事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

青山繁晴「新型肺炎は法改正で1類指定感染症に」「中国から完全渡航禁止すべき」⇒国「入管法5条の適用が考えられる」

未だに青山繁晴参議院議員のブログが繋がりにくい状態が続いていますのでここで魚拓と一部の引用文を記述し、問題意識を読み取ります。

ここでは私が興味のある範囲で魚拓ページから記述を引用します。

青山繁晴「新型肺炎は法改正で1類指定感染症に」

大紛糾 その1

(1)現在は武漢熱を2類の指定感染症に指定しているが、これでは検疫、検査も充分にはできない。
 1類にすれば、検疫、検査、措置入院などいずれも強制的にできる。
 1類の病気は、法で指定されているが、逆に言えば、法改正をすればできる。
 直ちに法を改正し、武漢熱をエボラ出血熱などと同じく1類に指定するしかない。
(2)あくまで冷静に対応せねばならないのはもちろんだ。
 そのうえで、武漢熱は、その発生源を含めて疑問が解消されず、病態も、ウイルスがしっかり入っていても症状が全く出なくて、どんどん広がる場合があったり、潜伏期間も含めて、これまでのコロナウイルスと違う未知のウイルスである。
 発生源の疑問も、そこに繋がって考えている日米の医師、研究者もいる。
【実際には、発生源の情報もしっかり話しました。この部分は、オフ・ザ・レコードの情報です】
(3)また致死率は低いんだとしきりに言われるが、武漢はほぼ東京の規模の大都市だ。東京で200人を超える死者が出ていて、致死率の数字が低いから大したことがないと、誰が言えるだろうか。
(4)以上を総合すると、立法府の努力ですぐに法改正を行い、1類の指定感染症にして政府が動きやすくすること、そして邦人救出、邦人の帰国を除き、中国からの渡航は、差別では決してなく、今からでもすべて、全面的に停止すべきだ。

細かいことは私は把握していませんが、少なくとも言えることとして。

現状では無症状病原体保有者】に対して強制措置がとれないという問題があります。

青山議員の指摘にはこういう背景があるものと想像します。

無症状病原体保有者の感染症法の規定

無症状病原体保有者とは、感染症の病原体を保有している者であって当該感染症の症状を呈していないものです。

神の眼から見た視点ではなく、検査によってそうであると判明したのちに、この者の扱いが問題になります。

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

 (疑似症患者及び無症状病原体保有者に対するこの法律の適用)
第八条 一類感染症の疑似症患者又は二類感染症のうち政令で定めるものの疑似症患者については、それぞれ一類感染症の患者又は二類感染症の患者とみなして、この法律の規定を適用する。
2 新型インフルエンザ等感染症の疑似症患者であって当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のあるものについては、新型インフルエンザ等感染症の患者とみなして、この法律の規定を適用する。
3 一類感染症の無症状病原体保有者又は新型インフルエンザ等感染症の無症状病原体保有者については、それぞれ一類感染症の患者又は新型インフルエンザ等感染症の患者とみなして、この法律の規定を適用する。

政府は令和二年一月二十八日に【新型コロナウイルス感染症を指定感染症として定める等の政令】を公布しましたが、そこでは新型コロナウイルスの無症状病原体保有者は法律の全部を準用するのではなく、「届け出が必要である」のような条文のみが準用されるように規定されています。

なので、一類感染症の無症状病原体保有者又は新型インフルエンザ等感染症の無症状病原体保有者とは異なり、強制措置が十分にできないようになっています。

これがどういうふうに問題なのか?

新型肺炎の無症状病原体保有者の感染力

新型肺炎の無症状病原体保有者から他の人に対して感染力を持つのか?

実は、これは科学的に明らかになっていません。

過去の国会では、通常の無症状病原体保有者について、専門家が以下のように答弁しているものが見つかります。

第187回国会 衆議院 厚生労働委員会 第7号 平成26年11月13日

○新村政府参考人 私ども、専門家の御意見もお聞きして理解している範囲では、感染して、そしてその症状が出るまでは、人に感染することはない。
 無症状病原体保有者とおっしゃいます点に関しましては、恐らく、症状が出る前に人に感染することがあるのではないかという観点の御質問ではないかと思いますが、これまでの知見では、症状が出てから人に感染し得るというふうに理解しております。
 一方で、無症状病原体保有者というのは、症状が生じて、そして、治療等によって回復してきて、症状がなくなった場合でも、まだそのウイルスが体内にあるということを示していると聞いております。

しかし、今回の新型肺炎コロナウィルスに関しては、中国ではそのような感染もあったとする情報もあり、一部専門家も無症状病原体保有者からの感染の可能性を考慮した対策をするように言っている人もいました。

そして、厚労省もそのような認識に変わっていったという報道があります。

無症状感染の対策急務 発見、拡散防止難しく―強制検査できず・新型肺炎:時事ドットコム

「無症状の人が潜伏期間中に他の人に感染させる可能性を念頭に置く必要がある。最悪の事態も想定して(対策を)進めないといけない」。30日に記者会見した厚生労働省の日下英司・結核感染症課長はこう述べ、危機感をあらわにした。
 同省は当初、専門家の意見を踏まえ、「他のコロナウイルスによる感染症を勘案すると、無症状の感染者から感染が拡大する可能性は低いと考えられる」と発表していたが、撤回した。

そのため、法改正で「新型コロナウイルス感染症の無症状病原体保有者」に対する措置を取ることが可能になるようにするべきだという問題意識があるのです。

青山議員はおそらくこの点も含めて主張しているのでしょう。

中国からの完全渡航禁止措置

大紛糾 その3

▽ぼくが「邦人の救出、邦人の帰国を除き、中国から日本に渡航することを全面的に止めるべきだ」と発言したことに対し、出席していた自由民主党議員のなかには「え、そこまで言うのか」という雰囲気も一部ですが、ありました。
 ところが法務省は、「入管法第5条に、日本にとって好ましくない入国を止められる規定があります。感染症対策の重要性に鑑み、中国からの入国が国益を害することに当たるかどうか考えます。明らかにフェーズ(局面)が変わりましたから」という、ちょっと驚くほど積極的な回答を述べました。

 出入国管理及び難民認定法

(上陸の拒否)
第五条 次の各号のいずれかに該当する外国人は、本邦に上陸することができない。
一 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)に定める一類感染症二類感染症、新型インフルエンザ等感染症若しくは指定感染症(同法第七条の規定に基づき、政令で定めるところにより、同法第十九条又は第二十条の規定を準用するものに限る。)の患者(同法第八条(同法第七条において準用する場合を含む。)の規定により一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症又は指定感染症の患者とみなされる者を含む。)又は新感染症の所見がある者

中略

十四 前各号に掲げる者を除くほか、法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者

青山議員のブログの記述にある法務省の説明からは、おそらく入国管理法5条14号のことを念頭に置いているものと思われます。

指定感染症にかかっていない者であっても「日本国の利益・公安を害する行為を行うおそれがある」とする余地があるのかどうかという解釈or事実問題になります。

私は今回のウイルスがとてつもなく強力でなければそうはならないと思いますので、今のところはこれに当たるのか疑問です。

※追記

首相、湖北省滞在の外国人はすべて入国拒否 対策本部会合で表明 - 産経ニュース

「湖北省滞在歴のある」「外国人」はすべて入国拒否という方針になりました。

これは国籍に基づく合理的な区別です。

中国人全体では厳しいとは思いましたが、これなら大丈夫でしょう。

以上