事実を整える

Nathan(ねーさん) ほぼオープンソースをベースに法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「仁藤夢乃が「姫」の源氏名で秋葉原のメイドカフェで働いていた」は事実誤認:産経の元記事も削除

 

この話がにわかに触れられているので整理します。

「仁藤夢乃が「姫」の源氏名で秋葉原のメイドカフェで働いていた」はデマ

「仁藤夢乃が「姫」の源氏名で秋葉原のメイドカフェで働いていた」という言説はデマであるという話。当時実際に調査された、やん(@skd7) 氏によれば、当時秋葉原のメイドカフェに該当する店舗は存在しなったとのこと。

では、この言説はどこから来たのか?

産経新聞デジタルの元記事も削除:メイドカフェで働いていたのか

仁藤夢乃 女子高校生サポートセンターColabo代表(2)「かわいい」とメイドカフェへ

http://www.sankei.com/life/news/150324/lif1503240007-n1.html魚拓

http://www.sankei.com/life/news/150324/lif1503240007-n2.html魚拓

※現URLとして表示されるもの⇒https://www.sankei.com/article/20150324-VPDF27RJUNJ3XPAVPKRC6DAFGA/

【仁藤夢乃 氏が15歳のときに秋葉原のメイドカフェで「姫」の源氏名で働いていた】、とする情報の出所は2015年3月24日付の産経新聞デジタル記事で、池田証志記者が聞き手のものです。

が、現在は削除されています

これは仁藤氏にインタビューした全5回のコラムの内の第二回目なので、欠落が分かるようになっています。

秋葉原のメイドカフェ」だけが間違いなら全削除するのは何だか奇妙ですが、本人の弁では「15歳の時にメイドカフェで働くようになった」という認識のようです。

つながる/ひろがる/フェミ・ジャーナル -ふぇみん-|インタビュー魚拓
家に帰らずに、ご飯を食べたり、夜まで外で過ごすためのお金を求めて、高校1年生の終わりには「メイドカフェ」で働くようになった。  「見守ってくれる大人がいない子は、援助交際や夜の世界に誘われるようになるんですよね」  街でスカウトに声を掛けられて働き始めたメイドカフェの経営者はキャバクラも風俗も経営していた。時給は1500円で、夜中まで働けば、キャバクラの女の子と一緒に家まで車で送ってもらえるので「ラッキー」と思っていた。

しかし、これは通常の「メイドカフェ」とは異なるとしか思えない状況について語っています。ただ、本人の認識としては(店員に聞かされていた話としては)「メイドカフェ」だったが、客観的な実態としては異なっていた、という可能性があります。

メイドカフェとはどういうものなのかが定まっていない時期に、当時15歳だった彼女が「これはメイドカフェと言われるものだ」と言われていたなら、そのように信じたとしても無理はないと言えます。

さらに、本人の発信を見ると、「渋谷で週5」「渋谷の街に毎日いた」とあります。

https://archive.is/QZmtb https://archive.is/vwF6B

他にも「高校生の頃の渋谷」について語るツイートが複数存在します。

対して、同時期の「秋葉原」についてはまったく出てきません。

「秋葉原のメイドカフェ」で働いていたのなら、もっと当時の秋葉原についての描写が出てこないとおかしいだろう。

要するに、「秋葉原のメイドカフェ」という部分は完全に事実誤認だと言える。

なお、「姫」の源氏名で働いていたことは本人自身が発信しています。

産経の記事がああなったのは、仁藤氏が記者に誤った情報を伝えたのか、それとも記者が記事化する際に誤って秋葉原としてしまったのかは不明です。

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