の関与があれば許される余地が規約にあります。
山本あすかさんが14歳だから規約違反であると咎める人が居ますが、ハフィントンの記事によれば母親の助けを借りて署名を募ったとあります。
現実に存在する名前や顔を出すことで署名を集めるというような場合ならともかく、偽名を使って内容のみで署名を集める行為に対して規約違反とは判断されないでしょう。
山本あすかさんの母親がなぜ榎木丸真子さんなのかは以下を参照してください。
望月記者のみの妨害・制限を問題視してたのではない
Pétition · 望月記者のほか特定の記者の質問を妨害したり制限しないで下さい。報道の自由を守りましょう。 · Change.org
すでに1万超の賛同を頂きましたが、さらに賛同したかったという方のお知らせをいただきましたので、継続します。
また、フリーの記者さんたちの活動も制限しないでということを含めて、報道の自由を守って下さい。
#質問できる国へ
当初は望月記者に焦点を当てた活動であったのは間違いありません。
ただ、目標としていた署名1万筆が集まったあとは、2月末まで期限を延長しました。
そして、「フリーの記者の活動も制限するな」という文言を追記していました。
この追記は遅くとも2月初旬には追加されています。
ハフィントンポストはフリーの記者の制限を報道せず
関根和弘記者が2月27日に取材申し込みをしていました。
@Asuka08131 ハフポストの関根と申します。署名活動の件でご連絡しました。詳細についてDMにてお話を伺えればと思います。お手数ですが、フォローしていただいてもよろしいでしょうか。
— 関根和弘/Kazuhiro SEKINE (@usausa_sekine) February 27, 2019
このときには山本あすかさんの署名ページには、「フリーの記者」についての言及が追記されていました。
にもかかわらず、報道されたハフィントンポストの記事は、専ら望月衣塑子記者についての話のみが書かれ、フリーの記者についての問題はまったく触れられていませんでした。
山本あすかさんの思いを一部無視しているのではないでしょうか?
なぜ、こういう構成になってしまったのでしょうか?
フリーの記者の質問の妨害・制限とは?
金曜日の午後だけフリーに参加が許される官房長官会見。午前の会見はどうしてもチェックできない。ひとりだけへんてこな質問を承知で官房長官に聞くアタシ。
— 会館の美女★フリーランスのあづみです (@main_streamz) October 15, 2012
まず、官房長官記者会見は、内閣記者クラブが主催しています。
なので、政府が義務として行っているのではなく、単にサービスで行っているのです。
理屈上は、内閣記者クラブ主催のものとして会見を開くべき必然性はありません。
自前で開いても良いのです。
さて、大手メディアの記者は内閣記者クラブ所属なので毎日会見場に入れます。
しかし、フリーランスの記者は金曜日のみ参加が許されているという現状があります。
というか、金曜日の午後の会見に参加できるのだが、これが官房長官が所用で副官房長官が会見すると、「副官房長官会見には参加できません」と連絡がくる。こちらはどっちでもいいんだけどさ、質問さえできたら。。。
— 会館の美女★フリーランスのあづみです (@main_streamz) February 13, 2014
官邸から官房長官会見の中止の連絡が入ったのは3月1日14時57分。開始直前の副長官会見への変更です。おそらく小川淳也議員から質問が出たので、それに対応すべく中止になったんでしょう。言い換えれば小川議員が私の出席を潰したということ。許せん!!!! https://t.co/LVUBzYgkHd
— 会館の美女★フリーランスのあづみです (@main_streamz) March 1, 2019
しかも、官房副長官に代打になった場合には、フリーランスが参加できたはずが参加できなくなるというのが実態です。
これは政府・内閣に問題があるのではなく、主催者の内閣記者クラブの側に問題があります。本来国民に開かれているハズの場を独占しているのです。
ハフィントンポストの記者も制限を受けているのに
最悪。テレ朝の会見、ハフポや週刊誌などは入室拒否。財研とか放送の記者クラブ加盟社でないと入れないんだと。これだけの事態でどういう対応だよ。週刊誌が書かないと問題が明らかにならなかったというのに。馬鹿にすんな。
— 錦光山雅子 (@masakotoroji) April 18, 2018
政府の会見とは異なりますが、ハフィントンポストの記者が会見場に入れないということも過去にはありました。錦光山さんは朝日新聞からハフィントンに出向中だったのに。
つまり、マスメディア界隈において、大手メディアだけが縄張り意識を持っており、それ以外の記者に対しては非常に冷たい構造になっているという問題があるということが言えます。
関根和弘記者は、こういう現状を知っていてなお山本あすかさんの「フリーの記者も」という部分を無視したのでしょうか?そうでないなら、専ら望月記者についての話を書きたかったのでしょうか?それはなぜでしょうか?
記者会見動画へのリンクと望月衣塑子記者の振る舞い
東京新聞の望月衣塑子記者を助けたい。中2の女子生徒がたった1人で署名活動に取り組んだ理由とは | ハフポスト
2月26日。菅官房長官は記者会見で、望月記者から「この会見はいったい何のための場だと思っていらっしゃるんでしょうか」などと会見の意義について問われ、「あなたに答える必要はありません」と突っぱねた(リンク先の動画8分36秒ごろのやり取り)。
実はこの記事、見方によっては望月記者擁護であると言い切るのは留保すべきではないかと思うのです。
なぜなら、記者会見のリンクを貼って、しかも動画の該当時間も丁寧に指定しているところ、そのやりとりを見れば誰に問題があるのか、という印象が記事だけを見ている場合に比べて変化する可能性があるからです。
該当部分の書き起こしはこちらです。
特定の記者(メディアの)の質問制限とは何だったのか?
ジャーナリストなら記事を読んで発言するのではなく、いっかい会見場に行ってみ。会見場がどんな雰囲気かわかるわよ。
— 会館の美女★フリーランスのあづみです (@main_streamz) February 27, 2019
そもそも一番迷惑しているという顔をしているのは、東京新聞政治部の記者だからね。それから他の内閣記者会。長官はその後かな。
山本あすかさんの言う特定の記者の質問制限とは、会見場に入った記者の質問は制限するな、という意味にとどまっていたのでしょうか?
それとも、大手メディアが会見場をほぼ独占している状態をも含んでいたのでしょうか?
現在の官房長官記者会見が、大手メディアの記者ばかりに質問の機会が与えられているということからは、その記者は会見場に入れなかった記者の分も背負って質問するべきではないでしょうか?
そうであるなら、その「質問」は可能な限り質の高いものにするべきではないでしょうか?
ハフィントンポストは山本あすかさんの署名運動の記事から、そういう論点は見いだせなかったのでしょうか?それとも、それを知りながら取り上げなかったのでしょうか?
いずれにしても、ハフィントンの記事は「匿名の人がネット署名を行った」ということだけ言及しており、とても寂しいものだと思います。
以上