事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

TOKIOの山口達也メンバー書類送検でRの法則終了、ジャニーズ謝罪:非親告罪化で検察は起訴するか?

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TOKIOの山口達也メンバーが女子高校生に強制わいせつとして書類送検された件。

山口メンバーが出演していたNHKのRの法則という番組が終了しました。

ジャニーズ事務所も謝罪しましたが、この件は考えるといろいろ疑問に思う点があることに気づきますのでそれについて整理していきます。

書類送検は軽い処分ではない

勘違いされていることですが、「書類送検」は軽い処分を意味しません。

書類送検とは、捜査の主体が警察から検察に変わったことを表すマスコミ用語です。

警察や検察が被疑者の身柄を拘束せずに事件の捜査が行われる場合に使用されます。

したがって書類送検となっても起訴されて刑事裁判になる可能性はあるという事です。

ただ、一般的にこのような表現がなされるような場合には起訴猶予などの軽い処分になる場合が多いような気がします。

TOKIOの山口達也メンバーは起訴されるのか?

では、本件の場合に山口氏は起訴される可能性はあるのでしょうか?

強制わいせつ罪や強制性行等罪は、刑法の改正によって非親告罪化(被害者の告訴がなくても検察が起訴できる)していますから、この点がどうなるのか気になります。自宅に招いた女子高生に飲酒を進めていた点、山口氏が女子高生が反抗できない立場にあることを利用して関係を迫った可能性がある点からも気になります。

示談が成立している:ジャニーズも謝罪

こちらの記事が見通しも含めて詳しく書いてあるのですが、示談が成立し、被害届は取下げられています。

親告罪とは、被害者の処罰感情や被害者が様々な不利益のおそれを考慮して加害者を告訴するという判断をするのが適当だと考えられて設けられる罪です。

裏返せば、非親告罪は論理的には被害者が処罰の意思を示さなくても検察が起訴可能であるということです。

しかし、たとえ非親告罪であったとしても、示談が成立しているということは、たとえ非親告罪に該当する容疑であってもかなり大きい意味合いがあります。

非親告罪でも示談後に検察が起訴する可能性は極めて低い

法制審議会刑事法(性犯罪関係)部会において、最高検察庁検事の森悦子氏がこう述べています。

検察官としましては非親告罪化されたとしましても,被害者の意思を尊重して処分を考えていくという点は,何ら変わるところがないと考えております。ですので,ー中略ー例えば被害者がもういいですと言って告訴しませんと言って不起訴になった事案につきまして,検察官の方がそれを新たに掘り起こして,被害者の意思に関係なく起訴してしまうというようなことはまずないと思っていただいていいと思います。

第五回会議議事録:http://www.moj.go.jp/content/001183730.pdf

法務省:法制審議会-刑事法(性犯罪関係)部会

このように、被害者の意思は非親告罪化しても大切にされることはこれまでと変わりないということです。私も性犯罪に関する裁判例を検索してみましたが、示談後の起訴の事例というのを見つけることはできませんでした。 

むしろ、示談の意思があった被害者に対して起訴をするから示談を取りやめるよう伝えた検察官が公訴権の濫用であると裁判で判示されているケースもあります。

なお、性犯罪以外での非親告罪の事案では、示談成立後も起訴される例があるようです。法制審議会の議事録でもこのことは出てきます。

また、検察官が起訴しない理由として以下のような指摘があります。

○宮田委員

起訴されて,事実関係がもしも争われるということになれば,被害者の方はその意思に関わらず,証人尋問を受ける場合があり得るわけです。証人には証言拒絶権はありません

○角田委員

示談が成立すると,もちろん内容によるでしょうが,検察官は起訴という選択はされないと思いますし,それから,被害者が証人になるのは嫌だということを明確にしているのに起訴して,検察官御自身が公判の途中で立ち往生するような,そういう愚かな選択はあり得ないのではないか

法制審議会刑事法(性犯罪関係)部会 第4回議事録

http://www.moj.go.jp/content/001176870.pdf

以上の指摘はもっともだなぁと思います。

したがって、本件での起訴の可能性は極めて低いと予想されます。

起訴猶予の可能性

ただ、起訴猶予の可能性はあると思われます。

起訴猶予とは、不起訴処分の一種であり、犯罪の嫌疑は明白だが諸般の事情により訴追を要しないと認められる場合に行われる検察官による処分です。

例えば立憲民主党の参議院議員の有田芳生氏などが公職選挙法違反でこの処分を2回受けています。

今回の場合、諸般の事情とは被害者と示談が成立し、被害届が取下げられていることが考慮されるということになるはずです。

起訴猶予となっても、それは猶予が与えられたに過ぎませんから、後に新たな証拠がみつかって起訴に至ると言う可能性は残ります。また、前歴がつくため再犯時には不利に扱われることもあり、世間的には犯罪者という見方がなされるおそれもあります。

「Rの法則」報道は女子高校生の特定を誘発しないか?

この件を最初に報じたNHKは女子高生と知り合った経緯について「仕事を通じて知り合った」としか報じていませんでした。

しかし、他の報道媒体では「NHKの番組で」と報じており、毎日新聞などは「NHKのRの法則という番組を通じて」と具体的な指摘をしている始末です。

テレビ朝日女性記者の二次被害が問題になっているにも関わらず、毎日新聞などは被害女性の特定を誘発するかのような報道を行っており、その姿勢はおおいに疑問です。毎日新聞はテレビ朝日の件でネット民という何か自分たちとは別の主体に責任をなすりつけるかのような言動をしている点も気になります。

まとめ

  1. 示談が成立しているため起訴される可能性は極めて低いと予想される
  2. ただし、起訴猶予の可能性はある
  3. 具体的な番組名を指摘する報道姿勢は疑問、問題視するべきでは?

特に報道の在り方については、この件ですらエンターテイメントと思っているふしが感じられ、なんとも嫌な気分になってしまいます。女性の人権を守る活動をしていると言っている#Me too運動をしている方々は、こういうところでもっと主張するべきではないでしょうか?

