倉敷の友達が言ってた。「急に避難所に自衛隊が来てお風呂が設置された。クーラーがついた。ここは比較的被害が少ない地域なのになぜ優先的に?警備体制がやたら凄くて、今日から学校も再開なのに何があるのかと思ったら安倍総理が来るんだって。あれアピールのために慌てて準備したんだよ。」と。
— 紫野明日香 (@asunokaori) July 11, 2018
#エアコンデマおばさんというハッシュタグで有名なこのツイート。
クーラー(エアコン)については以下の記事でデマであることを説明しました。
そうしたら「風呂についてはどうなんだ?」という反応があったので、本来明確なデマなので説明不要な風呂についてもカンタンに整理していきます。
自衛隊による仮設風呂の設置場所
倉敷市においては、真備総合公園体育館駐車場と第二福田小学校に自衛隊による仮設風呂設置がなされています。上図は倉敷市のHPです。
- 真備総合公園体育館の風呂の開設は7月10日
- 第二福田小学校の風呂の開設は7月11日
- 安倍総理は真備総合公園体育館には視察に行っていない
- よって、「安倍総理の視察に合わせて優先的に」というのはデマ
以上、証明終了です。
安倍総理が視察をした7月11日の首相動静
午前7時50分、羽田空港着。同8時4分、航空自衛隊のU4多用途支援機で同空港発。 #首相動静
— 首相動静 (@PmActivityJP) July 10, 2018
午前9時5分、岡山空港着。同17分、陸上自衛隊ヘリコプターで同空港発。豪雨で被災した岡山市、岡山県倉敷市などを上空から視察。伊原木隆太同県知事ら同行。同10時3分、岡山市の岡南飛行場着。同6分、同所発。 #首相動静
— 首相動静 (@PmActivityJP) July 11, 2018
午前11時6分、倉敷市の市立第二福田小学校着。伊東香織市長ら出迎え。自衛隊の入浴施設を視察。避難所で被災者を激励。同39分、同所発。 #首相動静
— 首相動静 (@PmActivityJP) July 11, 2018
午後0時36分、同市立岡田小学校着。避難所で被災者を激励。同1時15分、同所発。 #首相動静
— 首相動静 (@PmActivityJP) July 11, 2018
午後1時37分、同市の小田川堤防着。浸水現場を視察。献花し、黙とう。同42分、同所発。 #首相動静
— 首相動静 (@PmActivityJP) July 11, 2018
エアコンデマおばさんによるバスタブデマ
「通常」が「総理の行きたい場所に設備を設置する」という世界線なら話は分からないでもないけど
— Nathan(ねーさん)@ロシアワールドカップ (@Nathankirinoha) July 13, 2018
そうすると岡田小に設置しなかったのは何故なのか?
結局は矛盾が生じるんですよね。
視察は何のために行うのか?
通常は「現地の公約数的な状況が反映されている場所」や「重要な地点」を選択します。総理が行くから設備を整えるというなら、いったい安倍総理は何を基準に視察場所を決めてるのか?
- 視察場所の設備や状況等を確認する⇒視察を決定する
- 視察場所を決定する⇒設備を整える
2番の判断過程を取る意味がわかりません。バスタブデマおばさんの言動は、因果関係を逆さまに歪曲する手口です。
仮に、「総理が行くところに設備を設置する」というなら、岡田小学校に風呂を設置しなかったことはどう説明するのでしょうか?
こういう考え方が基本であり、通常であり、原則です。
それから外れる異常な推論過程や結論を支持したいのであれば、それを主張する側が相当の根拠を示さなければなりませんが、そうしたものはありません。
まとめ:紫野明日香氏は確信的(革新的)
そもそも、エアコンデマおばさんの「倉敷の友人」は、第二福田小学校に居ながらにして、「優先的に」設置されていると考えられるように広範囲の情報を得る術を身に着けていたということになります。
しかし、そうすると、広範囲の情報を把握できたにもかかわらず、先に10日に開設される真備総合公園体育館の仮設風呂については知らなかった、ということになります。
「倉敷の友人」がそう思ったというのは仕方がないとしても、それを事実の指摘の引用の形で発信した紫野明日香氏は、明確にデマ拡散者です。
以上