事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

「Colabo記者会見で『全世界かつ全時間軸に存在する全女性への攻撃』と発言」というデマが拡散される

全世界の全時間軸に存在する全女性への攻撃

デマです。

Colabo記者会見「全世界かつ全時間軸に存在する全女性への攻撃」とのデマが拡散

魚拓1  

一般社団法人Colaboと弁護団による提訴記者会見に関して「全世界かつ全時間軸に存在する全女性への攻撃」という発言があった、というデマが拡散。

最初のツイートと最も拡散されているツイートを示します。

角田由紀子弁護士「colaboだけでなくたくさんの女性がターゲットにされている」

「全世界かつ全時間軸に存在する全女性への攻撃」という発言は、存在しません。

もっとも、その趣旨に最も近い発言をしていたのは角田由紀子弁護士の発言ですが、そのような意味で発言していません。(他の出席者で同種の発言は存在しない)

角田弁護士は「女性差別に反対を唱える者を許さないというのが一番中心的なメッセージじゃないかと思う」「女性に対する暴力そのもの」「colaboだけでなくたくさんの女性がターゲットにされている」等の発言はしていましたが、「全世界」「全時間軸」という意味が付加される趣旨の発言はしていません。

角田弁護士は以下発言しています。

11月25日はたまたま国連の女性に対する暴力をやめさせようというそういう世界的な動きの日でした。そこで、国の内外で女性に対する暴力をどんな形のものであれ絶対に許さないと、そしてそれは根絶するんだと、そういうことをみんなで誓い合っているわけですね。そういうときに日本では、こんなことが起きているということは私はきちんと知らないといけないと思います

裁判だけではなくてですね、社会のみなさんの本当に大きな支援が必要な、そういう出来事だと思っています。直接ターゲットになっている人だけじゃなくて、この社会にいる若い女性だけじゃなくて、女性たち全員がですね、この攻撃に晒されているんだというふうに私は感じていますし、わたくし自身も非常に怖い思いをしております。そういう社会を許してはいけないということでみんなで力を合わせて戦っていく

「女性全員が…」というところから「この世に存在するすべての女性」という意味と理解する余地が生じていますが、Colaboに対する疑惑の目に関しては「日本社会」を念頭においており(当然だろう)、「全世界で」という趣旨を感じ取ることは困難です。

さらに「全時間軸」という意味に理解しうる発言は全く存在していません。

したがって、『Colabo記者会見で「全世界かつ全時間軸に存在する全女性への攻撃」という発言があった』という言説は虚偽ということになります。

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