事実を整える

Nathan(ねーさん) 法的観点を含む社会問題についても、事実に基づいて整理します。

岸田総理が韓国ハロウィン圧死事故にお見舞いメッセージもなぜか「台湾地震や静岡台風被害は無視か!」と騒がれる⇒安倍総理も2019年の台湾地震には公式メッセージ無し

安倍総理へも後ろから刺してるんですが…

岸田総理、韓国圧死事故とインド吊り橋事故にお見舞い

岸田総理が韓国の梨泰院で起きたハロウィン圧死事故にお見舞い。

翌日にはインドの吊り橋崩壊による落下事故に対するお見舞いを発しました。

すると、なぜか岸田総理を叩くアカウントが続出しました。

なぜか自称保守系から「台湾地震は無視か!」と言われる

なぜか自称保守系から「台湾地震は無視か!」と言われる岸田総理。

岸田総理が韓国圧死事故とインド吊り橋事故へのお見舞いするもなぜか台湾地震は無視か!と言われる

いずれもフォローアカウント数が12万、9万、5万以上のものであり、拡散力が無視できません。

なぜか「台湾地震」ワードが10月30日に拡散されることに。

インド吊り橋事故へのお見舞いメッセージを投稿した後も、「台湾地震へのお見舞いは!?」「静岡の台風被害へのお見舞いは!?」といった形で罵声が浴びせられていました。

流石に苦言が呈されています。

令和4年の台湾地震、韓国梨泰院ハロウィン事故、インド吊り橋事故の死者数

  • 令和4年の台湾地震:死者1名
  • 韓国の梨泰院ハロウィン事故:日本人2名含む多国籍の死者150人超
  • インド吊り橋事故:死者140人超

このように死者数が全く違います。

過去に台湾地震は複数ありますが、被害規模が大きなものの場合、公式にメッセージが出されています。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/page23_000328.html

台湾東部で発生した地震を受けた安倍総理大臣によるお見舞いメッセージ 平成30年2月8日

安倍総理も2019年の台湾東部の花蓮地震には公式メッセージ無し

そして、安倍総理も平成31年(2019年)の4月に発生した台湾東部の花蓮地震には公式メッセージは出していません。ツイート等SNS投稿で触れたこともありません。

平成31年の場合は死者1名だったからでしょう。

記者会見の折に触れたり、政府間の連携確認はしていたのかもしれませんが。

平成30年(2018年)2月の台湾東部の花蓮地震の被害は死者17名でした。

要するに、岸田総理は安倍総理と同じ対応をしているだけです。

結局、自称保守系は安倍総理にすら興味が無いということ。

そして、日台両政府レベルでは令和4年の台湾の地震被害については意思疎通が取れています。

日本の松野博一官房長官が20日午前の記者会見で、台湾の花東地区(台湾東部・花蓮県から台東県を指す)で起きた地震による死傷者に哀悼とお見舞いの意を表明すると共に、台湾に対して必要な支援を提供する準備を整えていると明らかにした。我が国政府と人民はこれに対して深く感謝する。

台湾の花東地区では18日にマグニチュード6.8の地震が発生した。日本の対台湾窓口機関・日本台湾交流協会はただちに我が国政府に対してお見舞いの意を伝え、台湾と日本が互いを気遣う誠実な友情を大いに示した。我が国はこれからも台日の友好関係を深めていく。

令和4年9月20日(火)午前 | 官房長官記者会見 | 首相官邸ホームページ

松野博一官房長官の9月20日定例記者会見ー台湾東部で発生した地震について 新着情報 | 公益財団法人日本台湾交流協会

何もしていないわけでなく、支援する準備をしていますし、その旨を発信しています。

この時点では台湾からの支援要請も無かったようで、その後も要請があったという事実は確認できません。

「岸田は静岡の台風被害に触れない!」の誤謬と宮崎県の台風被害の無視

さて、台湾だけでなく「静岡の台風被害も無視か!」という声もありましたが、二重にズレています。

9月23日以降の台風15号(温帯低気圧に変化)による静岡の豪雨被害は死者1名でした。

しかも、国内の被害の場合重要なのは、被害救済や復興のために必要な指示命令を実施しているかどうかであって、単なるメッセージの有無は意味がありません

どうも【ツイートしてない=仕事してない】と考える者が居るようです。

自衛隊派遣についても原則的に県や市の要請があってからでないとできず、いわゆる「自主派遣」の要件も充たしていません。結局は県が市の意向を確認した後に派遣されることとなりました。

ところで、「岸田は台湾・静岡無視か!?」と喚いてる人たちのほとんどは9月17日以降の台風14号による宮崎県の被害(死者3名)については無視してるんですが、いったいどういうことなんでしょうか?

政府や政治家に対してあれもこれもメッセージを出せ!というのは一種の兵糧攻め。

一定の基準を設けて対応するのは当然で、無限の行為を要求しては疲弊させるだけ。

「台湾地震への声明は無いのかぁ~!」というネタは9月以降繰り返されてますし、ここで取り上げたアカウントの周囲は、こういう言論空間なのだということで注意喚起。

以上:はてなブックマーク・ブログ・SNS等でご紹介頂けると嬉しいです。