事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。リンク切れに備えて魚拓を活用しています。

米国司法省がGoogleを独占禁止法違反で提訴:その理由とは

アメリカ司法省がGoogleを独占禁止法違反で提訴

米国司法省がGoogleを提訴しました。

米国司法省がGoogleを独占禁止法違反で提訴

米国司法省・Googleともにツイッターで独占禁止法違反の件に触れています。

Google側は「強制はしておらず、人々が選択した結果だ」としていますが、アメリカ司法省は提訴理由について書いてあるページをシェア。

なぜアメリカ司法省はGoogleを提訴したのか・その理由

Justice Department Sues Monopolist Google For Violating Antitrust Laws | OPA | Department of Justice

As alleged in the Complaint, Google has entered into a series of exclusionary agreements that collectively lock up the primary avenues through which users access search engines, and thus the internet, by requiring that Google be set as the preset default general search engine on billions of mobile devices and computers worldwide and, in many cases, prohibiting preinstallation of a competitor. In particular, the Complaint alleges that Google has unlawfully maintained monopolies in search and search advertising by:

・Entering into exclusivity agreements that forbid preinstallation of any competing search service.
・Entering into tying and other arrangements that force preinstallation of its search applications in prime locations on mobile devices and make them undeletable, regardless of consumer preference.
・Entering into long-term agreements with Apple that require Google to be the default – and de facto exclusive – general search engine on Apple’s popular Safari browser and other Apple search tools.
・Generally using monopoly profits to buy preferential treatment for its search engine on devices, web browsers, and other search access points, creating a continuous and self-reinforcing cycle of monopolization.

なぜアメリカ司法省はGoogleを提訴したのでしょうか。

その理由として、【Googleが、ユーザが検索エンジンにアクセスするための主要な手段を一括して固定する一連の排他的契約を締結したこと】と指摘しています。

検索および検索広告市場での競争の阻害が原因

箇条書き部分を見ると以下書かれています。

  • 競合する検索サービスのプレインストールを禁止する独占契約を締結している
  • 消費者の好みに関係なく、モバイルデバイスの主要な場所に検索アプリケーションをプレインストールし、削除不可能にする抱き合わせやその他の取り決めを締結している
  • Appleと長期契約を結び、Appleで広く使われているSafariブラウザやその他のApple検索ツールにおいて、Googleをデフォルトの(事実上排他的な)一般的な検索エンジンにしている
  • 一般に、独占利益を使用して、デバイス、Webブラウザ、およびその他の検索アクセスポイントで検索エンジンの優遇措置を獲得したり、独占状態の継続的かつ自己強化的なサイクルを作出している

要するに検索および検索広告市場での競争の阻害が原因であるとしています。

Google検索はメディアのニュース記事が独占する問題

少し話は変わりますが、現在のGoogleは、事実上、メディアのニュース記事が上位表示される仕組みになっています。個人が書いた記事は、その内容が(人間の目から見て)いかに有益なものであったとしても検索上位から弾かれることが多くなっています。

これはアフィリエイトサイト・まとめサイトが乱立し、特に医療分野において有害な情報が掲載されているサイトが上位表示されていたことなどから公的機関・公共性の高い機関によって運営されているサイトが上位表示されるように対策された結果です。

しかし、それによって発生したのは「有益な個人サイトの埋没」であり、メディアの情報隠蔽、印象操作、フェイクニュースに対してリアルタイムに指摘した記事がGoogle経由で参照されることは少なくなりました(note等各ブログ媒体のSEO強化・ユーザの動きとしてYoutube上での検索に移行した面もあるが)。

私の観測範囲で言えば、GoogleよりもBingの方が、リアルタイムで発生している事件について扱っている分析記事がユーザ数に比して読まれる場合が多いです。

現在のGoogleの検索エンジンは、むしろメディアによる有害情報の拡散・固定化を促進しています。特に政治分野においては。

今回の提訴がそういった面にも良い影響を与えることを期待してしまうのですが、果たして。

以上