事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

甘粕代三(本名:高橋政陽)記事が台湾紙の轉角國際でデタラメと指摘される:北海道大学の許仁碩

甘粕代三の本名高橋政陽

日刊ゲンダイより

甘粕代三による台湾に関する記事が問題視されています。

台湾紙の轉角國際で許仁碩に指摘される甘粕代三

日媒「台灣恐爆發反日暴動?」疫苗資訊落差給台灣的教訓 | 文化視角 | 轉角國際 udn Global魚拓

日刊ゲンダイ・東洋経済オンライン・朝日新聞フォーラムにおいて掲載されている甘粕代三の文章に問題があり、日台間の情報格差を利用した記事が多いという指摘。

特に問題視されているのがゲンダイの【台湾に激震!アストラゼネカ製ワクチン接種直後に36人死亡 開始わずか4日間で(甘粕代三) 6/19(土) 15:02配信】という記事。

この記事は「アストラゼネカ製のワクチン接種⇒(因果関係不明だが)死亡者が増加⇒対日感情が悪化してワクチン寄贈により台湾に政変をもたらす恐れが生じた」、という内容ですが、轉角國際では、政変の可能性を感じるほどの対日感情が悪化している事実は存在していないだろう、というニュアンスで書かれています。

東洋経済の記事にある「大陸に渡ってワクチン接種する市民」という記述についても、海外に行く人の数を比較すると、ほとんどが中国大陸に住む台湾人であり、「新型コロナの感染拡大から逃げるため」ではないとしています。

ゲンダイはともかく、レビューされてから掲載されるはずの東洋経済や朝日新聞でこんなデタラメがまかり通ってるのはどういうことだ?とも書かれています。

轉角國際の当該記事執筆者の許 仁碩 氏は台北出身で、北海道大学で法学博士号を取得し北海道大学法学部で教鞭をとっています。

許 仁碩 (JENSHUO HSU) - マイポータル - researchmap

甘粕代三(本名:高橋政陽)

甘粕代三の本名高橋政陽

高橋 政陽 | 著者ページ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準魚拓

甘粕代三 | 著者ページ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準魚拓

http://jats.gr.jp/taikai/taikai_006.pdf魚拓

甘粕代三の本名は高橋政陽と言うようで、テレビ朝日社員の経歴があるようです。

1960年生まれ。早稲田大学在学中に中国に留学。東京新聞から転じたテレビ朝日で台北支局長、「サンデープロジェクト」チーフディレクターなどを歴任。

という東洋経済での説明がまったく同一なので、同一人物。

東洋経済で検証記事が掲載

「台湾に送ったワクチンで大量死」報道の真相 | 新型コロナ、長期戦の混沌 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

長らく台湾に住む日本人として、日本のニュースサイトに掲載される台湾の関連記事を見ながら違和感を抱き始めたのは、台湾で感染が拡大した2021年5月後半からだろう。「台湾のワクチン接種は周回遅れ」「現実的な漢族のDNA」「日本人の台湾幻想、妄想」といったネガティブな言葉を多用し、台湾のワクチン政策がうまくいっていないことを批判する記事が出始めた。

ー中略ー

こうした記事のソースの多くが、いわゆる「中国寄り」「反与党政権」の台湾メディアという共通点もあった。記事中に例として取り上げられた日本人の意見もかなりの少数派と思うが、それが台湾全体のことのように語られているのを見て、怒るというより呆れてしまった。

栖来 ひかり氏による台湾に関するデタラメ報道についての懸念。

「親日」を超えた公平な台湾理解が必要と説いています。

許 仁碩 氏の前掲記事においてもこの記事が紹介され、検証が行われていることを示し、「友情」であるだけでは正しい理解を導かないということを記述。

台湾の情報も台湾メディアの記事を通して日本に渡っていることから、メディアが自らの課題として正確な情報を発信するべきことを説いて記事は締めくくられています。

日本のメディアにこの意識はあるだろうか?

海外メディアに誤解されないようにするどころか、わざと誤解させようとする動きが後を絶ちません。

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