韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が「従軍慰安婦問題は日本の天皇による元慰安婦への謝罪の一言で解決する」と主張した件。
おそらくこの発言、日本メディアでは全文が報道されない可能性があります。
「天皇に謝罪要求」よりも遥かにヤバいこと言ってます。
正直、筆がすべるのを抑えて書いています。
- 「天皇の謝罪の一言で従軍慰安婦問題は解決する」だけではない
- 公人の発言の重み
- 国家元首を「戦争犯罪人」と悪罵することの異常性
- 「法的な責任と謝罪は関係ない」というテンプレ
- まとめ:礼節をわきまえない者に未来はあるのか
「天皇の謝罪の一言で従軍慰安婦問題は解決する」だけではない
従軍慰安婦問題は天皇の謝罪の一言で解決される-韓国国会議長 - Bloomberg:魚拓はこちら。
2/8(金) 17:50配信 Bloomberg
韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は、日韓間の長年の懸案である従軍慰安婦問題が日本の天皇による元慰安婦への謝罪の一言で解決するとの見解を示した。文在寅大統領に近い文議長(73)は7日のブルームバーグとのインタビューで、「一言でいいのだ。日本を代表する首相かあるいは、私としては間もなく退位される天皇が望ましいと思う。その方は戦争犯罪の主犯の息子ではないか。そのような方が一度おばあさんの手を握り、本当に申し訳なかったと一言いえば、すっかり解消されるだろう」と語った。
これ、単なる「謝罪要求」で済む話ではないですよ。
公人の発言の重み
私たちは好き勝手に外国の元首を評論している人を目にしたことがあります。
私たち自身も、多くは配慮なく好き勝手言っている場合が大いでしょう。
しかし、「公人」は違います。
公人の立場の方が外国に対して発言するとき、トーンが下がりがちに見えることがあります。それは一般人・私人の立場で過激に好き勝手言っても問題が無いという立場とは異なるからです。
その発言は【その国家組織の一員が行ったもの】として外国には映ります。
もちろん、与党かどうか・内閣の一員か否か・役職者か否かによって『発言の重み』の扱われ方は異なりますし、実質的に国家の統一見解であるかどうかは見極められています。
それでも、国会議員は【国民の票を背負っている】のですから、発言の背後にその国の国民の意思を感じ取ることになるのです。
しかも今回の場合は単なる「公人」にとどまらず、韓国国会の『議長』の発言であるということは、一瞬どころかしばらく目を疑いました。
国家元首を「戦争犯罪人」と悪罵することの異常性
私たちは普段、様々な情報源から情報を得ています。
その中で、メディアによっては外国に対して口汚く罵倒する者も居ると思います。
しかし、そういうメディアは傍流です。バラエティーではぎりぎり許される場合があっても、それはニュースでは絶対に見ない光景でしょう。
民間のメディアでさえそうなのですから、公的な立場からの発信においてはなおさら。
オフィシャルな場においては、外国に対して礼節を持って報じています。
相手が国家元首であるならば、なおさら配慮をするのがもはやマナーです。
天皇陛下に謁見する際は、あの習近平ですら、おじぎをしたのです。
日本の国家機関の側に居る人間が、安重根についてテロリストだのなんだのと言ったら、日本人ですら違和感を覚えますよ。
トランプがベネズエラのマドゥロー(正式な国家元首ですらない)に対して「犯罪人」などと言うでしょうか?
やっている言動が一つも二つも人が踏み外してはいけないラインを飛び越えています。
韓国アイドルもやらかしましたが、内容はそれと同等に酷い話です。
それを公人までもが行うという異常さは、事態が想定を超えているために分かりづらいでしょう。
「法的な責任と謝罪は関係ない」というテンプレ
従軍慰安婦問題は天皇の謝罪の一言で解決される-韓国国会議長 - Bloomberg :魚拓はこちら。
日本政府は慰安婦問題の最終的な解決のために2015年に韓国政府と交わした合意で、「当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から日本政府は責任を痛感している」と表明している。
文議長は「それは法的な謝罪だ。国家間で謝罪したりされたりすることはあるが、問題は被害者がいるということだ」と語った。
「法的な責任の在る無しとは別問題に被害者が居るのだから謝罪しろ」
このような態度はもはや韓国側のテンプレです。
【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】三菱マテリアルの和解はやはり「追及」の始まりだった…官民協力して真実を国際社会に知らしめよ(1/5ページ) - 産経ニュース
三菱マテは去る6月1日、同社を訴えていた中国人原告団と和解した。戦時中「劣悪な条件下で労働を強いた」「中国人労働者の人権が侵害された歴史的事実を率直かつ誠実に認め」「使用者としての歴史的責任を認め」「深甚なる謝罪の意を表」し、「基金に拠出」し、「記念碑の建立に協力」すると、同社は謝罪した。
これは「強制労働問題の解決の模範」と絶賛された。ー省略ー
だが、三菱マテがここまでしても、同訴訟で中国人側代理人をつとめた平野伸人氏が指摘したように、謝罪はまだ不十分だと見なされている。
三菱マテが2度繰り返して謝罪した「歴史的責任」に関して平野氏はざっと次のように語っている。
「歴史的責任とは道義的責任か法的責任か。それがこの問題の本質だ。われわれは道義的責任では絶対受け入れられないと主張した。和解に反対する人々はこれ(歴史的責任)は本当の意味の謝罪じゃないと言う」(昨年10月6日、参院議員会館での「中国人強制連行・三菱マテリアル訴訟和解報告集会」)
そのうえで氏は、和解は終わりではなく、追及の始まりだという見方を示す。つまり、三菱マテの和解は、(1)三菱以外の企業に広げる(2)韓国人・朝鮮人の問題に波及させる(3)日本政府の責任を明確にするための第一歩-だというのだ。
このように、「永遠に日本に謝罪を求める」ことそれ自体が目的化している韓国社会。
問題を解決したり、対等な関係を築こうという目的ではなく、「相手が「下」にならないと気が済まない」
日本に対してだけはこういう態度が許されると本気で思っているのです。
これは歴代の日本政府の対応が甘ったるいことにも原因があります。
まとめ:礼節をわきまえない者に未来はあるのか
「天皇に謝罪要求」を遥かに超えた発言をしているということは、果たしてメディアは報じるのでしょうか?単に「謝罪要求」とだけ報じるとするならば、それは情報の改竄と言ってよいでしょう。
韓国に関する話題が年末から続いてますが、それでも外国に対して最低限の礼節を保っている方々には頭が下がりますし、私も各人の発信の態度に行動を振り返ったこともあります。
非礼には相応の措置を取らなければなりませんが、同時に礼節を保つことは矛盾しません。そこを勘違いしないように政府には今回の件に限らず強い対応をしていただきたい。
そして国民である私たちは、政府が強い対応ができる世論を作っていきたいと思います。
以上