ついに一般人にSNS上の投稿内容を強要し出した、表現の自由の問題。
日本ファクトチェックセンター『事実だがミスリード』と強要
江東区の皆さま!知ってますか?
— シー (@shigeyuki696) 2024年4月21日
江東区では皆様の税金から朝鮮学校、韓国学校、中華学校に通学する生徒の保護者へ生徒1人につき月額8000円が補助されていますよ!
現江東区長は都民ファーストから支援を受けて当選。立憲民主党の議員も朝鮮学校を支援していますよ?大丈夫ですか?… pic.twitter.com/s8tKkkCzDj
衆院補選期間中に「江東区では税金から朝鮮学校、韓国学校、中華学校に通学する生徒の保護者に1人につき8000円が補助されています」という言説が拡散しましたが、【ミスリード】です。
— 日本ファクトチェックセンター(JFC) (@fact_check_jp) 2024年4月26日
都内の多くの特別区に同様の施策があります。
詳しくはこちら👇#jfc https://t.co/8nortkQNui
日本ファクトチェックセンター(JFC)による検証:宮本聖二、編集:古田大輔の記事として、X上の上掲投稿が取り上げられ、「(衆院補選)「江東区では外国人学校に通う生徒の家庭に補助」はミスリード 他の自治体でも実施【ファクトチェック】」という記事が掲載され、以下指摘して「ミスリードで不正確」と判定しました。
拡散した投稿は「江東区のみにこうした制度がある」と書いているわけではないが、他の区の状況に触れずに江東区だけ言及することで誤解を生む恐れがある。
要するに『事実だが他もやってるからミスリード』という判定。
こんなものは単なる嫌がらせ、強要です。
一般人のSNS上の投稿内容を強要して表現の自由を阻害するJFC
日本ファクトチェックセンターが「ミスリードで不正確」とネガティブイメージ擦り付けた投稿これか
— Nathan(ねーさん) (@Nathankirinoha) 2024年4月28日
江東区だけがそうとは書いてないが他の状況も書かないとミスリード?区の制度なのに他区に触れるべき必然性は無い。ストローマン論法だよ
マスメディアは必然性があるのでも触れてない例があるのに… https://t.co/gGj2WK3VNM pic.twitter.com/esciCK8rsG
この制度は江東区独自の制度であって、東京都の制度を区が実施しているだけ、という関係でもありません。他の制度もそれぞれの行政区での制度として別々に実施されているだけです。
JFCの記事は、一般人のSNS上の投稿内容について、何をどう書くべきか?という点について箸の上げ下ろしまで強要しているということになります。こんなもの、表現の自由を阻害していると言わざるを得ません。
「マスメディアはチェックしません・ネット上のものに集中します」と宣言したのにラサール石井の能登半島に関するX上のデマ投稿すらファクトチェックしないJFCが、ついに一般人に対して嫌がらせの印象操作をしだしたということ。*1
むしろJFCが指摘するべきだったのは、以下の事情でしょう。
江東区では昭和57年から事業を開始している外国人学校保護者補助金
令和2年決算審査特別委員会 本文 2020-10-02
◯総務課長 ~省略~ 東京都で実施している私立外国人学校教育運営費補助金という補助でございますけれども、教職員の人件費ですとか、お尋ねの中にありましたように、教育研究関係経費等、学校運営に対して、学校に対して補助を行うというところでございまして、お尋ねの中にありましたとおり、東京都では平成22年度から朝鮮総聯の強い影響下にあるということで朝鮮学校への補助を停止しているということは承知してございます。
一方で、本区が実施しています外国人学校保護者補助金、こちらにつきましては保護者の経済的な負担を軽減するということを目的としております。あくまでも保護者に対しての補助ということで、こちらは昭和57年から事業を開始しているものでございます。
事業開始の経緯ということについて申し上げさせていただきますけれども、こちらは昭和56年、30年以上前の話になりますけれども、江東区議会で採択された「区内在住の朝鮮人・韓国人に教育特別助成金及び保護者補助金等給付に関する請願」というものがございまして、区議会での議論を経まして、採択されて、保護者補助金の要綱を制定したという経緯がございます
江東区の外国人学校保護者負担軽減制度に関しては、昭和57年から「外国人学校保護者補助金」の事業を開始しているということが区議会で答弁されているのが見つかります。8000円という支給金額は同制度の交付要綱に書かれています。*2
つまり、現在の江東区長の時代に実施開始をしたものでもなければ、都民ファーストの会結党前の話なので同党が推進してきたというわけでもないということが言えます。
仮にJFCがファクトチェックとして「ミスリード」を問題視するならば、この事情は避けては通れないはずです。なぜ、これを指摘しなかったのでしょうか?
それでも、ファクトチェック機関がいちいち「ミスリード」などと判定をする必要性も妥当性も無い投稿ですが。
他方で、マスメディアが報道しているものの中には、理解のために必須な前提を省くことでミスリードを誘っているとしか思えない、いわゆる「報道しない自由」の行使による隠蔽とも言える動きがありますが、今回の投稿は衆院15区=江東区の話として完結するものであり、そういった類の事柄にも当てはまりません。
GoogleやYahoo等から合計数億円の活動資金を受けている団体のものとは思えないクオリティを連発していたJFCですが、ここに来てさらに質の落ちる産廃コンテンツを出してきました。
むしろ、そういう低レベルな記事ほどツッコミを受けて逆に拡散・アクセスを集めている疑惑すらあるのですが、SNS上の我々はどうしたらよいでしょうか?というところが問われている気がします。
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*1:なお、ネット上で『ラサール法』などと言われているものは、政府の偽情報対策のための有識者によるチーム設置の方針を指しており、政府方針はラサール石井氏とは全く関係なく、そんなものとは別に前々から検討されていた方針で、法律ですらありません。