皇位継承議論に参加するという自覚が無い
皇位継承制度を議論する国会全体会議
皇位継承制度に関する国会の全体会議である【天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する全体会議】が、令和6年の5月から始まっています。
現時点では各会派の意見聴取を受けた後に簡易的な中間報告が出された段階です。
「各会派」には、参議院議員1名のみを擁する参政党の神谷宗幣氏も含まれ、意見書を提出、意見聴取も受けています。また、無所属議員を含む「有志の会」も会派を形成しているので別個の意見を述べています。
このことからわかるように、皇位継承制度の国会全体会議では、どんなに少数政党でも、政党に属さない者を含む会派も、意見を聴いた上で結論を出すというプロセスを採っています。
さて、今般の衆議院議員選挙によって、ここに新たな会派が加わると予想される所があります。それが3名の当選者を擁し、2%以上の票を得て国政政党となった日本保守党です。これまでの会議の運営からして、衆院選後の会派も議論に加えるのではないか?と考えられます。
しかし、その党から出てくる意見や、他党からの意見に対する応答は、本当に大丈夫なんでしょうか?
河村たかしの減税日本は、保守ではない?
日本保守党からは、元名古屋市長の河村たかし氏と、彼の地域政党である減税日本から竹上裕子氏が衆議院議員選挙で当選しています。
その竹上氏のNHK候補者アンケートでは、女性天皇と同性婚に賛成でした。
しかし、この事が知られて批判されたからなのか、「※竹上裕子候補から「誤って回答した」という旨の申し出があったため、「賛成」から「反対」に修正しました。(10月21日)」という訂正が入っています。どうやったらこの重要な項目だけ誤って回答するのか?
その他の候補者も落選はしましたが、保守派が喜ぶような回答結果ではありませんでした。河村たかし氏自身の姿勢もよくわかりません。
こうした中で、立憲共産党議員らが唱える「虚偽の立法事実論」に引きずられない議論ができるんでしょうか?
日本保守党の党首である百田尚樹の妄言気質
極めつけは日本保守党の党首である百田尚樹の妄言。
少子化を憂い危機感を強調する文脈で「SFとして」「良いと言っているわけではない」という前置きをした上で「30歳を超えたら子宮摘出・女性の25歳以上は結婚禁止にしたらどうか」などと政治情報番組で発言。
少子化を悪化させる効果のあることを、少子化解消の文脈で口走ってしまうというのは恐怖でしかありません。政策の目的と効果が真逆に乖離している。物事の因果を正しく把握できていない。
このような党首が居る政党が皇室制度に関して意見を述べるとして、果たしてまともなものが出てくるのでしょうか?むしろ、真逆の効果のあるものを効果があると信じて主張しないでしょうか?
さらに、自党から言いっぱなしをする分には問題ないとしても、他党からの意見について問われた際に、その論理的誤謬を指摘できなかったり、あまり問題の無い方針に対して妄信的に反対したりして、議論の足を引っ張るようなことにならないでしょうか?
適切な人物が助言をして頂きたいと願うしかありません。
以上:はてなブックマークをお願いします