事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

フェミ議連の瀬野喜代、千葉県議会議員の伊藤とし子ら「へそ出しミニスカと小児性愛」戸定梨香動画への圧力

千葉県議会議員の伊藤とし子「へそ出しミニスカは性的対象物」

戸定梨香の交通安全PR動画に関して、千葉県議会議員が反対のために動いていたことが判明しました。

千葉県議会議員の伊藤とし子「へそ出しミニスカと小児性愛」

千葉県警「へそ出し・ミニスカ」キャラクター起用に問題意識なし!! 2021-08-23 21:50:56 (魚拓

一番の問題は、県警がこの「へそ出し、ミニスカート」姿のキャラクターに対して
何も違和感を抱いていないことです。
問題とすら感じていません。
典型的な「萌え系美少女」キャラクターは、「女性を性的商品として扱っている」、
「子どもを性の対象とする風潮を助長する」など多くの批判があります。
図らずも今回、このような批判に対しなんら問題意識を抱いていない県警の見識
を露呈してしまいました。
人権感覚を疑うものです。

私は6月議会で、教員の児童生徒への性暴力問題を取り上げました。
若年者への性暴力事件が後を絶ちません。相談機関によると、性暴力の相談件数が
毎年増加しており、10歳未満~10代の相談が4割近くを占めています。
それも表に出るのはごく一部です。

小児性愛を助長するようなアニメキャラクターを登用し、県警公式チャンネルに
載せている問題の根は深いものです。
また、犯罪防止が役目のはずの千葉県警の見識が疑われ、信用失墜です。

男女共同参画社会基本法施行(1999年)後「広報物が男女差につながる表現に
なっていないか、女性を飾り物とした表現になっていないか」などと、
内閣府は広報物の手引きを2003年に策定しています。

千葉県男女共同参画課には、千葉県として広報物のガイドラインを作るべきでは、
と提案しましたが、内閣府のガイドラインに沿って長年やってきて、
浸透しているので「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」が働かないよう
気を付けている、などとカタカナ言葉でお茶を濁していました。
残念ながら今回の県警「へそ出し・ミニスカ」キャラクター騒動は、
内閣府のガイドラインが形骸化しており、全く理解されていないことを露呈してしまいました。

千葉県も千葉県警も「男女共同参画社会基本法」を一から学びなおす必要があるようです。

千葉県議会議員の伊藤とし子氏が戸定梨香に関し、単に警察が器用することを問題視しているのではなく、そのキャラクターの造形自体を否定していました。

主張内容を逐一検討していきましょう。

2003年内閣府発行「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」

2003年内閣府発行「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」

2003年内閣府発行「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/720/kouhoutebiki.pdf

伊藤とし子議員は内閣府の公的広報の手引きを持ち出し、戸定梨香の動画はこれに反するとしています。
※当該手引きは内閣府男女共同参画局としては案内していないしHPからも削除しているが、基本的な考え方を示したものではある、という同局の認識。

しかし、上掲画像で分かる通り、これはまだ動画広告が出てこない2003年にできたものであり、一枚絵としての印象が問題となる広告についてのものです。

戸定梨香の交通安全PR動画は、この禁止事項の趣旨に反していないでしょう。

その理由として…

  1. 戸定梨香のキャラクター造形自体が「性的側面を強調」と言えるものではない
  2. 戸定梨香の造形は従前からこの通りであり、広告のために作られたのではない
  3. 松戸市のご当地キャラクター「ばけごろう」とのコラボで、戸定梨香の姿だけが映し出されているのではない
  4. 説明における戸定梨香の声も、交通安全PRの内容に専念しており、他の要素が入り込む余地が無い
  5. 動画中に交通安全の説明のために何枚もの挿絵・背景画が挟まり、表示を切り替えている(戸定梨香の姿態だけが長時間映し出されているのではない)

したがって、「広報物が男女差につながる表現」「女性を飾り物とした表現」とは到底言えません。

「典型的な萌え系美少女は女性を性的商品扱いし小児性愛を助長」?