以上

テレビ朝日角南社長記者会見:女性記者への福田事務次官セクハラ被害疑惑について言及

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2018年4月24日、テレビ朝日社長の定例記者会見でセクハラ疑惑についての見解が角南社長から述べられました。

新たにテレビ朝日側から示された状況と疑問点を整理していきます。

4月19日未明の本件に関するテレビ朝日記者会見はこちら

テレビ朝日角南社長、篠塚局長の記者会見発言要旨

  1. 約1年半前からセクハラ被害を受けており上司には複数回相談していた
  2. 録音は2回目から
  3. 1年程前から夜の単独取材は避けていた
  4. 4月4日、昨今の財務省と森友学園側の口裏合わせ疑惑についてNHKが報道したため、「デスク」が女性社員に裏付け取材を指示
  5. その時に福田事務次官から女性社員に電話連絡があったため取材した
  6. 取材は夜9時から夜10時頃までの単独取材
  7. 女性は取材時にセクハラ発言がまたあったため「途中から」録音をした
  8. 週刊新潮にデータ提供した理由は、同社が福田氏の周辺を取材しているという情報があったため、色々な事情を含めて報じてくれるのではないかという期待があったから

テレビ朝日側の発言と質疑応答については以下参照

「上司」へのセクハラ被害報告

テレ朝側の発言に「上司」と「デスク」が使い分けられている点に注意。

上司は1年前から夜の単独取材を避けるなどの措置は取っていたが、今回の取材は「デスク」が取材指示をしていたということ。社内の仕事の割り当て等の関係もあるのだろうから、なぜ上司ではなくデスク指示に今回変わっているのか、という点を措いておきます。

しかし、女性社員はデスクからそのような指示があった際に、セクハラについて何か伝えていたのだろうか?会見と質疑応答からは、女性社員とデスクとのやりとりが不明であり、この点は今後明らかになるのだろうか?

それにしても、経済部から別の部署への配属は考えなかったのだろうか?経済部は「華」だったので、女性社員も転属は拒んでいたのだろうか?夜の単独取材だけ避けたということだが、福田氏との取材は全面的に避けなかったのはなぜか?

疑問は尽きません。

福田事務次官から女性記者へ電話という謎

4月4日の取材のきっかけが福田氏からの電話であるというニュアンスでした。

夜の単独取材は避けていたということで、昼の単独取材はあり、夜の別社員と同行しての取材はあった、ということを匂わせる内容ですが、この点も今回の会見では明確になりませんでした。おそらく、夜の単独取材以外の場面ではこの1年間の間でも何度か会っていたんでしょう。

ただ、なぜ女性記者への電話だったのか?その経緯が不明です。

また、福田氏から電話があってから女性社員は上司やデスクに相談したのだろうか?女性社員の独断か?女性社員はなぜ1年間避けていた夜の単独取材を行ったのだろうか?

セクハラ疑惑の福田事務次官との関係

女性社員は4月4日の福田氏への取材において「途中から」録音をしたと言う。

しかし、なぜ最初から録音していなかったんでしょうか?

セクハラ発言は文脈の前後によって相当意味合いが異なるはずであり、しかも1年前も身を守るために録音していたなら最初から録音していくと思うのが通常でしょう。

また、飲食店の対面での取材ですから、録音動作をしようとすれば相手に感づかれる危険もあるので、なぜそのようなリスキーなことをしたのでしょうか?席を外してから録音をONにしたのでしょうか?

篠塚局長の週刊現代の記事への反論

篠塚局長「2点ほど私から追加させていただく。昨日発売の週刊現代の記事に、先日当社の開いた記者会見の内容について、事前に総理官邸とすりあわせをしていたというような記述があったが、全くの事実無根であり週刊現代の編集長宛に書面で強く抗議した。抗議文の内容は当社のホームページに掲載している。

ということは、それ以外は事実だということですかね?

AbemaTVのサイバーエージェント社も締め出し

この記事では藤田社長の考えは明らかではないですが、マスコミ関係者の言葉として以下があります。

「サイバー社はテレ朝と組んでネットテレビ『Abema(アベマ)TV』を展開中。にもかかわらず、アベマで会見が流れることはなかった。一体、なんのために24時間のネットテレビを運営しているのかというわけです」

前回の会見の際も、朝日新聞傘下のハフィントンポストが会見場に入れなかったなど、不可解な対応が目立っています。記者から不都合な質問をされるのを防ぐために忖度する社のみを入れているのでは?という声もあります。

まとめ

  1. なぜ夜の単独取材のみ避けていたのか?
  2. なぜ1年間避けていた夜の単独取材をしたのか?
  3. なぜ女性社員に福田事務次官から連絡があったのか?
  4. なぜ録音が途中からなのか?

新たな疑問はこれくらいですかね。

なお、この件について「上司」と「デスク」が出てきたことから、ネット上のウワサの信憑性についても再検討が必要かと思われます。

以上

自衛官3等空佐が民進議員へ「国民の敵」?小西ひろゆきの矛盾が露呈

 国民の敵:千葉県選挙区の小西ひろゆき

自衛官3等空佐民進党小西ひろゆき参議院議員に対して「国益に反する」旨の発言を行った件で、「国民の敵」と言ったか否かなど、両者の見解が食い違う展開になりましたので確認していきます。

自衛官3等空佐の発言

産経新聞に自衛官の供述全文が載っているので引用します。

自衛官3等空佐の発言要旨

重要な点は以下2点だと思います。

  1. 「国益を損なう」「ばか」などの発言をしたが、「国民の敵」とは言っていない
  2. 小西議員は「謝罪してもらえるんだったら、特に防衛省に通報したりとか、そういうことはしないから」と発言

