ドイツ緑の党が問題ツイート
ドイツ緑の党「福島原発事故で数万人が死んだ」ツイート
ドイツ野党である緑の党が「福島原発事故で数万人が死んだ」ツイートしました。
同時に、「原子力発電所の周辺は汚染されたままで人が住めない状態になっている」「「確実なのはリスクがある」ということを示している」とも言及。
ツイート削除、しかし放射性物質による影響がないことの言及は無し
In unserem Tweet zu Fukushima ist uns in der Redaktion ein Fehler unterlaufen, den wir bedauern. Bei der Katastrophe von Fukushima sind nicht unmittelbar zehntausende Menschen gestorben, sondern zu Schaden gekommen. Den Tweet haben wir gelöscht.
— BÜNDNIS90/DIE GRÜNEN (@Die_Gruenen) 2021年3月11日
編集部のミスがあり反省し、ツイートを削除とし、「福島原発事故では、数万人の方が"unmittelbar "には死なずに被害を受けました」と投稿しています。
避難指示による震災関連死が23000人以上発生しているということを知っている日本人であればこの記述で問題ないと言えますが、これを見ているのは何も知らないドイツ人、外国人です。
unmittelbarは、「直接的に」「直ちに」という意味ですが、おそらく後者の意味合いと思われます。「時系列的に遅れて」の意味だとすると、「長期的な影響」も含まれ、その中に放射性被曝を想起する者も居ると思われます。
そういう因果関係は認められておらず、将来的にも原発由来の放射性物質による健康への悪影響は無いだろうと原子放射線の影響に関する国連科学委員会=UNSCEARが報告書を発表したばかりです。
ドイツ緑の党は本来はこの辺りを明確化するべきだと思います。
3.11と科学
ドイツという先進国の公党ですらこの認識なのですから、誤った認識(特に放射性物質に関連するもの)を有している者は相当数に上るものと思われます。
原子力発電所の事故による放射性物質の広域拡散という事件は、全世界的な教訓とするべきです。福島第一原発事故に関する正確な理解が、今後世界で起こり得る事故への対応によって無用の被害が生じることを未然に防ぐことになります。
したがって、日本政府含め、日本国民全体が、この点について積極的に海外に情報発信していくべきだと思います。
以上