伊藤とし子議員の主張の中で根幹は

典型的な萌え系美少女は女性を性的商品扱いし小児性愛を助長

というもの。

「へそ出し、ミニスカート姿」=典型的な萌え系美少女、という認識のようです。

しかも、「多くの批判があります」などと自分の意見としてではなく他者がそう言っている、という体裁であり、朝日新聞などのメディアがよく使う「他人に語らせる腹話術」という卑怯な手段の一形態です。

以下の記事が典型例。実在する者に自社の主張を「言わせている」パターン。

さて、「典型的な萌え系美少女は女性を性的商品扱いし小児性愛を助長」について。

そういう根拠はあるんでしょうか?

社会的事件があったということまでは求めないが、「小児性愛を助長」するであろう兆候なりなんなりは、あるのでしょうか?

この点を自然科学の論証ルートの観点から徹底的に詰めたのが以下の記事。

ここで紹介されている論文"Pornography, public acceptance and sex related crime: a review"というMilton Diamondによる総説論文の概要(アブストラクト)では以下の記述があります。

ポルノの入手可能性が高まるにつれ、性犯罪は減少するか、少なくとも増加しないことがいたるところで明らかとなっている。

この結果はアメリカ国内だけでなく、世界のさまざまな国でも同じであった。

したがって、「典型的な萌え系美少女は女性を性的商品扱いし小児性愛を助長」については、科学的根拠が無いという方向のエビデンスが積まれている状況であるということです。

「へそ出し、ミニスカートは性的商品化」という主張の重大な人権問題

「へそ出し、ミニスカートは性的商品化である」

この主張がまかり通ったならば、重大な人権問題になるということに気づきませんか?

そう、リアルワールドの女性がそのような服装をしているというだけで、「性的商品化」であると評価されることになります。

この理屈が肯定されると、そのような服装をしている女性が襲われた場合に「そんな服装をしているのが悪いのだ」という被害者たる女性側の非難に繋がりかねません。

女性の人権を守ると言って、その実は女性の人権を著しく軽視し、脅威を与えていると言えます。

公的な権限を背景とした圧力によって警察に動画を削除させた

下記記事で本件のフェミ議連による抗議の性質について分析しました。

警察や教育委員会に対する抗議文には、フェミニスト議連と共同代表らの名前があるのみで、千葉県議会議員の名前がありませんでした。

そのため、「法的権限を背景にした圧力」ではないが、一般的な意味での影響力が行使され、その結果、警察の判断=動画削除を導いたことを書いています。

しかし、新たに千葉県議会議員の伊藤とし子議員が戸定梨香を名指しして「へそ出しミニスカと小児性愛」などと問題視していたことが発覚したため、この結論の前提が崩れました。

フェミ議連の抗議文に名前が掲載されなくとも、背後には都道府県警察に対して、法的根拠に基づいた影響力を行使できる県議会議員の動きがあったということ。

フェミ議連共同代表の増田かおる氏の「地方議員が警察に圧力?できるはずがないでしょう?」という主張が如何におかしいかということが改めて強調されることに。

全国フェミニスト議員連盟の瀬野喜代も戸定梨香動画へのクレーム

千葉県議会議員の伊藤とし子と同じロジックで戸定梨香動画へのクレームをしていたフェミ議連の構成員として、元東京都荒川区議の瀬野喜代氏が居ます。

警察がへそ出し超ミニ激痩せ女の子を広報に使うことの問題点 投稿日: 2021年9月19日

へそ出し女児キャラと「小児性愛」という病を考える 投稿日: 2021年9月21日

「改めて、日本は「女は可愛く、幼くあれ」という差別意識が女性にも蔓延していることを思い知らされた。」

「世界の児童ポルノの7割以上が日本発であること、女子中高生を買春するオヤジが多く、国連から何度も勧告が出されていることも知ってほしい。」

などと、とんでもない内容を主張しています。

呆れるばかりです。

フェミ議連は冤罪を作り出してまで「日本はセクハラ・性犯罪大国」という印象を世界に対して発信していますが、いったいどういう目的の集団なんでしょうか?

以上:はてなブックマークをして頂けると助かります。