事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

新型コロナウイルスの陰性証明書の取得方法

陰性証明書の取得方法とは

新型コロナウイルスの陰性証明書の取得方法は無いのか?と検索したあなた。

そんなものはありません。

陰性証明書を要求されたという人へ

陰性証明書を要求されたという人も居ると思います。

たとえばミャンマー政府ベトナム政府など。ベトナムは「権限ある機関が発行する新型コロナウイルス感染症が陽性でないことを証明する証明書を持ち,かつ,この証明書についてベトナムによる承認を得なければ,ベトナムに入国できない」としています。

日本の場合、PCR検査を無症状の者にするとすればそれは主に検疫の場合であり、他は特殊なケースでなければ検査をしていません。

現地の外交官ですら陰性証明のための検査をしているのかどうか。

一般人は個別に大使館に相談して何らかの可能性を探るしかないと思います。

入国を断るための方便なんじゃないかと思います。

日本の企業などでも陰性証明書を求めるところが一部あるようですが、それはもう科学を無視したアホな企業なので無視して良いでしょう。

新型コロナウイルスで「陰性証明」ができない理由

新型コロナウイルスの検査として現在日本で行われているのは核酸増幅検査=PCR検査ですが、陰性証明ができない科学的な理由をざっくりとまとめると以下のようにになります。

  1. 検査時点での陽性・陰性の判断であり、それ以後の感染可能性を否定できない
  2. 鼻腔や咽頭に綿棒を当てて検体を採取するが、それが上手くいかなくて陰性になる可能性がある
  3. 検査方法それ自体の精度の問題がある(感度と特異度)
  4. たとえ感染していても発症前(潜伏期間)は検出されるウイルス量が少ないため、検査で検出できずに陰性になる可能性が高い

これらに加えて、そもそも現在は陰性証明をするために検査をするリソースを割くことはしていない(一定の基準をクリアしないと検査しない)ため、現実的にも無理です。

日本の検査方針がそのようなものであるのは、上記の個別の検査の事情の外、事前確率(検査する集団のうちどれくらい本当に感染している人が居るのかという確率)が低いために偽陽性・偽陰性が大量に出てしまい社会的に悪影響を及ぼすからです。

この点は以下でまとめています。

新型コロナウイルスのPCR検査基準について

以下でまとめていますが、新型コロナウイルスについて無症状の者がPCR検査を受けるのはほぼ検疫の場合でしかなく、濃厚接触者でも原則として無症状の者は検査対象外です。

インフルエンザの陰性証明書、治癒証明書について

インフルエンザQ&A|厚生労働省

Q.18: インフルエンザにり患した従業員が復帰する際に、職場には治癒証明書や陰性証明書を提出させる必要がありますか?
 診断や治癒の判断は、診察に当たった医師が身体症状や検査結果等を総合して医学的知見に基づいて行うものです。インフルエンザの陰性を証明することが一般的に困難であることや、患者の治療にあたる医療機関に過剰な負担をかける可能性があることから、職場が従業員に対して、治癒証明書や陰性証明書の提出を求めることは望ましくありません。

インフルエンザですら厚労省は陰性を証明することは一般的に困難、と言っています。

陰性証明書の提出を求めるのは「望ましくない」という表現ですが、これは行政の側が民間に対してそうした行為を禁止する法的な権限が無いからに過ぎません。

ほか、民間の医療機関や地方自治体からも陰性証明書の扱いは否定的です。

インフルエンザの治癒証明書・陰性証明書の取り扱いについて|当院からのお知らせ|洛和会音羽病院(京都市山科区)-救急指定病院

山形県健康福祉部保健薬務課 インフルエンザの治癒証明や感染していないことの証明(陰性証明)等を医療機関に求めさせることはお控えください! 

新型コロナウイルスの陰性証明書の取得方法は無い

ということで、新型コロナウイルスの陰性証明書の取得方法は無いと言ってしまってよいでしょう。ここで述べたことは論理的に抗体反応検査もほぼ同じです。PCRの保険適用検査も検査基準は行政検査と同じです。 

渡航先の国が陰性証明を要求しているような場合に、個別に何かしらの方法を大使館等と一緒に考えることもあるかもしれませんが、そうでない場合に陰性を証明するために労力を使うのは科学的ではないです。

まぁもしかしたら「陰性証明書発行できます」と言ってくる所があるかもしれませんが、海外の一部の国が求めているのは「権限ある機関が発行する」証明書なので無理です。

追記:「陰性証明書」という名称でなければ、医師の診断書を工夫して書いてもらうくらいでしょうか?現場では苦労しながら対応している所もあるんだろうと思いますので、そういう所が変な目で見られる事が無いようにしたいと思います。

以上