とくに2番目は小西氏の発言と比較しましょう。

具体的な発言がどうだったのかを確認したい方は産経の記事か以下の発言の概要を見ればいいでしょう。

自衛官3等空佐の発言の概略

細かいやりとりを省いた自衛官と小西氏のやりとりを抜粋。

凡例:自:自衛官(3佐)。小:小西議員。警:警察官。

自「国のために働け」

小「国のために働いています。安倍政権は、国会で憲法を危険な方向に変えてしまおうとしているし、日本国民を戦争に行かせるわけにいかないし、戦死させるわけにもいかないから、そこを食い止めようと思って、私は頑張ってやっているんです」

自「俺は自衛官だ。あなたがやっていることは、日本の国益を損なうことじゃないか。戦争になったときに現場にまず行くのは、われわれだ。その自衛官が、あなたがやっていることは、国民の命を守るとか、そういったこととは逆行しているように見えるんだ。東大まで出て、こんな活動しかできないなんてばかなのか」

小「あなたは現役の自衛官なのか。現役の自衛官が、そんな発言をするのは法令に反する」

自「私の発言は、自衛官の政治的行動に当たりません」

小「名前と所属を言いなさい」

自「言いません。なんで言わないといけないんですか」

小「現役の自衛官がそんな発言をするのは許されない。これは大問題だ。名前と所属を言いなさい」

自「いいえ、言いません。今は、一国民として私の思いを伝えています」

小「撤回しなさい。現職の自衛官がそんなことを言うのは問題だ。防衛省の人事局に今から通報する」

自「何が悪いんでしょうか?」と類似するような言葉

自衛官は再び駆け足に戻ろうとたが、それを止めるように小西議員が電話をしながら少しずつ自衛官から離れていき、小西議員側の向かいの交差点にいた警備の警察官に以下発言

小「お巡りさん、お巡りさん、現役の自衛官が・・・、来てください、来てください、お巡りさん!」と警察官を呼ぶ。

自「あなたは国民を代表する議員でしょ。私なんかよりも、何倍もの力を持っていて、なんだってできるのに、なんで一国民が訴えていることを聞いてくれないんだ」

小西議員は、電話をしており、私の話には取り合ってくれないような状況

自「あなたはなんで権力をかさに着るようなことをするんですか。国会議員だったら、一国民が言っていることをちゃんと聞くぐらい、いいじゃないですか。本当にそういう行為(人の話を聞かない、すぐ通報する、すぐ警察を呼ぶという男らしくない行為)が気持ち悪い」

小(電話)「私は参議院の小西ですが、今、現職の自衛官と名乗る男性から私のことを罵倒したり、冒涜するような発言をしている者がいます。これは大問題ですから・・・」と通話

警「駆け足の途中で寒くないですか」「どうする、謝っておくかい?」

自「はい、もちろん。ご迷惑をおかけしましたし、ぜひ謝りたいです」

小西議員側の話が終わった様子

自衛官から事情を聴いていた警察官が小西議員と会話。その後、自衛官にに対し

警「もし何か言うことがあれば、今この場で言ってもらえるといいと思いますよ」と仲を取り持つ発言

小「あなたのさっきのような、人格を否定するような罵ったところとか、私の政治活動を冒涜するようなこととか、そういったところを謝罪してもらえるんだったら、特に防衛省に通報したりとか、そういうことはしないから

自「個人の尊厳を傷つけるようなことと、考えの違いはあるかもしれませんが、日々日本を良くしようとがんばっている政治活動を冒涜するようなことを言ってしまい、大変申し訳ありませんでした」

小西議員が自衛官に対し70年前に総理大臣を殺して226事件や515事件など、クーデターが起きたことを踏まえ、シビリアンコントロールが大事というような趣旨のことを話す。

小「あなた、どう思う?」

自「勉強になりました」(歴史ではなく一連の案件を通じて)

重要なのは、警察官が近くに居て両者の発言を聞いていたであろうということ。

民進党小西ひろゆき参議院議員の言い分

こちらも産経新聞が掲載しています。

小西洋之議員の発言の要旨

自衛官の発言と齟齬が生じる部分について書きます。

  1. 『「国民の敵」と言われた。防衛省の豊田硬事務次官や武田博史人事教育局長の発言がある。物証がある』と発言
  2. 物証は電話の発信履歴と小西から電話を受けた際の武田人事教育局長の手書きのメモ
  3. 小西議員は豊田氏、武田と自らが「国民の敵」と言われたと電話で話していた

小西「国民の敵と言われた」⇒豊田次官、武田教育局長認識⇒武田メモ

という流れということですね。

小西洋之議員の発言の概要

小西議員の発言。こちらは文章を途中省略しつつも丸々引用します。

いくつか証拠があり、当日事件が起きたのが午後8:40くらいだが、8:49に電話の発信歴があるが、私は、防衛省の豊田(硬)事務次官に電話している。事務次官は私からの電話の中で、私から「国民の敵」「なになにの敵」だという発言は間違いなくあったと認めている。

ー中略ー

事件の直後だが、武田(博史)人事教育局長が私と携帯のやりとりをしていて、武田局長は明確に「私が国民の敵という暴言を受けた」ということを証言をし、今日の防衛省の発表の文書にもあるが、私は「国民の敵」という暴言を受けたということを彼が当時、メモに記録をしている。さらに、事件の現場を私はタクシーで立ち去ったが、タクシーの中で知り合いの弁護士に電話している。その電話の中で私がたった今、現職の自衛隊員から「国民の敵」という暴言を受けたということを明確に記憶して、それは証言も話すということは言ってくれている。

ー中略ー

--小西が豊田次官に「国民の敵」だと言われたと言ったのか

小西氏 はい。ただ、言われない限り、私も豊田事務次官に「国民の敵」と言われたということは言わないから。また、武田局長にも言いませんから。私からそういう電話を受けたということ、2人は明確に認めて、かつメモという物証もある

小括:国民の敵と言ったか?

