「自分らの特権を認めろ」か
- 岩手県LGBTガイドライン修正にいわてレインボーマーチ表彰辞退
- サイレント修正された厚労省の要領に反する岩手県ガイドライン
- 窓口呼び出し時の「配慮事項」も勘違いの記述:LGBT特権階級の創設
- 文科省の「トビタテ!留学JAPAN」、岩手県の男女共同参画局などとの関係
岩手県LGBTガイドライン修正にいわてレインボーマーチ表彰辞退
性的少数者トイレ利用の指針変更に抗議 差別解消に取り組む市民団体が岩手県の表彰を辞退 | 河北新報オンライン 2023年6月19日 6:00
岩手県の性的少数者に関する職員向けガイドラインの表記変更を巡る問題で、男女共同参画の推進に貢献したとして県から表彰を受ける予定だった団体が、県への抗議として表彰を辞退していたことが分かった。団体は「当事者の声を聞き、変更を撤回してほしい」と訴えている。
表彰を辞退したのは、性的少数者への差別解消に取り組む市民団体「いわてレインボーマーチ」。多様な性の尊重を訴えるパレードや啓発イベントを開催してきた功績が評価され、県の「いわて男女共同参画社会づくり表彰」を12日に受ける予定だった。
団体によると、8日に「(ガイドラインの記述を元に)戻せないのであれば表彰を辞退したい」との意向を県に伝えた。県はすぐに結論を出すのは難しいとして、辞退を了承したという。県は「諸事情で表彰を見送った」と説明する。
共同代表の山本ゆき子さん(54)は「当事者がさらに生きづらくなる変更ではないか。県には県民が性的少数者の知識を得られる機会をつくり、多様な性の在り方を尊重する社会を推進してほしい」と訴える。
岩手県庁が職員に向けて公共施設におけるLGBTガイドラインを策定したが、サイレント修正されていたことについて、当該ガイドライン策定に関与した「いわてレインボーマーチ」が反発し、「記述を元に戻せないのであれば表彰を辞退したい」と申し入れて県が辞退を了承したようです。
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— いわてレインボーマーチ #IRM (@2018irm) 2020年9月30日
調査協力依頼!
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現在岩手県は行政窓口対応のための「性的マイノリティ職員ガイドライン」を作成中。それに伴い、アンケート調査への協力依頼をいただきました。IRMが皆さんの声を岩手県に届けます!ご協力よろしくお願いします。
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締切:10/7(水)24時
サイレント修正された厚労省の要領に反する岩手県ガイドライン
前提となる顛末についてはここで書きましたが、トイレ利用に関する【対応例】として「苦情を出された方に理解を求めましょう」が、「お互いに理解し配慮し合いましょう。」にひっそりと修正されていた上、元URLが削除され、岩手県庁のHP上に6月15日にLGBTに関する新たなページが立ち上がっていました。
が、本質的な問題はその部分ではなく、「施設等を利用する様々な利用者に対するプライバシーの配慮」の項目にある以下の記述です。
希望者が事情を説明しなくても、利用できる体制の整備を検討することも大切です。
これはそのまま残っています。
言わなきゃわからないものを「言わなくても大丈夫なようにしよう」となれば、膨大なコストと労力が施設側にかかる内容。
しかも、これは厚労省の「公衆浴場における衛生等管理要領等について」という指針にある「男女を区別し」に反する事態を招来することになります。
それにしても、「お互いに理解し配慮し合いましょう。」という記述が、なぜ「LGBTがさらに生きづらくなる変更」なのだろうか?他の記述はそのままなわけですし、理解に苦しみます。
窓口呼び出し時の「配慮事項」も勘違いの記述:LGBT特権階級の創設
このガイドライン、他にもおかしな記述が多数あります。
ア 窓口や電話対応における配慮
(イ) 窓口等でのフルネームでの呼び出しは、名前から想像される性別と外見が異なる場合に、周囲からの視線が苦痛になる場合があります。個人情報保護の観点からも、受付番号等によることが望ましいですが、名前を呼ぶ場合でも、性別が推測されないよう姓により呼び出しを行いましょう。
状況や業務に応じてどうしてもフルネームでの呼び出しが必要な場合(姓のみではとり間違いの可能性がある場合など)は、フルネームで呼ぶことに予め了解を取ったり、どのように呼ぶかを尋ねたりするなど、工夫しましょう。
「名前から想像される性別と外見が異なる場合に、周囲からの視線が苦痛に」などとして配慮しろ、と書かれていますが、こんなのLGBT関係ない。
佐藤・佐々木・鈴木・高橋とかはフルネームで呼ばないとヤバいだろ。特に東北に佐藤がどんだけ居るとおもってんだ。
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) 2023年6月16日
こんなの「LGBTQだから」と特別に考えるべき話じゃないだろ。
他にもあらゆる記述に有害・無意味な内容がある。 pic.twitter.com/cVbHSh0jd4
登山家の「うえむらなおみ」、スポーツ選手で言えば「いはらまさみ・しらいしきらら」、政治家なら「わたなべみき・かめいしずか・よさのかおる」など。
全部著名人の男ですよ
「名前から想像される外見」が違うことなんていくらでもあるなかで、なぜ、LGBTにだけは特別対応をせよ、と職員に求めるのか?
憲法14条が排除している特権階級を創り出そうとしている。
文科省の「トビタテ!留学JAPAN」、岩手県の男女共同参画局などとの関係
IRM共同代表のRitsu(りつ)がプロジェクトに関わっております!
— いわてレインボーマーチ #IRM (@2018irm) 2022年2月6日
みなさん、クラウドファンディングへのご支援、拡散に協力をお願い致します🙇♀️ https://t.co/0VuZkVmsE9
【みんなに届け!ユースメッセージ!第3弾】
— 「ユース発!LGBTQ+コミックエッセイを出版し、全国に届けたい!」プロジェクト (@tobitatepride) 2022年2月6日
今日のユースメンバーは、岩手在住、トビタテ生であるRitsu!
このプロジェクトを届けたいひとはどんな人なのか。
そして現在岩手県に住んでいるRitsuが感じている地方と都市部でのLGBTQ+に関する情報格差に対して、どんなアプローチができるのでしょうか。 pic.twitter.com/4phmvqWOsg
この度、文部科学省が展開する日本の若者の海外留学への気運を醸成する官民協働の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」の主な取り組みである、「日本代表プログラム」による派遣留学生(以降、トビタテ生)の有志メンバーとともに、協働プロジェクト『「トビタテ!留学JAPAN」派遣留学生有志 &「プライドハウス東京」:東京2020のレガシーとして、ユースからユースに届ける、LGBTQ+についてのコミックエッセイを出版したい!』をキックオフしました。
文部科学省の大学生支援プログラムである「トビタテ!留学JAPAN」の一環である「日本代表プログラム」の名前を使って、このような活動が行われているようです。
さらに、岩手県男女共同参画センターともコラボ展示などしており、行政と強く結びついているのが分かります。が、何やらSOGI理解増進法について不満げの様子です。
※いわゆる「LGBT理解増進法」は、単なる俗称であり、法律の正式名称とその中身からは"SOGI理解増進法"とするのが適切
なぜ、「全ての国民の安心」に反対するのだろうか?
その魂胆は、「自分らの特権を認めろ」と言っていると理解する以外は困難です。
このような傾向になるには、理由がありそうです…
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