事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

あれって結局どうなった?『北九州市でムスリム給食!』物価上昇を無視した騒動の顛末

「物価上昇で食品の価格が高くなってきた」事実が無視されていた。

やはり事実だけではなく、穏当な「理解」こそが大事なんだという、世の情報一般の受け止め方の重要性が意識された事案でしたね。

まとめ:共産党議員の認識の通りに踊った人らの狂騒曲

本件をまとめると

  1. 我が国の自治体行政より共産党議員を愛する自称愛国者らによる狂騒曲
  2. 物価上昇の事実を無視した国民生活不在の政治家によるネット煽動

どういうことか?

下記記事の時点から今日まで、行政側の発信が増えました。

なので、それらを踏まえて整理します。

北九州市『「ムスリム特化」は虚偽。物価上昇と予算枠の中で対応』

令和5年 教育文化委員会 - 北九州市議会にて、アフガニスタン国籍のムスリム信者から陳情が出されましたが、これに基づいた議案は「継続審査」となり、議員改選によって廃案扱いとなっていました。

が、これは【議会での動き】であり、この陳情をきっかけに行政が「より多くの子供らが同じ食を食べる機会を増やせないか」という問題意識を持ったのだということが伺える発言が各所から述べられています。

しかし、『「ムスリム特化」は虚偽です。

「にこにこ給食」はアレルギー対応のものですし、それ以外の給食で豚肉部分が鶏肉に変更された献立がありますが、たった2日分です。

物価の上昇によって一般的に豚肉より安価な鶏肉に給食内容が変更された

このケースが多数発生しているということは、メディアや食品会社による情報発信によって容易に知ることができます。*1*2*3*4
※「牛肉を豚肉に替えた」ケースがあるのか?も知りたいところ。

それって「イスラム教徒に配慮」なんでしょうか?

北九州市教育委員会が完全に物価のみを考えて変更したわけではありませんが、それも考慮して、限られた予算枠の中での栄養確保・食育を達成するために動いていたことは答弁でも現れています。*5

北九州市議会における教育委員会教育長の答弁と議長の会見

令和6年度決算特別委員会 第2分科会 9月29日 日本維新の会 有田絵里

教育長 一方、この陳情審査において、多くの委員から、すべての子供たちが楽しく給食を食べることができるよう、できる限り範囲の配慮をして頂きたい等の意見が出されています。このような意見を踏まえまして、物価高騰の中、限られた予算の範囲で、必要なエネルギーを確保するとともに、できるだけバラエティーに富んだ、子供たちに喜んでもらえるような献立を提供したい、という考えのもと、学校現場の栄養士たちが日々努力と工夫を重ね、一部の献立で豚肉より価格の安い鶏肉を取り入れたり、卵を含まないノンエッグマヨネーズを使用したり、牛乳を豆乳へ、小麦粉を米粉に替えるなど、できるだけ多くの子供たちが同じ献立の給食を食べることができるように努めてきました。

令和7年9月市議会 議長定例記者会見(10月7日) 1時間50秒付近

議長 いま言われている議員さんのやつだと、聞いた話では最初は酢豚が酢鶏とか。そうではなくて、中華丼?「鶏と豆の甘辛和えの揚げ物」、これのことだったみたいですから、なんかそういうのも全然違う情報が流れてますし…

豚肉の物価高騰で他の教委でも一部献立において鶏肉への変更が行われてきた中で、今回の話の中で「物価」について一切言及しなかったら、そりゃあ『面白おかしく言うだけ』って言われますよ。

我々市井の国民の生活に、興味無い人らなんでしょうか?

我が国の自治体行政より共産党の永井ゆう議員を愛する自称愛国者ら

この騒動の発端は、共産党の永井ゆう議員による自己の功績自慢投稿でした。

「ムスリム給食!」「北九州市は堕ちた!」などと騒いでいた人らは、客観的状況から妥当性が伺える我が国の自治体行政の言い分よりも、共産党議員の認識の方が正しい、としてその認識の通りの実態が存在しているなどと喧伝していたことになります。

そうした認識が広がるとどうなるでしょうか?

「日本の行政は陳情を出してちょっとゴリ押せば、希望通りの政策を実施してくれる!」という期待を外国勢力に抱かせることになります。

そういう効果のある「騒動」を、自称愛国者らが「日本社会へのムスリム浸透に反対!」などと言いながら行っている。

本当の願望と、行動によって発生し得る効果が真逆になっている。

こんなバカなことはないでしょう。

騒いだ人らの中心人物、9月29日の議会で有田絵里議員が質疑をしたら、もう給食の話はしないで別の話題を投稿しているのみです。

つまりは、そういうことです。

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