千葉県選挙区の小西ひろゆき亡命

2点、問題があります。

自衛官は国民の敵と言ったか?について

以上みてきたように、国民の敵」という文言を豊田次官や武田教育局長に対して最初に言ったのは小西議員自身です。この時点で、自衛官⇒小西のやりとりの中で小西議員側の聞き取り時に誤解が生じた可能性があるということは分かるでしょう。

そのこと自体は問題ではありません。正直、国民の敵と言った言わないの議論になるでしょう。

問題は、小西氏がそのような経緯であるにもかかわらず、「証言がある」「物証がある」などと発言をしているということです。自衛官⇒小西⇒豊田・武田という伝達経路に過ぎません。豊田・武田両氏が仮に証言をするとすればこうなります。

豊田・武田:【小西氏が『自衛官は「小西は国民の敵だ」と私に言った』と言っていた】

こんなものはいわば再伝聞証拠でしかなく、「物証がある」などとは言いません。

また、この事案の場合に想定できる「物証」は、例えば自衛官の発言を録音していたとか、自衛官が始末書等で自筆で「国民の敵と言いました」と書いていたとかが考えられます。また、他の有力な証拠としては、現場にかけつけた警察官が自衛官から小西議員に対して「国民の敵」と言っていたことを聞いていたなどの第三者証言があるということです。

しかし、そういった証拠はありません。

このような発言をすること自体、小西氏の発言の信憑性に疑いを生じさせるものと言えます。供述がどのような意味を持つのかすら理解できないということ。

自衛官に謝罪すれば防衛省へ連絡しないとの発言に反する行動

小西議員は自衛官に対して、謝罪すれば防衛省には連絡しない旨を伝えています。

にもかかわらず、事件のあった午後8:40くらいから9分後の8:49に防衛省の豊田硬事務次官に電話していると言っています。小西議員は事件の直後にも武田(博史)人事教育局長が私と携帯のやりとりをしていると発言していることから、最初の自衛官の発言を受けてからの電話と、自衛官の謝罪を受けてからの電話の両方で防衛省に電話していたということになるのではないでしょうか?

自衛官発言⇒小西議員、豊田氏に電話⇒自衛官謝罪⇒小西議員、武田氏に電話

もしくは、自衛官の謝罪の後に両氏に電話したのかもしれません。

いずれにしても、自衛官の証言によれば、小西議員から謝罪すれば防衛省へ連絡しないという方針を即座に変更して防衛省に連絡していたということになります。そして、既に示したように、このやりとりの際には警察官が傍に居て会話を聞いている可能性が極めて高いということです。

しかも翌日4月17日の参議院外交防衛委員会でも「国民の敵」と言われたということを発言しており、公にする気まんまんだったということ。

シビリアンコントロールについて

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小西議員はこんなことも言っています。

小西氏 今申し上げたように、もう証拠があるので、その証拠をもとにきちんと調査をする。また法令に則った厳正な対処を、再発防止、これは河野(克俊)統合幕僚長も事務次官も私に約束しているが、自衛隊の全組織、全自衛隊員に対して、シビリアンコントロール(文民統制)とコンプライアンス(法令順守)の再教育の計画を作って徹底して行うことを約束しているので、その取り組みを国会議員としてしっかりと監督していきたい。

今回の件でシビリアンコントロールが問題になるということは在り得ません。

シビリアンコントロールという言葉は理念としては軍事力の発動の決定を内閣(大臣)の文民(軍関係者ではない者)が決めるということです。具体的な内容は各国で異なりますが、概ね軍の大枠の組織体制、関係法令の制定も文民が行うと言う意味でつかわれることもあります。

しかし、自衛官個人の行動に関して、シビリアンコントロールという事にはなり得ません。小西議員はシビリアンコントロールという言葉をいいかげんに利用しているだけです。

まとめ:千葉県選挙区の小西洋之議員の矛盾が露呈

小西氏の発言に矛盾が生じているのは、おそらく「国民の敵」と言ったか言わないかの議論になったため、言ったということを証明しようとする余りに防衛省への電話の事実を強調してしまったのだと思います。

墓穴を掘ったということ。

以上

共産党入手の下村博文氏の講演会音声データ公開は「ある意味犯罪」?セクハラ被害とする女性記者の行為について

下村博文音声データある意味犯罪

下村博文元文部科学大臣の発言が共産党のしんぶん赤旗で取り上げられています。

被害者を「犯罪者」扱い/下村元文科相、セクハラ告発に/「福田次官ははめられた」

魚拓:archive.is/6HWJM

財務省のセクハラ疑惑に関連して福田淳一財務次官の発言をテレビ朝日の女性社員が録音して週刊誌に渡したことについて「ある意味で犯罪だ」と22日の講演会で述べたとのことです。

この点については講演会の音声データも共産党が取得しており、公開されています。

いやいや、待って、それもオフレコ録音では?

下村博文氏の講演会での音声要旨:セクハラ以外も

朝日新聞出版(AERA dot)がYoutubeに公開した講演会の音声

https://www.youtube.com/watch?v=rns9ycI2Aso

※リンク先は朝日新聞出版のアカウントです。朝日新聞に貢ぎたい方や動画を「評価」したい方はどうぞ。

  1. 石破氏に総理ができるのか?石破氏は朝日新聞に好意的。敵の敵は味方だから。
  2. 石破氏の方が憲法9条2項削除ということで安倍総理より過激。これは最も朝日新聞が批判すること。
  3. 今は朝日新聞は一切批判しないが本当に石破氏が総理になったら絶対に批判する。
  4. 日本のメディアは日本国家を潰すために存在しているのかとつくづく思う。
  5. 福田事務次官の発言はとんでもないかもしれないが、それを隠しとって週刊誌に売るという行為自体はある意味で犯罪ではないか。

なお、テレビ朝日の記者会見によれば、女性記者が週刊新潮に音声データを渡した際に金銭を受け取ったということはないとしています。まぁ、「売る」という表現でも無償で売る意味合いがあるのでそんなにおかしくないとは思いますが。

