事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

韓国、日韓GSOMIA終了を停止 協定延長の報道と日本政府の譲歩?

GSOMIA協定終了を停止、GSOMIA破棄を延長

韓国が米韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)の延長を決めたとの報道がありました。

ちょっと日韓の報道で気になる点があるのでピックアップします。

韓国、日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)終了を停止

http://archive.is/Zk96J

GSOMIA「協定終了を停止」韓国政府が日本政府に伝える
2019年11月22日 16時56分

23日午前0時に失効が迫る日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAについて、韓国政府が、日本政府に協定を終了するとした通告を停止する方針を伝えてきたことがわかりました。これにより、協定の効力は維持されることになります。

日韓GSOMIA延長へ - 産経ニュース

2019.11.22 17:07

23日午前0時に失効が迫っていた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が延長されることが決まった。複数の日本政府関係者が22日午後、明らかにした。

韓国が日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)終了を停止したと最初に報じたのはNHK,次いで産経新聞です。

韓国メディアも見てみましょう。

韓国メディアのはなぜかNHKの後追いで青瓦台(大統領府)の決定を知る

f:id:Nathannate:20191122173204j:plain

https://news.joins.com/article/23639486?cloc=joongang-home-toptype1basic

[속보] 靑 오후 6시 "지소미아 종료 안 한다" 발표 - 조선닷컴 - 정치 > 외교·안보

入力2019.11.22 16:46 | 修正2019.11.22 17:11

青瓦台が22日午後6時、軍事情報の保護協定(GSOMIA)を終了するかどうかについて発表する。日本が対韓国の輸出規制を緩和または解除し、韓国は支所迷子終了を猶予する「条件付き演技論」に韓日両国政府が暫定合意したことが分かった。日本のNHKは「韓国政府が日本政府にGSOMIA終了通知を停止する方針を伝えてきたと(日本)政府関係者が明らかにした」と報道した。NHKは「これにより、協定の効力は維持される」とした。

[속보] NHK "한국, 지소미아 종료 안한다…일본 정부에 방침 전달" - 중앙일보

当初、大統領府は「日本の態度の変化がなければ支所迷子終了が避けられない」という立場だったが、日本との水面下の接触および内部の議論を経て、条件付きで終了期限を先送りの立場を撤回したことが分かった。

朝鮮日報と中央日報の韓国語版ですが、自国のことなのに日本のNHKによって青瓦台(大統領府)によるGSOMIA延長の事実を知るということになってます。

これはちょっとおかしいですね。

協定延長の報道と日本政府の譲歩?「条件付き」とは

韓国の青瓦台からの発表は午後6時からとのことです。

なお、日本の経産省から午後6時に輸出管理について発表があるようです。

気になるのは「条件付き演技論」(訳語がたぶんあやしいです)という部分。

これは、単なる推測ですが、日本のNHKが先に報じて、韓国メディアが後追いだということからは、韓国が日本に対してGSOMIA破棄の撤回となる条件を提示していて、日本側がそれを飲んだ、というケースが考えられます、だから日本発の報道になったと。

日本政府が妙な譲歩・妥協をしていなければいいのですが…

経済産業省「譲歩はしていない」「3品目の輸出管理で局長級協議を再開」

18時10分頃から行われた経済産業省の会見は以下の通りです。

  • 3品目の輸出管理で局長級協議を再開

はい、これだけです。

「ホワイト国の認定・復帰」や「3品目の輸出管理見直しを撤回」などとは言っていません。記者からの質問に対しては「譲歩はしていない」とも述べています。

ホワイト国除外に関して韓国側のフェイクへの対抗?

ホワイト国除外に関して、過去にはこんなことがありました。

7月12日、日本側は「韓国側から撤回の要請はなかった」としていましたが、13日、韓国側の担当者は「『納得も理解もできない』と強く反論した」「日本の措置に遺憾を表明し、現状の回復と撤回も要請した」と記者会見で話しました。

しかし13日、日本側は「再度、会議録を確認したが、撤回を求めたという明確な発言はなかった」「韓国側の発言は、会合のあと双方で確認した対外的な発表内容を超えるもの」と指摘する反論の記者会見を開いています。

こうしたことから、韓国側のGSOMIA延長についての主張で「日本が条件を飲んだ」というフェイクを主張するので、経産省はそういった論調がメディアに拡散されないように先手を打ったのかもしれません。

安倍総理「GSOMIA破棄の撤回は戦略的観点から判断したのだろう」

安倍総理も18時30分過ぎに記者団の取材に応じました。

韓国のGSOMIA破棄の撤回については「北朝鮮への対応のために日韓、また日米韓の連携・協力は極めて重要。それは私も繰り返し申し上げてきたことで、今回韓国もそうした戦略的観点から判断したのだろうと思う」と述べただけにとどまります。

日韓の説明のズレ「日本が条件を飲んだ譲歩したと見せかけるため」?

なぜ日本側と韓国側とで説明がズレているのでしょうか?

日本の発表と韓国の発表は矛盾しており、韓国が嘘をついているのでしょうか?

ここで、矛盾は無いという前提の推測をします。

その際、「日韓とで別々の説明をするしかない」という事情があるとします。

この前提に立つと今回の事象は【日本が譲歩してホワイト国復帰をさせたかのように見える状態を作出したとみるべきだと思います。

韓国側が輸出管理体制をちゃんと整備して復帰すれば韓国側は今回の件で決まったことと言える。日本側もキチンと体制整備した相手を認めないことはない。

だからこそ韓国メディアが青瓦台の決断についてNHKの報道を後追いで報じたのではないでしょうか?

「ボールは日本側にあった」

「GSOMIA延長決定は日本側が韓国側の条件を飲むか否かだった」

韓国国内向けにはこういう印象があれば良いわけです。

となると、韓国メディアに青瓦台から指示があったのでしょう。

本当に日本が譲歩したのかどうかは、今後、どのタイミングで韓国がホワイト国に復帰するのか、あるいは復帰しないのかで判断できるのではないでしょうか?

以上