孫引きした理解で他社の論文を批判するという研究倫理違反では?
ラムザイヤー論文批判者のエイミースタンリー
ラムザイヤー論文とは"Contracting for sex in the Pacific War"という論文で、マーク・ラムザイヤー教授が法経済学モデルを使用して当時の慰安婦と雇い主の実態を「契約関係」として理解して論じる内容です。
ラムザイヤー論文批判者のエイミー・スタンリーとは、上掲の「ラムザイヤー論文を批判する論文」である“Contracting for Sex in the Pacific War”: The Case for Retraction on Grounds of Academic Misconduct"(魚拓)の筆頭著者です。
Amy Stanley | Official Publisher Page | Simon & Schuster
つまり、通常は当該論文に関して、全体的な責任を負う者で、論文の記述の多くを執筆・編集した者を意味します。
そのエイミースタンリー氏の史料分析能力がお粗末ということが明らかになりました。
エイミースタンリー漢字が読めずカナでも日本語が読めないと曝露
漢字が全然読めません。実はカナであっても日本語がすっかり読めなせん。恥ずかしいですけど。
— Amy Stanley (@astanley711) 2021年9月21日
Unfortunately, this comment was deleted (for some reason). pic.twitter.com/uc2OCL87Zp
— Thomas Kyhn Rovsing Hjørnet (@thomaskyhn) 2021年9月22日
🙁ほら、反ラムザイヤー活動の日本史学者は漢字もカナ文字も読めない。日本の公文書も、韓国人の証言も、台湾人の証言も、な~んにも理解していない。
— 🚺🍒miumiu🌹🇯🇵🇺🇸🏴🇩🇪🇹🇼 (@miumiu10021) 2021年9月22日
あの人たちは英語で書かれたデマ本を読んでいるだけなんです。これで英語圏では偉そうに学者ヅラをして慰安婦の歴史を決めつけているので呆れるよ。 https://t.co/Ef0SoA30p3
このツイートではスタンレーさんご本人が「かなも読めない」と答えています。これアドレスからみてご本人ですよね。CV見ましたがみせるものがちがうのでは? https://t.co/4KX34O7tvD
— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) 2021年9月23日
このようにちゃんとフォローしています。問題はあなたが内務省、外務省、陸軍文書を日本語で読んだかです。読んだのなら慰安婦性奴隷説を否定しなければならなくなります。 https://t.co/uHxxYLtZ9f
— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) 2021年9月23日
エイミー・スタンリー氏自身が漢字が読めずカナでも日本語が読めないと曝露。
もっとも、これはジョークである可能性が無きにしも非ず…ですが、普段は英語で発信していること、日本語での発信には常に少しおかしな点があります(それでも非常に高い理解度であるのは確かだが日本語文献の研究者としての問題)。
つまりは文献の内容を自分で読めて理解できているのかが問題です。
スタンレー先生。これがあなたの論文の注釈ですか?これであなたは慰安婦問題を論じているのですか?ほんの数冊の、ほんの基礎文献(それも英訳がありそうな)だけで。日本語能力以上の問題だと思います。ラムザイヤー氏の註と比べてください。 https://t.co/VbXlfzISUr
— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) 2021年9月23日
慰安婦との契約書は存在していた:ラムザイヤー論文の註釈を批判者は無視
慰安婦契約書の一例です。署名入りのものは本人の子供、孫への影響から公開できません。これは永井和教授のサイトにあるものです。 pic.twitter.com/O1P9C8FBaW
— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) 2021年9月8日
ラムザイヤー論文の註です。例のR49以外は全部日本語文献です。彼らはこの註をまったく無視して根拠がないと非難しましたね。 pic.twitter.com/6ylsV2NHSV
— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) 2021年9月22日
※追記:「R49」とはU.S. Office of War Information, 1944. Interrogation Report No. 49, Oct. 1, 1944, in Josei (1997: 5-203)のこと。
その他、ReferenceにはChoe, Sang-Hun, 2017b. Deal with Japan on Former Sex Slaves Failed Victims, South Korean Panel Says. N.Y Times, Dec. 27.(これは慰安婦契約に関するものではなく2015年の日韓合意に関するものだが)など、英語文献がいくつかあるが、ほとんどが日本語文献。
***追記終わり***
なぜ反ラムザイヤー派は同じ誤読をするのか。仮説、誰かが誤って、あるいは故意に曲解した、日本の公文書の引用の英訳を、原典を確かめることなく孫引きし、使いまわしている。飽くまで仮説です。ですが疑いが濃厚になってきました。孫引きは研究倫理違反です。
— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) 2021年9月24日
ラムザイヤー論文の批判者が行っていた「慰安婦の契約書の証拠が示されていない」という話ですが、慰安婦との契約書は存在しており、それはラムザイヤー論文の註釈に書いてある、という指摘。
この点を批判者は無視しているということ。
「私的契約についての文書は残っていないものであるから提示していなくとも問題ない」という言及がありましたが、ラムザイヤー論文の註釈まで追って読むことができるとそういう言い方をする必要もないということですね。
以上:はてなブックマークをして頂けると助かります。