テレビ朝日の記者会見の質疑応答文はこちら

共産党の指摘等を受けての下村博文元文科相の対応

魚拓:http://archive.is/ggcAo

下村氏の対応と説明された発言の理由は以下。

「表現が不適切だった。撤回し謝罪する」

「オフレコの場での会話を隠し録音することは取材倫理違反だ」

「女性記者がはなから週刊誌に提供する意図で隠し録音をしていたのではないかという疑念が生じた。このような懸念を伝えたかった」

私の感想としては(事実が明らかになっていない時点ですので仮定の話です)、セクハラ被害を受けたとする一女性の立場を考えれば、やむを得ない行為であった可能性も十分にあるのであって、下村氏の発言はやや不適切かなと思います。

なぜなら、女性記者はテレビ朝日や朝日新聞系列のコンプライアンスに疑問を持ち、自社内に逃げ場がないと思ったから第三者たる新潮にデータを渡そうと考えたかもしれないからです。

下村氏はテレビ朝日がセクハラを容認していたとは思えないと発言していますが、なぜそのような前提に立つのかさっぱりわかりません。

女性が報道機関の一員であるから問題になっていますが、これはテレビ朝日という企業の問題です。女性記者がはなから週刊誌に提供する意図だったのかはともかく、そのような行為に及んだのはテレビ朝日の取材や記者に対する意識の問題。会社の問題です。

女性記者1人の問題であるかのように論じるのは不適切でしょう。

もう一度いいますが、これは「セクハラ被害を受けた女性記者」がいると仮定した場合の話です。

おそらく、下村氏は女性記者がセクハラを受けたとは思っていないからこのような発言になったのでしょう。ただ、それをこの時点で言うのはどうかと思います。

共産党?による講演会録音は「ある意味犯罪」なのか?

なぜかこの点がスルーされてますが、一般的に講演会は動画や音声は許諾なくして外部に公開することは良くないこととされています。禁止が明言されることもあります。今回の録音と公開行為は、倫理上問題は無いのでしょうか?

もちろん、主催者側から許諾を得ていれば全く問題はありません。

なお、音声データの録音が誰によって行われたのかは不明です。共産党ではなく、朝日新聞側かもしれませんし、第三者かもしれません。一般的には共産党である可能性が極めて高いということです。

なぜか音声データの動画UPは朝日新聞側から

ただし、不思議なのは音声データが公開されたのは共産党によるものであるのですが、共産党のYouTube公式にはデータがあがってません。

代わりに朝日新聞出版のYouTube公式で2分弱の音声データがあがっています。

この報道の初出は共産党のしんぶん赤旗なので、普通に考えれば共産党員が録音してそのデータを朝日新聞側に提供したということになります。

 

共産党⇒朝日新聞

 

なぜこのような音声データのやりとりがあったのでしょうか?

「メディアは日本国家を潰すため」は当たらずとも…

私の予想は、仮に共産党が録音したとして、公開すれば共産党が追及されることになるから、第三者に公開させる或いは第三者からのデータ提供があったとする。第三者は誰からもらったか?を問われても「取材源の秘匿」を盾にして追及を拒める、というもの。

もちろん、第三者が直接追及されて裁判などを起こされれば敗ける可能性が極めて高いですから、そんなリスクを負うというのは、とても親しい間柄か、第三者は「そうでもしないと稼げない」状態なのでしょう。

両者は懇ろの関係なのでしょうか?共産党は公安にマークされている組織であり、毎年公安調査庁が公開してる「回顧と展望」にも共産党の活動が掲載されています。朝日新聞はそういう組織と関係が深いのでしょうか?

それとも、朝日新聞は「そうでもしないと稼げない」ところまで来ているということでしょうか?

まとめ:秘密録音された講演会音声データを問題視せよ

  1. 下村氏は発言を撤回
  2. 下村氏の講演会の秘密録音は問題ではないのか?
  3. 講演会の秘密録音は共産党ではない可能性も若干ある
  4. 共産党から朝日新聞側に音声データが渡された可能性が高い
  5. 音声をYouTubeにUPしているのは朝日新聞側だけ

以上

【ジョジョ8部】ジョジョリオンのラスボス能力予測考察:認識の齟齬と導くもの

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ジョジョリオンのラスボス能力の予測考察です。 

コミックス17巻までに出てきたヒントらしきものから妄想していきます。 

ジョジョリオンのラスボスは誰か?

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現時点でもラスボスの存在は定助たちに認識されていません。作中でも黒幕らしき者が暗躍している描写はありません。

ただ、定助の記憶にフラッシュバックしてきたこの男がラスボスではないかと言われており私もそうだと思っています。

では、なぜこの男が全く出てこないのか?というところがラスボスの能力の第一のヒントのような気がします。

ジョジョの奇妙な冒険シリーズのラスボスの能力

これも有名な話ですが、ジョジョの奇妙な冒険シリーズのラスボスのスタンド能力は、テープレコーダーやDISC等の記憶媒体の操作に関連しているのです。

各部のラスボスの能力

1部と2部はスタンドという概念が出てきていないので省きます。

3部:スターダストクルセイダーズ

ディオ、ザ・ワールド:時止め=一時停止

4部:ダイヤモンドは砕けない

吉良吉影(川尻浩作)、バイツァダスト:時を戻す=巻き戻し

5部:黄金の風

ディアボロ、キングクリムゾン:時を吹き飛ばす&予知=スキップ、チャプター再生

6部:ストーンオーシャン

プッチ神父、メイドインヘヴン:時を加速させる=早送り

7部:スティール・ボール・ラン

ファニーバレンタイン大統領、D4C:並行世界を行き来する=ダビング

8部:ジョジョリオン

???

8部ジョジョリオンのラスボスに残された「デッキ機能」は?

残るデッキ操作としては「削除」「スロー再生」「録画」「上書き」が考えられます。

ただし、「上書き」については既にゲーム「ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘヴン」においてディオのザ・ワールド・オーバーヘヴンの能力で実現されています。

能力は「殴ったものにDIOの望む真実を上書きする」というものであり、ディオが「消えろ」と思って殴れば対象の存在が消えるというものです。

「ん?それって「削除」も含まれるのでは?」と思う人もいると思います。

しかし、ザ・ワールド・オーバーヘヴンは削除も可能ですし削除せずとも改変することもできるというところが便利なところなので、削除の上位互換が「上書き」と言えるでしょう。したがって、「削除」は残ることになります。

では、残る「削除」「スロー再生」「録画」の内どれか?

