事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

高市早苗「靖国参拝は外交問題にするべきではない」日曜報道PRIME

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高市早苗議員の靖国神社参拝に関する考え方は素晴らしい。

高市早苗「靖国参拝は外交問題にするべきではない」

橋下 だから安倍さんでも行けなかったそういうような状況でもなおやっぱり靖国参拝には行かれるんですかね。

高市 私は一人の日本人として信教の自由がございます。ただ内閣総理大臣という立場は非常に重いと思っているんですが、私は世界のそういう風潮をまず変えたいです。アメリカにもしっかりと説明して私だってアーリントン墓地にお参りをしてますよ。だって大阪だって大空襲受けたし。そりゃあ原子力爆弾だって落とされたし。そういう想いとは別に国家のために命を捧げた相手国の方にも敬意を示していますから、お互いがそうしあうべきなんですね。

橋下 だからアメリカの方の理解を得たうえで行かれるんですか?

高市 理解を…もちろん説明をいたします。お互いそうじゃないですかと。だって大統領も行かれるでしょ。全員がそこに眠る方が国際法を完璧に守った方かどうか、特に陸戦法規を完璧に守ったかどうか、そういったことと関係なく行かれますよね。互いにやっぱり私も出張したらその国の慰霊碑なりお墓にお参りしてますよ先に。だからそれが世界の常識という形の発信を私はさせていただきたいです。外交問題にすべきではないです。

9月26日の日曜報道PRIMEで高市早苗議員が靖国神社参拝に関する考えを示しました。

外交問題にすべきではない

この認識が重要。

靖国参拝が問題視された背景の整理と安倍晋三議員の薫陶

靖国神社参拝がメディアで問題視されたのは1970年代に三木総理が記者の誘導質問に「私人として」と回答し、後に中曽根総理が「公式参拝」を争点にし、それを朝日新聞がチャイナに問題視してくれと言わんばかりの報道等をした結果です。

他方で昭和天皇が参拝されなくなったのは

  1. 内閣法制局による憲法問題の懸念
  2. A級戦犯の合祀

これらのいずれかというのが事実関係から出てくる可能性であり、安倍晋三議員もそのように整理しています⇒別冊正論33号【電子書籍】[ 正論編集部 ]

要するに外国が騒いでるからだとか、そういう話ではないということです。

さすがに高市議員は安倍議員の薫陶を受けているだけあります。

なお、かつて騒がれた「公式参拝」については大きな誤解があります。

高市議員のALPS処理水海洋放出に関する「外交問題化」発言

さて、「外交問題化すべきではない」という高市議員の姿勢。

これがALPS処理水の放出決定に関する話だとなぜか「風評被害を払拭する外交が先でしょう」などと話していたため、私はそれは【日本国民の安心を他国民の安心に従属させる主体性の喪失の問題】であると指摘していました。

この考えは高市議員の著書にも書かれていました⇒美しく、強く、成長する国へーー私の「日本経済強靱化計画」-- (WAC BUNKO) [ 高市 早苗 ]

しかし、その後アメリカが食品輸入規制を撤廃し(菅総理が春に交渉済み)、高市議員の総裁選用の政策には「条件付き処理水の放出」が書かれず、討論等の場面で言及されることもありませんから、方針を変えた或いは前提が変わったために前述の言及は無意味になったと言える状況になっています。

高市議員が靖国参拝に関して示した方針がアドホックな判断なのか、物事の道理から導き出されたものなのか、それが分かる日が近いのかもしれません。

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