事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「辻元清美が外国人から献金」を報じたのはどこか?

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夕刊フジ2019年2月7日

立憲民主党の辻元清美が韓国籍の林範夫=イムボンブ弁護士から献金を受けていた件について報じたのはどこか?

新聞メディアを確認しました。

報じたのは夕刊フジ、産経新聞、朝日新聞

初報は夕刊フジでした。

その後、産経新聞、朝日新聞が報じました。

辻元清美議員は夕刊フジの報道を受けてはじめて返金処理をし、訂正申告の準備をし始めました。

夕刊フジと辻元清美事務所の声明からみる事案のポイント

立民・辻元清美氏、韓国籍弁護士から「外国人献金」 夕刊フジ質問に“受け取り認める”回答 政治資金規正法に抵触する行為 (2/3ページ) - zakzak

平成25年に外国籍の方から後援会に寄付金として1万円の入金があったことが確認されたので、速やかに返金し訂正等の手続きに入りました | ニュース | 辻元清美WEB

  1. 2013年(平成25年)に大阪弁護士会所属のA弁護士から1万円の寄付(振込用紙による入金と思われる)
  2. A弁護士のその他所属団体として在日コリアン弁護士協会などがある
  3. 振込用紙や事務所HP等には「外国人献金不可」の旨の記載あり
  4. 2014年(平成26年)に1万2000円の後援会費の入金
  5. 2014年度分の政治資金収支報告書提出後、A弁護士から「寄付として扱って欲しい」旨の申出があったため、それを受けて会計処理を変更
  6. その直後に辻元事務所はそこで初めてA弁護士が外国籍だと把握したため、再度後援会費として会計処理(修正申告)をした
  7. しかし、2013年にもA弁護士から寄付をもらっていたことは気づかず、そちらは修正されず放置されていた
  8. 2015年(平成27年)には後援会費としてA弁護士から入金があり、これが最後
  9. 2019年2月4日、A弁護士は「政治資金規正法に抵触する認識は無かった」旨を夕刊フジの取材に回答、自らが韓国籍(在日3世)であることも認める
  10. 2月4日、夕刊フジから辻元事務所へ本件について質問
  11. 2月5日、辻元事務所が返金処理
  12. 2月6日、夕刊フジによって2013年度分が外国人献金にあたると報道される
  13. 2月6日、辻元氏会見、事務所がコメント発表、遡って確認していなかったと陳謝
  14. 2月8日、立憲民主党枝野代表が「問題ない」とコメント

これらのうち、「寄付金への変更の申出をA弁護士がした」という事実については夕刊フジの2月7日の紙面には無く、辻元事務所の説明にあります。

A弁護士が「林範夫=イムボンブ」であることは、大阪弁護士会所属であるということと収支報告書から明らかです。

産経新聞2月7日の報道:辻元清美に焦点

産経新聞2月7日の記事(WEB記事は先行して6日夜にUP)は上記のうち、「政治資金規正法に抵触する認識はなかった」というイム弁護士への取材時のコメントと、「寄付金への変更の申出をイム弁護士がした」という部分の記述がありませんでした。紙面も確認しました。

イムボンブについては「韓国籍の男性弁護士」という記述でした。

朝日新聞2月7日の報道:林範夫=イムボンブを隠蔽

朝日新聞2月7日の記事(WEB記事は先行して6日夜にUP)は「外国籍の男性」と表現した上で、「寄付金への変更の申出を弁護士がした」ことの記述がありました。

紙面からは外国籍の男性の職業や所属は分かりませんでした。

全国紙を確認しましたが、日経新聞、読売新聞、毎日新聞は報じていませんでした。

地方紙も東京新聞などいくつか見ましたが報じている媒体は見つけられませんでした。

テレビメディアは複数が報道

テレビ朝日など複数のテレビメディアが放送していたことを確認しています。

ただ、どの程度の量放送したのかは分かりません。

まとめ:イムボンブについて深堀りする報道がない

夕刊フジや産経新聞は辻元清美氏に焦点を当てようとしてなのか、イム弁護士について深堀りする気配がありませんでした。

もちろん、今回の件で政治資金規正法上イム弁護士が違法になるとして処罰されるわけではありません(受領した側には罰則があるが)から、大手新聞の報道ボリュームとしてはそれで良いのかもしれません。それは週刊誌マターだと思っているのでしょうか?

ただ、DHC虎ノ門ニュース2月8日の放送において須田慎一郎氏が指摘するように公安の調査対象だったとも言われており、その背後関係はもっと報道されるべきではないかと思います。

また、大阪弁護士会が懲戒の手続に乗せるべきではないかという点については以下

以上