それに触れる前に別の観点からの絞り込みをしていきます。

6部までのラスボスの能力の法則と7部以降のラスボスの能力

もう一つの考察の視点として、掲載誌を変える前まで宇宙が一巡するまでの6部と、一巡後?(設定変更後)の7部以降のラスボスの能力の違いから考えるというものがあります。

既述の通り、3~6部のラスボスの能力は全て「時」に関係するものでした。

対して、7部のD4Cは並行世界に行き来させるということで「空間」の能力と言えるという事になります。この観点から、8部のラスボスの能力も「空間」に関する能力なのではないか?と言われることも多いです。

しかし、私はこの筋では考察しません。

なぜなら、7部のヴァレンタインの能力は単に空間の能力ではなく、「世界線超越」という要素も含まれているからです。3部のヴァニラ・アイスは「自身が作り出した空間に隠れる、触れた物体を暗黒空間に引き込む」、4部の虹村億泰のザ・ハンドは「空間を削り取る」でした。D4Cはこのような機能よりも使い勝手が良く、並行世界から物を持ってくることができる上に、同じものを触れさせると対消滅させることができる能力です。

7部のラストも、この能力の特性を活かしたものでした。

よって、単に空間に関する能力という線での考察は罠にはまると思っています。

ジョジョリオンのテーマ

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次にジョジョリオンという作品全体に通底するテーマから、ラスボスの能力に絞り込みをかけていきます。

「隠れた敵」

ジョジョリオンの冒頭シーンは「隠れるのがいいか?」という問いかけでした。

スタンド攻撃を受けているのは分かっているのに、本体がどこにいるのかわからない。

ジョジョリオンのバトルはこのような状況がとても多いです。

例えば最初の敵である笹目桜二郎の「ファン・ファン・ファン」はマンションの上階から攻撃を仕掛けてきましたし、杜王病院へ行く途中に定助に攻撃してきた虹村京の「ボーン・ディス・ウェイ」(ウルトラジャンプ掲載時は『ゴーイング・アンダーグラウンド』)は、自動追尾型で本体が近くに居なくとも攻撃可能なものでした。

八木山夜露などの岩人間とのバトルでは、周囲の環境に擬態するなどして隠れながら攻撃を仕掛けてきました。

「見えない敵」

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スタンドの本体は見えているのに、何の能力かわからない。そもそもスタンド能力を発現させているのかもわからない。このような状況が度々ありました。

東方常敏とのクワガタバトルでは常敏がスタンドを使っているのか不明な状況が続き、スタンドを使用していると判明した後もどのような能力かはしばらく不明でした。

これは主人公側が攻撃を受けている場面に限らず、敵キャラが攻撃を受けている場合のも当てはまります。 

「敵が存在しない」

そもそも「敵」と表現するのが難しい存在も出てきます。

カツアゲロード:オータム・リーヴス

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通行すると必ずカツアゲされる道路。銀杏の葉っぱの下にあるスタンド「オータム・リーヴス」が引き起こす「現象そのもの」。スタンドの本体は存在せず、ジョニー・ジョースターの死をきっかけに発生した。もはや自然現象と同じなので、通常の攻撃手段では「倒す」ことすらできないのでしょう。

ミラグロマンの紙幣

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ナンバーの末尾が13番の紙幣であり、金銭を使っても増えて戻ってくる呪いがかかっている。増えたカネは譲渡することも捨てることもできなくなる。呪いの紙幣を誰かに押しつけて破壊させることで呪いを移すことができる。

この呪いにかかった常秀は、紙幣の持ち主である苦竹財平からは何ら攻撃を受けていない。

 

「認識の齟齬」

物理的な影響ではなく、認識レベルに影響を与えるスタンド・事象があります。

東方大弥:「カリフォルニア・キング・ベッドちゃん」

このスタンドは、相手が約束を破ると記憶の一部をチェスの駒の中に閉じ込めて奪うという能力。記憶を消された者は思い出すことができなくなります。

東方つるぎ:「ペーパー・ムーン・キング」

折り紙による攻撃を受けた者は、人の顔や物体がどれも同じに見えるようになるという能力です。認識の齟齬の例としてわかりやすいでしょう。

ホリィ・ジョースターの病気、定助・常秀の勘違い。そして歯型

スタンドバトル以外でも通常シーンの何気ない描写に認識の齟齬が描かれています。

ホリィ・ジョースターは病気によって人が物に見えるという認識の異常が起こっていますし、定助が病院で起きたときに妹・姉・母親が同じ服装だったものを「今成長中なのか?」と言っているシーン、常秀が康保の態度を勘違いしてサイコな行動に出るなど(ホリィと違ってこれが平常運転だから恐ろしい)。

歯型

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さて、ここまで認識の齟齬を書いてきましたが、この現象のメタファーではないか?という描写がジョジョリオン作品の最初の方はありました。そう、「歯型」です。「齟齬」の左側のつくりに似ている、というだけなのですが、単に設定が変わったのか知りませんが最近は全く出てきません。

ジョジョの過去作品を見ても、矛盾する設定がたくさんありましたから、このような考察は無駄なのかもしれません。ただ、荒木飛呂彦さんが「伏線を張る」ということに挑戦しているのではないか?という予測も捨てるのはもったいないと思います。

定助の前歯がすきっぱなのは、「歯」に関して伏線をはっている、そのことのヒントではないでしょうか?

