事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

安倍昭恵夫人の藤井リナ・手越祐也との桜の木の写真は花見ではないのか?:私有地のレストラン

安倍昭恵の藤井リナ・手越祐也との「花見」はレストラン

安倍昭恵夫人が東京都が自粛要請している中で「花見」をしていたのではないかという週刊誌の記事があり、それをネタにした議員が質疑して安倍総理が答弁しました。

その内容について考え方を整理します。

安倍昭恵夫人の藤井リナ・手越祐也との桜の木の写真

安倍昭恵夫人の藤井リナ・手越祐也との桜の木の写真がクローズアップされたのはNEWSポストセブンの記事でした。

「3月下旬の都内某所」「私的な“桜を見る会”を楽しんでいた」「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、小池百合子・東京都知事が花見の宴会などの自粛を要請する中、この写真を世論はどう受け止めるだろうか。」という内容でした。

杉尾秀哉議員の質疑に対する安倍総理の答弁

参議院インターネット審議中継

3月27日の参議院予算委員会で、杉尾秀哉議員がこの話を取り上げました。

安倍総理の答弁は以下のようでした。

  1. 写真は私的なレストランの敷地内におけるもの
  2. 東京都が自粛要請したような場所ではない

これについて考えていきます。報道は以下。

昭恵氏が花見?「公園ではなく…」 野党追及に首相反論(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

安倍昭恵氏写真「レストラン敷地内の桜の下で」「自粛要請に当たらない」 首相反論の詳報 - 毎日新聞

東京都の花見自粛の要請

東京都の小池都知事は特定の場所における花見の自粛を要請しました。

建設局所管施設でのお花見についてのお願い(第120報)|東京都

都立海上公園でのお花見についてのお願い(第123報)|東京都

これだけだと具体的な場所における宴会形式の花見の自粛を要請したように見えます。

ただ、3月27日には、花を愛でるだけの、宴会形式ではない花見も自粛させようとし、都が管理している場所の桜通りを封鎖するなどしていました。

小池都知事による花見自粛要請の趣旨

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和2年3月27日)|東京都

  1. 換気の悪い密閉空間
  2. 多くの人の集まる密集する場所
  3. 近距離での密接した会話

これらの要素が存在する場所に行くことを自粛させるのが小池都知事の自粛要請の趣旨であり、「花見を禁止」したのはこれらのうち2・3番の要素があるからです。

ということは、単に花を愛でるだけであっても、都内ですから大人数がカメラを持ってやってきてそこに留まるわけです。

中には複数人で来る人も居るでしょう。

そういう集団が多数集まったら、長時間そのような環境に晒されるわけですから、立食形式の宴会とあまり変わりません。

安倍昭恵夫人が私有地のレストランで「花見」したのか?

さて、安倍昭恵夫人は私有地のレストランで「花見」をしたと言えるのでしょうか?

安倍総理の答弁だと「都が自粛要請しているような場所ではない」とだけ言っていますが、どうも「公共空間ではない」という用語があるせいで、形式的な観点から回避しているように聞こえます。

そのため、以下のような指摘が出てきます。

 「本当に写真撮影だけだったのか。。?」

それは質疑者である杉尾秀哉議員に言いなさい。

なぜ杉尾秀哉議員は突っ込まなかったのか?

参議院インターネット審議中継

安倍総理の答弁を聞いた杉尾秀哉議員は、具体的な状況について安倍総理に問い質しませんでした。

「写真を撮っただけですか?」「公共の場ではないですが、桜の木の下で宴会のような事をしていたんですか?」

こうした質問がまったくありませんでした。

それを聞けばハッキリとしたのに何も言わなかったのは、彼が無能でなければ実態を知っていて突っ込むと自分の方にボロが出ると思ったからでは

まとめ

  1. 東京都の花見自粛要請の本質は「多くの人の集まる密集する場所」「近距離での密接した会話」の要素がある場所に多数人が一定時間留まるのを防ぐため
  2. 安倍総理の答弁は写真を撮る際に近づいただけなのかがいまいちハッキリとしない
  3. 杉尾秀哉議員は「桜の木の下での写真」が、写真を撮る際に近づいただけなのか、どこで食事をしていたのかなど突っ込むべきだったのに、それをしていないのは不可思議

私有地のレストランということは、その時点で「不特定多数の人間が集まる」状況ではないわけです。ただ、写真では複数人で集まっているので、集まっていた時間がどれくらいなのかは重要です。

単に屋外の桜の木を背景に写真を撮るためだけに集合したというだけで非難されるのであれば、スーパーで買い物をしレジに並ぶ行為すら危険ということになります。

そんな評価はおかしいでしょう?

いずれにしても国会でこのような話を、しかも週刊誌をソースに聞く議員が居ることにゲンナリします。

以上