多様性の統一という矛盾ワード
共産党の「多様性の統一」
2021.10.24(日) #しんぶん赤旗 の一面です。
— 日本共産党(公式)🌾⚙ #比例は日本共産党 / #政権交代をはじめよう (@jcp_cc) 2021年10月24日
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多様性の統一で新しい政権を/未来を変える市民と野党街宣/志位委員長・立民 枝野代表訴え
志位氏は「野党はそれぞれ異なるところもありますが、互いによく理解し合い、リスペクトして、一致点で協力することが一番強い。それが多様性の統一です。多様性の統一で新しい政権をつくろう」と呼びかけ、「あなたの1票で政治は変えられる。政権交代を始めよう」と力強く訴えました。
野党と政策の一致点で協力することを「多様性の統一」と表現してるだけで、多様性というワードを使いたかっただけなんだなって。
「異なる政策を聞いて必要なら取り入れる」とか、「それぞれの政策を包摂する政策を見出す」とかが本来の「多様性」という日本語から思い浮かぶ場面だと思うのですが、「一致点で協力する」というのは元から自己の内に存在する要素が前提なので多様性の例示としては不適当ではないでしょうか?
「一致点で協力する」の中に「共通項に限らず一定の相違点を含めて包摂した協力をする」意味が含まれていれば良いのですが、どうしても記事にある内容からはそうは受け取れません。
いずれにしても単なる演説のワンシーンのフレーズなので、それですべてを語ることはできませんが印象としてはそうなります。
Unity in Diversityは「多様性の中の統一」だが…
Unity in Diversityというものがありますが、これを訳すのであれば「多様性の中の統一」や「多様性の中の団結」「多様性の結束」でしょう。
似たような用語としてインドネシアの言葉があります。
インドネシアの国是は,「BHINNEKA TUNGGAL IKA(多様性の中の統一)」。まさに多様性こそがインドネシアという国の活力と魅力の源泉といえます。
こうした表現なら問題ないのですが、「多様性の統一」としてしまうと、「統一」の意味として「集約する」とか「排除」のニュアンスが際立ってしまい、やはり不穏な意味を想像してしまうことになります。
ましてや「暴力的革命方針を排除している」とは明言せず、「非実在児童ポルノは子供の尊厳を傷つける」「法的規制ではない社会的合意による解決を」「それでクリエイターも作らなくなる」と言いながら「表現の自由を守ります」などと主張している共産党の委員長が言うのですから。
共産党は、一見すると当たり前かのような用語に共産党独自の概念を含めて後から「思ったのと違う」となっても「嘘はついてないよ」と言えるようにしているので、気を付けましょう。
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