事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

内閣官房「皇室も諸外国の王室も歴史伝統を背景に継承、取り扱うのは不適当」国連女子差別撤廃委員会で女性天皇の要求に反論

文句を付けるだけの国際組織

内閣官房「皇室も諸外国の王室も歴史伝統を背景に継承、取り扱うのは不適当」国連女子差別撤廃委員会で女性天皇の要求に反論

我が国の皇室制度も諸外国の王室制度も、それぞれの国の歴史や伝統を背景に国民の支持を得て今日に至っているものでございます。皇室典範に定める我が国の皇位継承の在り方は、国家の基本にかかわる事項でございます。女性に対する差別の撤廃を目的とする本条約の趣旨に照らし、委員会が我が国の皇室典範について取り上げることは適当ではないということを申し上げて答えといたします。(拍手)

10月17日の国連女子差別撤廃委員会でゴンザレス・フェレールから日本の皇位継承ルールに関して男女平等の観点から女性天皇も可能にするよう発言がありました。

これに対して内閣官房からは「皇室も諸外国の王室も歴史や伝統を背景に継承している。委員会が取り上げるのは不適当。」と反論がありました。

日本の代表団としての内閣官房の回答は上掲動画の1時間46分0秒過ぎから。

委員会から日本代表団への質疑応答のテキストによる概要は以下。

Experts of the Committee on the Elimination of Discrimination against Women Praise Japan for Criminalising Non-Consensual Sexual Intercourse, Ask about Women’s Representation in Public and Private Bodies and the Single Surname System for Married Couples | OHCHR

The Committee suggested that the State party consider establishing equality between men and women regarding the appointment of female emperors.

委員会は、女性天皇の任命に関して男女平等を確立することを検討するよう締約国に提案した。

なお、この事は官房長官記者会見でも記者に問われたため触れられています。

令和6年10月18日(金)午前 | 官房長官記者会見 | 首相官邸ホームページ

皇室典範に関する質問に関しましては、わが国の皇位継承の在り方は国家の基本にかかわる事項であり、女性に対する差別の撤廃を目的とする女子差別撤廃条約の趣旨に照らし、委員会が、わが国の皇室典範について取り上げることは適当でない旨、説明したと承知を致しております。

国連での政府の反論をリアルタイムで:クマラスワミ・マクドゥーガル報告書の時とは異なる環境

現代は国連での日本政府の反論をリアルタイムで見ることができます。

慰安婦問題が湧きたった1990年代のクマラスワミ・マクドゥーガル報告書の時とは異なる環境で、政府側の対応を一般人が確認できることで、不信感も解消されるものになっています。当時も実は日本政府はよくやっていました。

なお、本件において「内政干渉」という言葉が飛び交うのが常ですが、国際法上の内政不干渉原則における干渉とは令的介入すなわち強制であり、要求し協議して相手国の対応を変化させるよう試みることは、内政干渉ではありません。

ただ、日常用語として「内政干渉するな」と反対の意思を示すことには意義があるので、法的な文脈であることを殊更に意図していたり混同をもたらすような使い方でない限り、目くじらを立てるようなものではないでしょう。一般人へのマウントに法的知識を使うものではない。

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