8月15日縛り、やめませんか?
- 『8月15日縛り』の参拝
- 靖国神社の由緒:戊辰戦争以来の施設
- 靖国神社を敗戦の日に参拝しない人に対して
- 靖国参拝を終戦の日縛りにする危険性
- 昇殿参拝とは:玉串料を支払い拝殿奥の「本殿」参拝
- 靖国神社の他の施設:神池・偕行文庫
- 国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑
- 鎮霊社について:祀られている御霊が異なる
- 靖国神社創立150年記念事業
『8月15日縛り』の参拝
夏の時期に必ず話題になるのが、終戦の日である8月15日に政治家が靖国神社参拝をするのかどうかということです。
多くの一般人も、8月15日を狙って参拝する方が多いのではないかと思います。
さて、靖国神社参拝ついて、私からこのブログを見ている貴方に提案です。
【8月15日縛り、やめませんか?】
『いや、8月15日に参拝しないと意味がないでしょう!』
『政治家は終戦の日に参拝するかどうかが一つの指標なんじゃないの?』
と仰る方、それは一理ある意見です。
終戦の日に参拝することにこそ意義があるという方もいらっしゃると思います。
ただ、靖国神社の歴史的意義からして、終戦の日(敗戦の日)である8月15日に参拝する必要はあるのでしょうか?
靖国神社の由緒:戊辰戦争以来の施設
靖国神社は1869年に設立され、戊辰戦争以来、内戦、事変、戦争で亡くなった方を祀る神社だという事です。
つまり、大東亜戦争(太平洋戦争でもいいですが)はそのうちの1つに過ぎないのであって、敗戦の日の8月15日を特別視する必然性はありません。
8月15日が近づくとザワザワしだすのは、ここ30年くらいの事。
誰かさんが勝手に騒ぎ出しただけなのです。
150年の歴史の視点から見れば、どれだけ本質と外れたことか。
靖国神社は祀られた人には軍需工場で働いていて亡くなられた方も含むとし、「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々の神霊」であるという一点において共通していると言っていますが、このような捉え方をするのは大東亜戦争以後のことです。
靖国神社の行事としては、春と秋の例大祭が最も厳粛な正式な式典です。
靖国神社の元々の存在意義に照らせば、敗戦の日の8月15日に必ず参拝しなければいけない理由はありません。
靖国神社を敗戦の日に参拝しない人に対して
最初に誤解ないように言うと、例えば先祖が合祀されており、大東亜戦争に関して特に慰霊・顕彰したいので敗戦の日に参拝するという方がいても、それは100%正しい行いです。
他方、東京に帰省、或いは旅行に来たけれども、『靖国神社は8月15日を過ぎてしまったから参拝はやめようか』、という方は、どうぞ敗戦の日を過ぎても遠慮なさらずに参拝してください。8月15日に行かなければ失礼ということは、まったくありませんから。
終戦の日は人がいっぱい居て、街宣車、警察官がウヨウヨ居てうるさいですし。
その上で、8月15日に参拝をしない政治家に対してはどう考えるべきか。
単に参拝をしないというだけで非難を浴びせる人が、今でもいます。
そういう人は、かつての私のような「靖国神社について誤解をしている人」か、もしくは、「愛国者のフリをした扇動者」のどちらかでしょう。そのような必然性はありませんから。
ただ、逆に参拝をしない理由がいかがわしかったり、行動が一貫していない場合には、非難の対象になり得ます。
たとえば野田聖子議員のように、これまでは毎年終戦の日に参拝していたくせに、大臣職になってからどこかに配慮したかのような不可解な理由で参拝をやめるというのは、十分非難の余地があります。
※そういえば上掲の写真からもわかるとおり、靖国神社は東向きに鳥居が設置されていますね。
まぁ、8月15日に集まるのは、ちょうど多くの人が仕事休みの期間で、メモリアルな日ということで仲間が集まりやすい日であるのが大きいのだろうとは思いますけどね。
いやぁ、8月15日の時はピーク時でもないのに40分くらい日向に当たってたので汗だくどころの話ではありませんでしたよ(笑)熱中症不可避。
休憩所も人が溢れているので登山するくらいの気持ちが必要だと思いますよ(笑)
靖国参拝を終戦の日縛りにする危険性
過去に終戦の日の参拝に関する意見を首相官邸にメールしましたので以下紹介します。
政治家が8月15日に参拝しないと、「似非保守」などという輩がおります。しかし、わざわざ「8月15日縛り」を課して行動を制限することこそ、中韓やこれを最初に問題視した朝日新聞などの思惑通りです。8月15日という争点があること自体おかしいのです。この争点も、ここ2,30年の間できたものに過ぎません。
同時に、8月15日に参拝すること自体は問題ありません。
...
