事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します

サマータイム賛成論者が全員ヤバ過ぎる件:森喜朗は過去にサマータイムで苦労していたと国会答弁

サマータイム賛成ヤバ過ぎ

日本各地で過去最高気温を更新している2018年の夏ですが、この暑さで頭の中枢をやられてしまった方々が続出しているようです。

「サマータイム賛成論者」の主張を見ていると、今夏の威力のすさまじさを思い知ります。その支離滅裂さはこれまでに見たことが無いくらいのもので、ネット上では政治思想の左右を問わずに反対しており、両陣営に結束力を生み出すまでに至っています。

この記事では数少ないサマータイム賛成論者の主張をまとめ、このような論拠で政治が動いたらどうしようかとうすら寒い思いをしていただき、納涼とさせていただきたいと思います。

サマータイム賛成論者が全員ヤバ過ぎる

サマータイム賛成論者の主張を調べると、ニュースサイトに記事を寄稿したり自身のブログに掲載している文章に当たる以外は、経済的効果の試算のソースや各社のアンケート結果にたどり着きます。

経済的効果の試算やアンケートの方法については下記記事でも問題点を指摘しているので、ここではそれ以外のものについて確認していきます。

松谷創一郎

サマータイム議論の論点──70年代以降5度目の提案は実現するのか?

yahoo上で過去のデータを紹介しつつ、論理展開しています。

おそらく、サマータイム賛成論者で最もデータに基づいて論じているのがこの方。

だが今回、政府と自民党が念頭に置いているのは、2年後の夏に開催されるオリンピックの暑さ対策だ。これは過去には見られなかった新しいメリットの主張だ

まず政府自民党ではなく、五輪組織委員会です。重大な事実誤認。「新しいメリット」どころか、それが主目的なんですが何を言ってるんでしょうか?(今は揺らいでるようですが)

次に目を引くのが「世界的にも日の出が早い東京」という項

そんな彼らの意見で気になるのは、日本の日の出が早いという指摘だ。実際はどうなのだろうか。そこで、世界各地の今日8月10日の日の出と日の入時刻を調べてみた。

サマータイムを行っていないこともあって日本の日の出は世界的に見てもかなり早いほうだと言える。導入議論が何度も繰り返されるのは、日の出が国際的にも早い状況があるからだ。

緯度という概念はどこかに飛んで行って、サマータイムを行っている国の日の出時刻と行っていない日本の時刻を比較して「東京は日の出が早い」と指摘しています。その比較、意味ありますかね?

なぜなら、欧米のサマータイムは「人間の活動時間帯の日照時間の増大」であるのに対して、今回は「暑さ回避」を目的としているのですから(その目的は成り立たないが)、どこか論点がずれています。日の出と日の入りの時間は調べたのに、気温と湿度は調べてなかったようで、一暴十寒ですね。

しかも、「東京は日の出が早い」と「サマータイムを導入するべき」との間をつなぐロジックが全く無い。なぜ日の出が早いと問題なのか?日の出を時計操作で変更することでの積極的なメリットが全く語られていないのがなんともモヤモヤする文章です。

最後の項「ひとまず試してみては?」でも事実誤認があります。

今回のサマータイム導入議論は、オリンピックの暑さ対策として安倍首相が持ち出した経緯がある

サマータイムは公益法人である五輪組織委員会の森喜朗会長が、組織委員会の会長として政府に要請したという事実はどこに行ったのでしょうか?

安倍総理は内閣で検討する前にまずは自民党など議員のレベルで議論するように言っただけです。内閣と党は別ですし、ましてや公益法人は全くの別組織であり、民間組織です。「安倍総理が持ち出した」は完全にフェイクです。

極め付けはこれ

最後に個人的な体験を付記しておくと、まだ13歳だった1987年の夏に韓国旅行をした際、ソウルでサマータイムを経験したことがある。先にも触れたが、オリンピックのとき2年間だけ韓国はサマータイムを実施したのだ。
 強く記憶しているのは、20時半頃まで外が明るかったことだ。当時中学生になったばかりだったが、夜でもひとりで出歩けそうな雰囲気にワクワクしたことを覚えている。また、朝はじゃっかん薄暗くて涼しい。早起きしなくても、一日が長く感じられる印象があった。
 こうした体験も踏まえると、個人的にはひとまずやってみればいいのではないか、と思わなくもない。

サマータイムが実施下でも青少年が夜出歩いていれば補導されます。

韓国はサマータイムをそれ以降実施していない点についてはなぜかノータッチ。

最終的に「個人的な体験からくる感想に基づく政策提言」という小学生の夏の読書感想文でも書かないような内容になっています。yahooはこれに寄稿料を払っているということでしょうか?

