事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

天皇コラージュ事件の大浦信行作品があいちトリエンナーレで出展:昭和天皇の御影を焼却

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天皇コラージュ事件で用いられた大浦信行作品が「あいちトリエンナーレ」で出展され、さらに昭和天皇の御影を焼却する演出が為されています。

あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」で昭和天皇の御影を焼却する内容が出展

大浦信行 | 表現の不自由展・その後

明らかに昭和天皇の御影が焼却されている演出がなされています。

国際現代美術展の「表現の不自由展・その後」というブース

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問題の展示はあいちトリエンナーレのうち、国際現代美術展の中の「表現の不自由展・その後」という出展ブースにおけるものです。

したがって、それ以外の展示作品に対して非難を加えることになる言動は的外れであり、たとえば「あいちトリエンナーレを中止しろ」などというのは論外です。

大浦信行の「遠近を抱いて」は天皇コラージュ事件の作品

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https://censorship.social/artists/oura-nobuyuki/

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https://censorship.social/artists/oura-nobuyuki/

大浦信行 | 表現の不自由展・その後

本作は1975年から10年間ニューヨーク滞在中に制作され、1986年、富山県立近代美術館主催「86富山の美術」で展示される。1993年、大浦は制作の意図を次のように語った。

「自分から外へ外へ拡散していく自分自身の肖像だろうと思うイマジネーションと、中へ中へと非常に収斂していく求心的な天皇の空洞の部分、そういう天皇と拡散していくイマジネーションとしての自分、求心的な収斂していく天皇のイマジネーション、つくり上げられたイマジネーションとしての天皇と拡散する自分との二つの攻めぎあいの葛藤の中に、一つの空間ができ上がるのではないかと思ったわけです。それをそのまま提出することで、画面の中に自分らしきものが表われるのではないかと思ったのです。」(大浦信行「自分自身の肖像画として―作家の立場から」、1993年6月6日、富山近代美術館問題を考えるシンポジウム)

本作は展覧会終了後、県議会で「不快」などと批判され、地元新聞も「天皇ちゃかし、不快」などと報道し、右翼団体の抗議もあり、図録とともに非公開となる。93年、美術館は作品売却、図録470冊全て焼却する。その後、6年越しで争った作品公開と図録再版の裁判も敗訴する。2009年沖縄県立博物館・美術館「アトミックサンシャインin沖縄」でも展示を拒否されている。

大浦信行の作品は名古屋高裁 金沢支部 平成12年2月16日 平成11年(ネ)第17号 で事件となった「天皇コラージュ事件」で出展されたものと同じものです。

今回はさらにそれを焼却されているエフェクトまでつけて展示したということです。

出展者自らが、「天皇を素材として利用している」ことを認めています。

※追記:焼却された素材が大浦信行の作品であることは分かりますが、焼却される描写をして今回新たに展示したのが大浦であることはまだ分かっていません。昭和天皇に関係する作品・作者としては、他にも「嶋田美子 焼かれるべき絵」などがあり、誰の手による映像であるかは留保を付けさせていただきます。

「焼却」は富山美術館が「大浦作品」に対して行ったものを再現しただけ?

さて、出展者の言い訳としては「焼却している演出は、富山美術館が大浦作品を焼却処分にしたことを表現するものであって、昭和天皇の御影そのものを燃やすことで何かを表現するものではない」と言ってくることが考えられます。

確かに大浦作品の作品が掲載された「図録」が焼却処分されたということは事実です。
※作品そのものが焼却されたわけではない

しかし、それをわざわざ人前に出して単に燃えている様を見せつけることは、「作品が焼却された」というメッセージ性よりも、「対象が燃やされている」という意味合いにしか受け取れないでしょう。

一般人は天皇コラージュ事件なんて知りませんからね。

芸術祭側「昭和天皇をモチーフやテーマにした作品ではない」

あいちトリエンナーレでの昭和天皇の写真燃やした疑惑 芸術祭側が否定 - ライブドアニュース

1日に名古屋市などで開幕した国内最大規模の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、昭和天皇の写真を燃やしたかのような映像や、慰安婦像が展示されているとの指摘がネット上などに流れ、国会議員や地方首長らが事実確認を行うと反応している。

 同芸術祭の広報担当者は取材に、2点の展示物とも、指摘されているようなテーマの作品ではないと説明した。

 「昭和天皇の写真」と疑われている作品については「ご覧になった方がそのように感じられたのかもしれません」としたうえで、昭和天皇をモチーフやテーマにした作品ではなく、制作過程においても昭和天皇の写真を燃やすなどした事実はないと説明した。

 また「慰安婦像」ではないかと指摘されている作品についても、テーマが違うとし、名称も「平和の少女」であるとした。

 現状、展示は継続するとしている。

「モチーフ」「テーマ」をどのような意味で用いているかは定かではありませんが、昭和天皇の御尊顔のみを切り出して素材とした作品が存在していることは明らかであり、さらにそれを焼却している演出をしていることも明らかです。

言い逃れをしようとして必死のようです。

以上