そもそも、靖国神社は戊辰戦争以来、国のために戦って戦死した全ての英霊を祀るために建立されたものです。大東亜戦争にこだわる必然性はないのです。悲しい事に、本当は戦没者への哀悼の意を示すためだけの参拝が、なぜか隣国への抗議や特定勢力への抵抗の意味をも含むようになってしまいました。つまり、本人の意思にかかわらず世間によって政治問題化されてしまうようになりました。
中国韓国がどうとかは、関係のないことです。中韓に対する何らかの意図を持って参拝するというのは、既に、中韓の思惑の範疇にあるものです。
8月15日縛りからの解放は、私たちが参拝する際のみならず、政治家の参拝に対する評価の際にこそ妥当します。「政治家だから」、「国家の側だから」、必ず敗戦の日に参拝しなければならない、という理由は歴史上も現在も存在しません。
繰り返しますが、同時に、8月15日に参拝することにはまったく問題ありません。
昇殿参拝とは:玉串料を支払い拝殿奥の「本殿」参拝
ほとんどの人は靖国参拝というと「拝殿」でお賽銭を投げてお祈りするだけで参拝を終えます。しかし、玉串料を支払えば、拝殿の奥の「本殿」で参拝することができます。
これを「昇殿参拝」といいます。
本格派・上級者向け、と言っていいかはともかくそんな位置づけかと思います。
少人数の場合は事前予約は不要ですが、「参集殿」の「個人参拝受付」で手続を済ませれば、厳粛な参拝が執り行われます。私もいつか昇殿参拝したいと思います。
※服装は私服でいいです。
靖国神社の他の施設:神池・偕行文庫
靖国神社にはあまり人が来ない場所もあり、もったいないなと思います。
「神池」:本殿の北西にある池
ここは本殿の北西にある池です
私は2017年は7月28日に靖国神社に参拝してきましたが、気温が32度あったにもかかわらず日陰は厚さを感じませんでしたし、虫の音、鯉が水を分ける音、鳥の鳴き声が溢れていました。写真奥には湧水からなる小さな滝もあります。
コンクリートジャングルの真っただ中にあるとはとても思えません。
靖国神社の偕行文庫・歴史書物が豊富に所蔵されている図書館
靖国神社には貴重な歴史書物が偕行文庫(かいこうぶんこ)に所蔵されています。
私も戦史叢書(せんしそうしょ)で神風特攻隊の戦果について調べた事があります。
一般的に言われているような事とは異なる事実があるのではないかと思いました。
これについては別途記事化しました。
国立千鳥ヶ淵戦没者墓苑
靖国神社の最寄駅である九段下駅の近隣に、「国立」千鳥ヶ淵戦没者墓苑があります。
靖国神社からは徒歩10~15分です。
千鳥ケ淵戦没者墓苑は、昭和34年(1959年)国によって建設され、戦没者のご遺骨を埋葬してある墓苑です。
大東亜戦争では、広範な地域で苛烈な戦闘が展開されました。この戦争に際し、海外の戦場 において、多くの方々が戦没されました。戦後、戦友等によりご遺骨が日本に持ち帰られ、又昭和28年より海外の遺骨収集が開始されました。この墓苑は日本に持ち帰られたご遺骨において、お名前のわからない戦没者のご遺骨が 納骨室に納めてある「無名戦没者の墓」であるとともに、この墓苑は先の大戦で亡くなられた全戦没者の慰霊追悼のための聖苑であります。
ご遺骨は一般人も含むそうです。
終戦の日の8月15日に参拝するのであれば、むしろこちらの方が設立趣旨からしてより正統です。靖国神社と異なり、国が管理運営しています。もちろん、こちらも終戦の日に参拝することの必然性はありません。
靖国神社の方が有名で、おそらく多くの人がそっちに行くのは、靖国は神社の体裁なので、参拝の仕方がなじみやすいというのがあると思います。
神社に人が大勢集まるのは、なんかお祭りみたいですしね。
なお、今年の敗戦の日には、千鳥ヶ淵戦没者墓苑に行ってきました。
写真の手前には屋根付きの待合場所があり、座れる場所もあります。
更に手前にも待合室があります。超大雨でしたが雨宿りできました。
鎮霊社について:祀られている御霊が異なる
靖国神社の話に戻って、鎮霊社とは、靖国神社の南(拝殿に向かって左側)にある簡易的な社のことです。敷地内にあります。拝殿から50メートルも離れてません。
靖国神社で祀られている方の種類を見ると、具体的な限定がありますが、鎮霊社は祀られている御霊が異なります。
靖国神社創立150年記念事業
令和元年、2019年は靖国神社創立150年で、いろいろ変化するみたいです
記念事業ご奉賛金として年末までに一口 金5,000円を奉納することができます。