この人、NHKラジオ第一にレギュラー出演中なのですが、NHKは人材が豊富ですね。

自称ITジャーナリストの宮脇睦

自称ITジャーナリストの宮脇睦氏が無料メルマガで主張した内容が複数メディアで転載されています。

どこかの瞬間、サマータイムにより2時間ないし、何時間と時間がずれても、そのまま処理するだけで影響は軽微です。目覚まし時計の時間がずれたら直すように「サマータイム」となったとき、コンピュータの時計を合わせ直せば良いだけのことです。

ホストコンピュータなどと接続していて、連続した情報をやりとりしているシステムなら、バチっと電源を落として、その後の立ち上げで日時の変更をすればよいだけのこと。

4月1日に配信された文章かと思いきや違うようです。

パーソナルコンピューターを念頭に置いていると思われる主張で、それ以外の機器はどうするんだろうと思っていたら、各所から突っ込みの嵐でした。

極めつけは文末の3段落。

こうした日本人の性向、習性からサマータイムは難しいのですが、反面、本来的な日本人が兼ね備えている「不便を楽しむ」ことができればサマータイムなど難なく乗り切れることでしょう。

つまり、アスリートファーストなどの詭弁では無く「不便なのは開始と終了の二日だけ。あとは慣れようよ」と、開き直ったアナウンスを政府がしてしまえば、勤勉でいてイベント好きな日本人なら、勝手に盛り上げてアジャストすることでしょう。

さらに、月替わりではなく「週末」や、やたらと増えた「三連休」をサマータイムの切り換え日に当てれば、寝不足や時間調整のイベント化だってできます。

ITジャーナリストが「人力で頑張れ!」と言っていることに背筋が凍りつきます。

学習院大学教授の伊藤元重

8月8日のniftyニュースでは突っ込み付きで主張が紹介されています。

番組コメンテーターで学習院大学の伊藤元重教授は、「前からやるべきだと思っていたんです」と、サマータイム導入に賛成であることを明かし次のように述べた。

「いろいろ理由はあるんですが、とにかく夏は朝早くから日が昇っているわけですから、 簡単にいえば『夏は早寝早起きしましょう』と。(中略)いろんな国がやったり止めたりしていると思いますが、結果的に見ると世界の先進国のほとんどがやってるんですよ」

中略

大江麻里子アナが「長時間労働になってしまうだけという懸念がありますよね」と質問すると、伊藤教授は

「でも海外ではそうなってないですよね」

と、さらりと回答。大江さんは小さな声で「うーん?」と唸り、一瞬疑問の表情を浮かべていた。

いろいろ理由があるうちの一つが「早寝早起き」 

先進国のほとんどがやっているからという理由にならない後付けの理由らしきものを持ち出しても、いまどきのアナウンサーは疑問を当然にして感じます。

伊藤元重氏のサマータイム導入論の根拠を探し回っても、「先進国が導入してるから」というものしか見つかりません。

そんなハズは無い。これは情報が隠されている。アベの陰謀だ!

自民党の船田元

魚拓:http://archive.is/j4AzL

コンピュータなどの時間設定の変更は、律儀で真面目な国民ならば十分乗り切れるはずだ。余暇時間の過ごし方が、エネルギー消費の削減につながるような工夫も必要だ。一方、睡眠不足などによる健康障害問題は、むしろ個人の心構えにより、多くは解消されるはずだ。

明らかに地球温暖化を原因とする異常気象が、世界を震撼させている。

この記事は8月6日にサマータイム導入論議が湧き起った後、いろんな問題点の指摘が各所からなされた後の8月13日にUPされているというのが驚きです。

明らかに根拠不明、支離滅裂なサマータイム賛成論が日本を震撼させています。

長谷川豊

2018年8月11日懐かしいサマータイム。僕はけっこう好きですし導入すればいいのにって感じます

でも、僕は嫌いじゃなかったです。
そこそこ経済的なメリットもあると聞きましたし、実感としては「日本も導入すればいいのにな~」と感じたことを思い出します。

ま。
日本人ですしね。
変化嫌いだし。
どうせ導入しないでしょうけれど、体験した僕はけっこう好きです。
そこまで大きな問題なわけじゃないし、どっちでもいいです。

この人はいつもこんな感じの文体なので、非難はご法度。

この文章で面白いのはサマータイムで時差ボケになったりしたことはあっても、良い面については「好き」「おもしろい」「結構よかった」という個人の感情を伝えるのみで、その理由すら言うわけでもないというところ。

ましてや「サマータイム導入のメリット」を論じることに期待可能性がありません。

いったい何のために文章を書いているのかが分かりません。

この文章を書くために起動させているPCなりスマホの電源がもったいない、ブログサーバーを用意しているのがもったいないので、省電力にご協力願います。

森喜朗・東京五輪・パラリンピック組織委員会会長

日経新聞電子版2018年7月27日

「来年、再来年に今のような状況になっているとスポーツを進めるのは非常に難しい」 

招致段階で分かっていたことでしょう。

これはしっかりと国会議員の偉い方に反論してもらわないといけませんね。

参議院予算委員会13号昭和59年03月28

○国務大臣(森喜朗君)ー冒頭省略ー
例えば僕たちの子どものころに非常に困ったのは、右側通行が左側になったり右側になったり、何でもかんでもアメリカ流にしていって、我々はそれこそ右往左往、うろちょろしたことを今でも思い出しているわけですし、あるいはサマータイムなんていうようなものもたしかアメリカからそのまま取り入れて、日本に合わないということで急にやめられて、学校教育では随分現場では苦労したということを記憶をいたしておるわけでございます。

森会長、ぜひとも昔の記憶を思い出していただきたい!

まとめ

サマータイム論議は10年おきくらいに議論されてきましたが、暑さ寒さも彼岸まで。

国会議事録を読んでも特に説得的な主張がなされることも無く、毎回スルーされてきました。

今回の記事は、まぁいわゆる【disり】の類になってしまいましたが、物言えば唇寒し秋の風。このままサマータイムなんて忘れて涼しい秋を迎えたいです。

以上