歯型は認識の齟齬の場面で出てくる。これはラスボス考察にもつながってきます。

「導くもの」

ジョジョリオンでは攻撃手段を持たないスタンドもいくつか存在しています。

広瀬康穂:ペイズリー・パーク

「行くべき方向」へ導いてくれるスタンド。敵への攻撃シーンは無かったと思います。

東方憲助:キング・ナッシング

匂いを追跡することができ、また匂いを持つ対象の形状を記憶して再現することが可能。これも物理的な攻撃手段は持っていないと思われます。田最環にやられっぱなしだったのは直接的な戦闘には向かない能力だからかもしれません。

人間の特殊能力

スタンド能力とは別に東方定助や吉良・ホリィ・ジョースターは、物の全長・距離を目視で精密に測ることができるという能力があり、これも何らかの意思決定を導くのに役立つ能力です。

以上のスタンドと人間の能力は、認識を促す能力であり、認識の齟齬に対抗する手段でもあると言えます。

ジョジョリオンの敵攻略のパターン

以上みてきたように、ジョジョリオンのバトルでは以下のような手順を踏みます

  1. まず敵が誰なのかの認識をする
  2. スタンド能力が何なのかを把握する
  3. スタンド能力への対処方法を思いつく
  4. 倒す、殺す、或いは状況を切り抜ける

そう、まず「認識」しなければ始まらないのです。

ラスボスにふさわしい能力は、まずもって「認識」を支配する能力ではないでしょうか?

ジョジョリオンのラスボスの能力

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さて、ここでデッキ操作の話に戻ります。

「削除」「録画」「スロー再生」いずれの能力がラスボスの能力でしょうか?

私は「削除」に該当する能力だと思います。

すなわち「ある事項についての認識を削除する=相手はある事項を認識することができなくなる」のがラスボスのスタンド能力だと思います。

これは東方大弥の「記憶を奪う」とは異なります。記憶はあるが、認識するためのセンサーが奪われるというものです。

敵が自分に対する認識を相手から奪ったらどうでしょうか?敵は近くに居るのに認識できないとすれば攻撃を察知すること自体できなくなります。攻撃を受けている最中であるという認識すらなくなります。

定助の記憶(服を着ていたので死亡前の吉良の記憶かもしれない)に出てきた男が定助から男に対する認識を奪っているのではないか?。だからこそ定助の回想に男が出てきているにもかかわらず、それ以上その男に関連する考察が無いのではないか?

そもそも第一話の冒頭のシーンは不可解な点がたくさんある。ナレーションは誰が発言しているのか?康保だとすればなぜ隠れていたのか?キスは誰としたのか?立ち上がりではなく、しゃがむと眩暈がするのはなぜなのか?

あのシーンは定助の記憶に出てきた男が作り出した状況なのではないだろうか?

そして、もしかしたら吉良吉影(4部)のように、メインとなる能力として物理的に相手を攻撃する手段があるのかもしれません。

能力の発動条件

認識を消す能力の発動条件は「歯型を付ける」ではないでしょうか?

ジョジョリオンの初期には歯型がつけられた者がスタンド能力を発現する?という描写がありましたが、定助、康保、常秀以降は特にそのような描写がなくともスタンド能力を身に着けています。

歯型がつけられた者にはラスボスは認識できない。

そうだとすれば、定助たちはどうやってラスボスを倒すのでしょうか?

ラスボスバトルの行方

コミックス17巻でラスボスもはっきりしてない段階ですが、全力で妄想していきますよ。

ラスボス探知の方法

ジョジョリオンのスタンドには物理的な攻撃手段を持たないスタンドがあると書きました。

とすると、そういった能力を持つスタンドの補助を借りてラスボスの存在を認知した上で攻撃をするということになるのではないでしょうか?

広瀬康保のペイズリーパークや東方憲助のキング・ナッシングは索敵能力に長けたスタンドです。今後、もしかしたら「音」や「光」に関する能力を持つスタンドが登場するのかもしれません。

ラスボスの倒し方

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物語の舞台が杜王町ということもあり本作では4部のオマージュがたくさんあります。

したがって、ラストバトルも4部と類似した展開になるのではないでしょうか?

つまり、主要「要素」全ての力で立ち向かい、ラスボスを倒す。

全ての力がないと倒せないというのは、認識を奪われても再度認識させてくれる仲間(要素)が必要であるということです。その上で初めてスタンド能力による攻撃が可能になる。むしろ大切なのは再認識させることではないでしょうか。

東方家の能力はそれぞれ認識に齟齬を来したり認識を促すための能力が揃っています。敵に認識を奪われるか、敵の認識に齟齬を来すことができるかの戦いになると思われます。 

更に、4部では最後に幽霊の杉本麗美とアーノルド+無数の手で吉良を闇に葬ったように、ジョジョリオンも人だけでラスボスを倒すのではないのではないでしょうか?

おそらく杜王町全体で倒す。そう、ミラグロマンの呪いやカツアゲロードもラスボス撃破のために必要なのではないでしょうか。

まとめ

全力で妄想を膨らませてきましたが、これで予想が外れていても本望です。

むしろ、予想の遥か斜め上を行ってほしいと思っています。

今後の展開が楽しみです。

以上

ネットで拡散:進優子、松原文枝、立松朗について整理:民進党と望月衣塑子

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テレビ朝日の女性社員セクハラ被害疑惑について、女性社員は「S氏」その上司は「M氏」であるという信憑性に欠けるような話が大々的に拡散されています。

『正直、信憑性は非常に疑わしいです。』

女性社員の特定という二次被害をもたらしかねない事態ですが、なぜこのような状況になったのか、この情報が拡散された経緯を整理してみます。

なんか、このままだと何かが起きた時に「ネット民のせいで二次被害が拡散された」という流れになりそうなので、「それは違う」という点を強調したいと思います。

※追記:実際にそうなりました。

「S氏」の名前の初出:女性セブンの紙面

紙媒体でも出ていますが、セクハラ疑惑に関連する形で出ています。
伏字対応。

「省内でも、“あの記者は目を引く”と評判になる人がいつも何人かいます。最近では、テレビ朝日の〇〇〇記者は女子アナと見紛うような美形ですし、フジテレビの〇〇〇〇〇記者は上智大学から仏パリ政治学院に留学した経験のある才媛。NHKの〇〇〇〇さんは突っ込んだ取材をする優秀な記者だと評判です。ぼくたち若手はほとんど相手にされませんが、一癖も二癖もある幹部たちから直接、携帯で呼び出されるのを見るとホントに大変そうです」

