いったいどうなってるのか。
- 朝日新聞ヨーロッパ総局長国末憲人のツイート
- 「ルカシェンコが「メダルを獲らなかったら逮捕」と言った」の引用元は個人ブログ
- 発信源はパロディアカウントのTwitterアカウント
- 服部倫卓は朝日新聞GLOBE+の寄稿者のロシア研究者
- 日本メディアの海外支局の情報に関するリテラシーについて
朝日新聞ヨーロッパ総局長国末憲人のツイート
ルカシェンコ「彼女はメダルを獲ったのか? 獲ってはいない。私は選手たちが東京に向かう前に、『メダルなしで帰国したら、逮捕する』と警告しておいた。私は約束は常に果たす男だ」。 https://t.co/VWxmB67ZXW
— 国末憲人 Kunisue Norito (@KunisueNorito) 2021年8月1日
朝日新聞ヨーロッパ総局長の国末憲人が「ルカシェンコが「メダルを獲らなかったら逮捕」と言った」とツイート。
このツイートはやばすぎる。
「ルカシェンコが「メダルを獲らなかったら逮捕」と言った」の引用元は個人ブログ
国末憲人がシェアしているのは「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ」という個人ブログ。
しかし、この中身の根拠は、一つのTwitterアカウントのツイートのみ。
発信源はパロディアカウントのTwitterアカウント
⚡️Лукашенко о легкоатлетке Тимановской: «Она медаль взяла? Не взяла! Я же перед отлётом олимпийцев в Токио предупреждал: вернётесь без медали – арестуем. А обещания я всегда выполняю». pic.twitter.com/2LW4esXY71
— ИА «Панорама» (@ia_panorama) 2021年8月1日
プロフィールを見てみると…
パロディであるということを明記してあります。
この情報の正誤は確かめようがありません。
が、少なくとも情報元の性質から、このような情報の拡散は責任を持て、ということに。しかも報道機関の人間が行うというのは、言語道断。
さらに言えば、現在、ベラルーシの五輪代表選手であるツィマノスカヤ選手が帰国を拒否して亡命先を日本政府や欧州各国と調整している最中で、ベラルーシ大統領のルカシェンコの発言についていい加減な扱いをするのは万死に値する行為だと思います。
追記
ベラルーシ大統領、選手ら批判 東京五輪で成績不振:時事ドットコム
強権的で「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコ氏は7月29日、「どの国よりもスポーツに資金をつぎ込んでいるのに」と不満を爆発させた。ベラルーシの選手に関し、アフリカなどの選手と違って「飢えていない」と決め付け、ハングリー精神が足りないと持論を展開した。
「(外国の選手は)五輪で勝てば何でも手に入るが、負ければパンを探し回らなければならないことを知っている」と言いたい放題だ。
パロディアカウントのツイートは、こうした報道をベースに、切り取られた印象(外国のハングリー精神を持つ選手についての言及を自国選手に向けたものとする理解がネット上で見られる)に便乗していると思われます。
服部倫卓は朝日新聞GLOBE+の寄稿者のロシア研究者
服部 倫卓 (Michitaka HATTORI) - マイポータル - researchmap
服部倫卓は朝日新聞GLOBE+の寄稿者のロシア研究者でした。
要するに朝日新聞国末憲人が「身内」の情報のシェアを安易にしていたということ。
このような身内による相互拡散は今年の6月から活発になっているということをうさぎますく氏が指摘しています。
ほら、朝日新聞記者同士で、内輪で記事を紹介しあい褒め合っている投稿って全くバズらないんですよ
— うさぎますく🐟Media Watcher (@usagimaskchan1) 2021年7月29日
つまり記者にサクラ活動させてるのに、見事にお寒い反応しかなくて見てて哀れに感じます
この活動は6月から急に始まっています https://t.co/EzEAPUQGy7 pic.twitter.com/yhHN7o3TUC
日本メディアの海外支局の情報に関するリテラシーについて
日本メディアの海外支局の情報については、常識から考えておかしなことが多々あり、捏造が含まれている場合もありました。
「ネットには嘘が多い」
本当にそう思います。
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