相変わらず100kgの電動車椅子の点はひた隠しに。
- 伊是名夏子「電車に乗れなかった」と中日新聞に虚偽投稿?
- 100kgの電動車椅子だったという点を書いていない
- JRの案内は車椅子ユーザーにとって最適だったのに
- 乗車拒否として受け取られる「対応」が問題視され通知が発送
伊是名夏子「電車に乗れなかった」と中日新聞に虚偽投稿?
伊是名夏子氏が中日新聞9月19日朝刊のコラムに寄稿した文の冒頭に「電車に乗れなかった」と記述されていることが分かりました。
(他の記述は事件と無関係な誹謗中傷一般に対する見解を述べているだけなので本記事では取り上げない)
これは虚偽投稿と呼ばれても仕方がない。
実際、当日に(エレベーターが無く階段がある無人駅の)来宮駅まで乗車して駅舎から出るための案内(電動車椅子の搬送)も受けています。
彼女のブログ上の弁明である「JRの合理的配慮への改善を求める補足」では
1,電車に乗っているのだから乗車拒否とは言えないのではないか?
小田原駅の駅員は私に「来宮駅まではご案内できません。熱海までなら大丈夫です」と言っています。「ご案内はできません」は、案内がないと利用できない車いすユーザーにとっては、利用できない、つまり来宮駅までの乗車を拒否されたのと同じです。
などと書かれており、要するに「事実上の乗車拒否」と表現されるべきという主張。
しかし、中日新聞の投稿ではこの意味であるとは読めません。
「もともと乗ろうとしていた時刻の電車に乗れなかった」という意味であれば正しい事実なのですが、上掲ブログの弁明のように、伊是名氏の用語法からはそういう意味ではないということが明らかです。
「電車に乗れなかった」とだけ書かれた中日新聞の記事を一般通常人の普通の理解で読む場合、【車椅子だったので(段差等で)客車にすら入れてもらえなかった、その介助すら断られた】という認識に至る可能性が極めて高いと言えます。
「案内拒否」と書けば嘘とまでは言えないでしょう。
なぜ「乗車拒否」と誇張表現を使うのか。
100kgの電動車椅子だったという点を書いていない
重要なのは彼女が当日乗っていたのは【約100kgの電動車椅子だった】ということ。
この点の認識をひた隠しにしているのは、事件後の彼女の各所での発言・記述から明らかです。それによって合理的配慮に際する「過重な負担」の認定が変わってきます。
普段の様子からは手押し車椅子でヘルパーが付いて移動可能だったので、当日も手押し車椅子であれば駅員の案内は不要で、ヘルパーの介助によって来宮駅の階段をクリアすることはできたはずです(ヘルパーさんが1.5往復すれば済む)。
もちろん、事前連絡の無い電動車椅子利用だということだけで事業者が直ちに案内をしないということは違法となるおそれもあるのですが、本件は次項で述べる点も影響します。
JRの案内は車椅子ユーザーにとって最適だったのに
伊是名氏が希望していた来宮駅から来宮神社の最短ルートには来宮暗渠があり、車椅子ユーザーが歩道を通るには大変狭い通路になっていました(そして車道は大変危険)。
無理やり通行することは可能だったかもしれないが、普通は通行不能と考える幅です。
電動車椅子の場合は規格が通常の車椅子よりも横幅が広いのでさらに困難です。
迂回路を選択すれば熱海駅からの方が近いことになります。
したがって、JRの職員が熱海駅を案内したのは「来宮神社に行きたい車椅子ユーザーにとって最適」なものでした。
伊是名氏は「来宮駅周辺でランチする予約をしているから」などと言って来宮駅利用が必然であったということを強調していますが、ランチをとった店舗の場所については私の知る限りでは全く発信していません。
また、結局来宮暗渠を通ったのかは不明です(少なくとも帰りの際に迂回路を歩いている画像がUPされている。)
バリアフリーがどうのこうの、という主張をしているなら「来宮暗渠の歩道の狭さ」を避けることは絶対にありえないでしょう。
したがって、私は、彼女が本件を「狙ってやった」とは思わないが、バリアフリーについては本来的に興味が無いんだろうな、と思っています。
乗車拒否として受け取られる「対応」が問題視され通知が発送
さて、職員の言動が乗車拒否と受け取られてしまったことについて、対応に際する注意喚起をする通知が国交省から地方運輸局を通じて鉄道各社に送付されました。
が、これは「通達」ではなく、その趣旨も…
- 利用者に乗車拒否として受け取られる「対応」をしたこと
- 有人駅を案内して無人駅での「介助を拒否」したこと
いずれを問題視したものなのかは不明。鉄道事業者と国交省の意見交換会や報道にあらわれた事件後のJR側の認識を見ると、前者の趣旨としか思えません。
伊是名側は後者の趣旨だと言いたげな態度ですが…
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