注意すべきは、ネット上では19日の7時UPということになってますが、18日に紙媒体は発売されており、この時点ではテレビ朝日の記者会見はまだ行われていないということ。女性セブンが断定をしたということではないということ

魚拓http://archive.is/xsiuZ

19日0時から行われたテレ朝の記者会見については質疑応答の書き起こしも含めて以下にまとめています

 25日社長定例記者会見でのコメントは以下です。

民進党大塚代表への堀田氏の質疑

テレ朝の記者会見後の19日15時30分から民進党大塚代表の記者会見がありました。

そこで、堀田氏がセクハラの被害者として名前を挙げたのが「S氏」。

大塚代表は特に触れることもなく質問に応えています。

堀田氏がどういうソースで「S氏」と発言したかは不明ですが、信憑性は如何に。

Youtubeは民進党代表の記者会見の動画が公式アカウントからUPされていましたが、現在は元のものは消えており、名前部分を隠した音声処理をしたものをUPしています。

まぁでも、他の方が元動画をUPしているかもしれません。消せば増える

これ以降、ネット上ではS氏=被害者女性という「特定」がなされたとして扱われていきます。

堀田氏と民進党によってこの情報は広まったということになります。

『ただ、だからといってセクハラ被害を受けた女性社員がそうだと断定するのは非常に疑問ですね。』

「上司M」:「財務省担当の社員」の時点で候補に

M氏については、テレ朝の記者会見の時点から推測がなされていました。

実は、「財務省を取材する」という時点で、それは「経済部の記者ではないか?」という推認が働きます。テレビ朝日の会見で篠塚局長は「女性社員」と言っただけで、「女性記者」という表現を避け、「財務省担当」や「経済部所属」ということは言ってませんでした。しかし、1年半も職務として財務省を取材する立場であったということから「経済部の記者」と考えるのは在り得る話でしょう。

例えば上記ツイートで引用されている記事において、執筆者の安積明子氏は何らの説明もなく「経済部」と断定しています。

魚拓:http://archive.is/I54xK

 

関連記事 | 経済広報センター:企業広報プラザ
 魚拓:http://archive.is/LmMmS

被害女性の上司がM氏ではないか?ということはこの時点で推測の範疇にあったということになります。これ以降、有名匿名アカウントがM氏の検証を始めていきます。

もちろん、社内の組織体制は分からないので、「上司」と言っても複数いると考えるのが通常でしょうから、この時点で断定するのは拙速に過ぎるということでしょう。

「特定」のきっかけは望月衣塑子と杉田水脈のツイッター

ネット上での「特定」扱いのきっかけはこのやりとりの影響が大きいと思います。

「私が最も尊敬する女性」というと、過去に会話をしていて知ってる人はもうわかってしまう話。

これに対して杉田水脈氏が以下のツイートでテレ朝経済部長のM氏の名を挙げています。

https://twitter.com/miosugita/status/987147891377487872?ref_src=twsrc%5Etfw

杉田水脈氏は望月氏と会話をしていて、彼女の尊敬する女性を知っていたということでしょうか?これは文脈からそのように捉えられるというに過ぎませんが。

『なぜ杉田氏がこのように断定しているのかは不思議です。』

これ以降、ほぼネット上では上司=M氏と「特定」がなされたとして扱われていきます。

一般的にあり得る可能性としてM氏の名が挙がっていたのであって、望月衣塑子氏がきっかけを作り、杉田水脈氏が「財務省担当の記者」から経済部の部長がM氏であり被害女性の上司ではないか?という予想を補強したということでしょう。

立松朗について

かつては朝日新聞政治部長という役職だったのですが、編集局長補佐という肩書だというのは上記の杉田氏のツイートが初出です。

ツイート上でも、M氏の配偶者であるということは前々から言われていました。

「特定」の経緯の整理

時系列順にいくと以下になります。

  1. 4月18日
    ・女性セブンがセクハラ疑惑に関連して「テレビ朝日のS氏記者」を匂わす形で掲載。他にも数名の女性記者の名前を挙げている。
  2. 19日0時
    ・テレビ朝日が記者会見。「女性社員」以外は部署名、担当省庁名、記者であるか否か、上司の名前、役職は伏せていた。
  3. 19日朝
    ・各所で著名人から女性記者は「経済部の記者」という言説が広まる
    ・財務省に取材していたということから被害者は経済部であると一般的に推認される
    ・望月衣塑子氏が女性記者の上司は「私が最も尊敬する女性」と明言
    ・経済部の部長は「M氏」だったことから上司もその者だと言う言説が広まる
  4. 19日15時30分
    ・民進党大塚代表の記者会見で堀田記者が「S氏」氏がテレビ朝日のセクハラ被害者である前提で質問
    ・民進党公式アカウントが当該部分を含む動画をUP
    ・以降、ネットでは女性セブンの記事やテレビのキャプチャー画像と併せて被害者=S氏と「特定」されたという扱いに
    ・民進党が当該動画を削除し、音声対策をした動画をUP。
  5. 19日夕方
    ・「S氏」が経済部の記者だという言説が広まる
    ・杉田水脈氏が望月氏の最も尊敬する女性が「M氏」と断定
    ・以降、ネットでは上司はM氏と「特定」されたという扱いに

まとめ:主体は「ネット」以外にある

私のスタンスはこの件について誰が被害者でだれが上司なのかは断定しないこととしています。なので、カッコ書きで「特定」としています。

ネットは媒体に過ぎず、元情報を仕入れた者は別に存在します。

「ネット民のせいで特定」と言うのは責任転嫁のような気がしますね。もちろん、ネット民もそれなりに節度を持って議論を展開すべきだというのは論を待たないと思います。

以上